豊洲来訪者の属性にあわせた広告を生成系AIで作成・配信する取り組みを開始

~近隣からの集客やエリア内回遊の行動変容を促し、来訪者数増加へ~

トピックス

2023年11月29日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2023年12月2日から2024年1月31日の期間で、豊洲エリアにおいて、来訪者の属性にあわせた広告を生成系AIで作成し、配信する取り組みを開始します。近隣エリアからの集客および来訪者のエリア回遊率アップをめざします。
本取り組みでは、豊洲近隣地域に住むターゲット層の行動属性や志向などをBizXaaS MaP®でリアルタイム分析し、ターゲットペルソナを設定します。さらにペルソナの趣味嗜好に沿った広告を生成系AIで作成し、SNS配信および場所・時間に応じたレコメンド情報を、スマートフォンにプッシュ通知します。豊洲来訪者に対して好みに合った情報を届け、来訪者数の増加や快適なエリア回遊などの実現を目指します。
なお、本取り組みは東京都の「令和5年度東京都データ連携・活用促進プロジェクト」の採択を受けたことによるものです。2018年11月から参画している豊洲スマートシティ推進協議会注1活動の一環として、ミチノテラス豊洲(清水建設株式会社)、江戸前場下町(東京都)の協力を得て取り組みます。

背景

NTTデータが参画する豊洲スマートシティ推進協議会は、豊洲エリアのスマート化された施設や移動手段等の都市機能をつなぎあわせ、街の課題を解決するとともに、多様な施設・個人が共存共栄しながら、未来の働き方、住まい方、遊び方を実現する「ミクストユース型未来都市」の実現をめざしています。
豊洲エリアは年間約100万人の来訪がありますが、目的地が特定の商業施設やレジャースポットへ集中し、回遊性が低いといった課題があります。来訪者の目線で課題の要因を把握するべく、ターゲットペルソナに近い豊洲来訪者へのアンケート・インタビュー調査を実施したところ、魅力的な施設やスポット、イベントが存在するにもかかわらず、情報発信が不足しているため認知度が低く、地域の魅力を十分にアピールできていないことが明らかになりました。この現状に対し、NTTデータは生成系AIで作成した広告を配信し来訪者の回遊性を促進することで、来訪者のより快適で良質な滞在体験の提供、さらに、豊洲エリアへの来訪者数の増加にもつながると考えています。

取り組み概要

本取り組みでは、NTTデータが開発した、豊洲エリアの都市活動データの可視化・分析を行う「豊洲ビューアー注2」により、近隣のターゲット層の行動属性や志向などを統計分析し、趣味嗜好に沿った広告配信を行います。加えて、豊洲エリアへの来訪時に、行動(場所や時間)に応じたレコメンド情報をリアルタイムにプッシュ配信することで行動変容を促し、来訪意欲や回遊性の向上に効果をもたらすかを確認します。行動に応じたレコメンド情報の作成にあたっては、ヒアリングやフィールド調査に基づいて来訪者のカスタマージャーニーマップを作成することで、より行動変容を促しやすいタイミングや施設の選定に活用しています。
また、ターゲットペルソナに沿った広告配信コンテンツの作成に生成系AIを用いることで、コンテンツの作成コスト・時間を短縮する取り組みも実施します注3。作成した広告コンテンツはSNS等で配信することで、豊洲への来訪を促すことを目的としています。

図1:取り組み概要イメージ

図1:取り組み概要イメージ

目的 生成系AIを用いてターゲットの嗜好に沿った広告コンテンツを生成し、SNS等での配信による豊洲への来訪動機の促進およびエリア回遊の行動変容の効果(送客)を検証する。
期間 2023年12月2日から2024年1月31日
概要
  • 来街見込み者の予測
    豊洲ビューアーにより、人流データをもとに豊洲エリアおよび協力施設への来街者の行動属性や志向を分析し、豊洲エリアへの来街見込みが高い人物像を推測する。
  • 生成系AIを用いた広告コンテンツの作成
    言語生成系AIと画像生成系AIを用いて広告コピーと広告画像を作成し、組み合わせることで一つの広告コンテンツを作成する。広告コンテンツの生成にあたっては、設定したターゲットペルソナに沿った内容のものを生成するようなプロンプトを設定する。
  • 来訪の動機づけ
    取組期間中、生成した広告コンテンツをunerryの「Beacon Bank AD」の仕組みを活用し、SNS等配信することに加え、来訪見込み者に対してスマホアプリ等に適切なレコメンド情報をプッシュ通知注4し、レコメンド先の施設利用を促す。
  • エリア回遊の促進
    来訪見込み者が豊洲エリアに来街した際も、来街タイミングや行動状況に応じて「Beacon Bank AD」を通じてスマホアプリ等にレコメンド情報をプッシュ通知し、レコメンド先の施設利用を促す。
参加社 清水建設株式会社(ミチノテラス豊洲)、東京都(江戸前場下町)、株式会社unerry、株式会社NTTデータ
図2:生成系AIによる広告コンテンツ作成のイメージ

図2:生成系AIによる広告コンテンツ作成のイメージ

注釈

  • 注1 「豊洲スマートシティ推進協議会」について
    豊洲スマートシティ推進協議会は、2019年に豊洲エリアが国土交通省スマートシティ先行モデルプロジェクトに選定された際、民間13社で設立されました。住民、ワーカー、来街者など多様なステークホルダーが存在し、成長途上にある豊洲エリアにおいて、先進的技術と都市OSを活用し、豊洲に関わる人々の生活を豊かにすること、まちの課題を解決することを通じて、「ミクストユース型未来都市」の実現を目指しています。
    豊洲スマートシティ推進協議会では、公式LINEを運営しています。豊洲の情報発信を行っていますので下記QRコードから友達登録のほどお願いいたします。
  • 注2 「豊洲ビューアー」の概要
    豊洲ビューアーは、2020年度から2023年度まで続く東京都の補助事業「スマート東京(東京版Society5.0)の実現に向けた先行実施エリアプロジェクト」においてNTTデータが構築・実証を行ってきた、豊洲エリアの都市活動データの可視化・分析を行う仕組みです。構成機能として「BizXaaS MaP®人流分析」というNTTデータの高精度・高精細な人流分析の基盤技術を用いています。豊洲ビューアーによってさまざまな分析データを利活用することにより、豊洲エリアの課題解決に貢献することで街の価値向上および豊洲に関わる多様な人々のQOL向上を目指しています。
  • 注3 生成系AIの活用について
    NTTデータ デジタルサクセスコンサルティングユニットが整備した生成AI活用基盤を活用しています。生成系AIを用いた作成物は、NTTデータ法務部およびAIガバナンス室と連携し、景品表示法や著作権保護の観点で対策を行ったもののみを配信します。
  • 注4 プッシュ配信について
    プッシュ配信を行うアプリの利用規約登録時に事前に承諾を得たユーザーへ配信します。
  • 「BizXaaS MaP」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「Beacon Bank」は日本国内における株式会社unerryの登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
公共統括本部
第一公共事業本部
モビリティ&レジリエンス事業部
町田、林
TEL:050-5546-9085

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