Nexthink社とのパートナー契約により、デジタル従業員体験(DEX)領域のサービス提供を開始

~運用高度化とコスト最適化を支援し、AI活用を通じて生産性・従業員満足度の向上を目指す~

トピックス

2025年12月10日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、デジタル従業員体験(Digital Employee Experience、以下DEX)領域の先進企業であるNexthink S.A.(本社:スイス・ローザンヌ、以下、Nexthink社)とのパートナー契約を通じて、2025年12月より国内向けにDEX領域のサービス提供を開始します。
NTTデータは、多様な領域で培ってきた業務改革やIT運用の豊富な実績・ケイパビリティを活かし、Nexthink社の先進的なプラットフォームを活用して、従業員のデジタル利用状況を可視化し、問題の早期検知や自動化によるゼロタッチ運用注1を進めることで、運用負荷の大幅な軽減と抜本的なコスト構造の見直しを支援します。
さらに、NTTデータのAI関連サービスを活用した運用の高度化にも取り組み、問題検知・対応の自動化や運用効率化を推進します。こうした改善を通じて、デジタルワークプレイスの最適化と新しい働き方の実現に貢献します。
今後NTTデータは、官公庁、金融、製造業などを中心にDEXの導入支援を拡大し、企業の働き方改革と生産性向上に貢献していきます。

背景

ハイブリッドワークや生成AIの普及により、従業員が利用するデジタル環境は複雑化しています。その結果、IT部門では問い合わせや障害対応が増え、企業全体での業務効率や従業員満足度の低下が課題となっています。また、アプリケーションやデバイスなどの利用実態を十分に把握できないまま投資判断が行われるケースも多く、IT投資の最適化が十分に図れない状況が指摘されています。
NTTデータはこれまで、「安心・安全に」「どこでも」「どんなデバイスでも」業務ができる環境を提供するOA領域において、多くの企業のデジタルワークプレイスを支えてきました。これらの取り組みは、業務環境の標準化や利便性向上に寄与してきましたが、企業の働き方が多様化する中で、デジタル環境が従業員のパフォーマンスやエンゲージメントに与える影響がより重要視されるようになっています。NTTデータはこの変化を次の潮流と捉え、デジタル環境の「体験」に着目し、運用効率化やコスト最適化をデータに基づき実現するDEX領域の強化を進めています。DEXは、これまでのOA領域に対して、さらに従業員の体験価値を高める領域であり、近年、調査会社によるレポートにおいても、デジタルワークプレイス戦略の中核として位置付けられています。
こうした取り組みを加速するため、NTTデータは、これまで培ってきたOA領域における豊富な経験に加え、DEX領域で先進的なソリューションを展開するNexthink社との協業を通じて、国内企業におけるIT運用の最適化とエンゲージメント向上の両立を支援します。

図1:当社デジタルワークプレイスで目指す世界観

図2:DEX向上による効果

概要

NTTデータは、Nexthink社とのパートナー契約を通じて、デジタルワークプレイスを向上させるためのDEXプラットフォーム「Nexthink Infinity」を活用し、従業員のデジタル体験をリアルタイムに可視化・分析するDEXサービスを提供します。本サービスでは、従業員のデバイス、アプリケーション、ネットワーク利用状況などのデータを統合的に分析し、AIによる問題予兆検知や自動修復を実現することで、IT部門の運用負荷を軽減します。これにより、ITオペレーションコストの低減や、投資判断に必要な客観データの取得を通じたIT投資の最適化を支援します。
さらに、NTTデータが有するコンサルティング力や、公共・金融・法人領域における利便性の高いOA環境の提供実績を組み合わせ、運用体制の再設計やコスト構造改革に向けた一貫した伴走支援を提供します。

NTTデータは以下のフェーズ別支援を順次提供予定です。

  • 導入前支援:現状分析、DEXロードマップ策定、KPI設計(DEXスコア、MTTR注2削減率など)
  • 導入支援:要件定義、システム設計、データモデル構築、運用体制整備
  • 運用・最適化支援:データ分析結果に基づく改善提案、自動修復ワークフロー構築、IT部門向けトレーニング

また、NTTデータが展開する生成AIサービス「LITRON®」との連携により、生成AIを活用した運用高度化にも取り組み、問題分類の自動化、対応手順の最適化、インシデント対応の迅速化など、デジタルワークプレイス全体の効率化を推進します。
これにより、IT運用の最適化にとどまらず、企業の働き方改革や生産性向上につながる新たな価値創出を目指します。

Nexthinkソリューション製品群

Nexthink Infinityプラットフォームは、AIを活用したデジタル従業員エクスペリエンス管理のための包括的なソリューションを提供します。主な特長は下記です。詳細は製品ページを参照ください。

  • リアルタイム可視化・診断・解決プラットフォーム:従業員のデジタルワークプレイスにおいて発生した問題を即座に把握し、AIによる問題の原因分析、自動化による対応アクションまでを実行。
  • AIによるインサイト:AIを活用して従業員の行動やフィードバックを分析し、潜在的な問題や改善点を特定。これにより、IT部門はデータに基づいた意思決定を行い、効果的な対策を実現可能。
  • デジタルアダプション:従業員が業務アプリケーションを効果的に活用できるよう支援する、AI駆動のデジタル体験(DEX)プラットフォーム。アプリケーションの利用促進、トレーニング、サポートの課題を解決し、従業員の生産性向上とITサポートコストの削減を実現。

今後について

NTTデータは今後、Nexthink社との協業を通じて、官公庁、金融、製造業などを中心にDEXの導入支援を拡大します。また、社内でのPoV(概念実証)を通じて得られた改善効果や運用ノウハウをサービスに反映し、より高品質なDEX支援を実現します。
NTTデータは、生成AIを活用した運用自動化やインサイト活用も継続して強化し、デジタルワークプレイスの最適化、従業員体験の向上を通じて、企業価値の向上と持続可能な働き方の実現に貢献していきます。

エンドースメント

Nexthink合同会社 ジャパンプレジデント 萩野武志

NTTデータ様とのパートナーシップ締結を心より歓迎いたします。
NTTデータ様の豊富な業務改革とIT運用の実績、そして生成AIブランド「LITRON」との連携により、Nexthinkの先進的なDEX管理プラットフォームを組み合わせることで、日本企業のお客さまに対して、従業員のデジタル体験を可視化・最適化し、生産性と従業員満足度の大幅な向上を実現してまいります。
グローバルで1,500社を超える企業、2,500万人以上の従業員を支援してきた実績を活かし、日本市場においても、デジタルワークプレイスの変革に貢献してまいります。

Nexthinkについて

Nexthinkは、デジタル従業員エクスペリエンス管理ソフトウェアのリーダーです。同社は、ITリーダーに前例のないインサイトを提供し、従業員が問題に気づく前に、あらゆる場所、あらゆるアプリケーションやネットワークで従業員に影響を与える問題を大規模に把握、診断、修正することを可能にします。ITが事後対応的な問題解決から事前予防的な最適化へと進化することを可能にする初のソリューションとして、Nexthinkは1,500社を超える顧客企業が2,500万人以上の従業員により良いデジタルエクスペリエンスを提供することを支援しています。スイスのローザンヌと米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置いています。

注釈

  • 注1 ゼロタッチ運用:人手による操作を極力介さず、設定・診断・修復などの運用プロセスを自動化する仕組みを指します。
  • 注2 MTTR(Mean Time To Repair):障害や不具合が発生してから、復旧が完了するまでに要した平均時間を指します。IT運用における重要な指標の一つで、MTTRが短いほど障害対応の迅速性や運用効率の高さを示します。
  • 「LITRON」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
テクノロジーコンサルティング事業本部
インダストリセールス事業部
金本、園田
E-mail:bxo-sales@kits.nttdata.co.jp