国立公文書館の新デジタルアーカイブシステムに「AMLAD®」を導入、本格運用開始
~全国30機関の横断検索に対応し、アクセシビリティに配慮した公開基盤を構築~
トピックス
2026年4月28日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、デジタルアーカイブソリューション「AMLAD®」注1を用いて、独立行政法人国立公文書館(以下、国立公文書館)の新たなデジタルアーカイブシステムを構築し、2026年4月1日より本格運用を開始しました。本システムは、国立公文書館が所蔵する歴史資料として重要な公文書に加え、全国の公文書館等30機関(2026年4月28日時点)の所蔵資料を横断検索できる機能を備えています。
今回のシステム更改では、従来の検索機能を見直すとともに、全国の公文書館等の資料を一括で探せる「横断検索機能」の強化、直感的な操作を可能にするUI/UXデザインへの刷新、将来のデータ増大やアクセス増加を見据えた新たなクラウド基盤への移行を実現しました。
NTTデータは、これまで国内外の図書館・博物館・府省庁等公的機関へのAMLADの提供実績があり、今回の導入を含め、デジタルアーカイブ基盤としての展開をさらに加速します。今後も、デジタルアーカイブ基盤の高度化を通じ、公文書の保存と利活用の両立を支援します。
背景
NTTデータはこれまで、文化芸術の継承は社会の持続的発展に不可欠であるという思いにもとづき、AMLADを活用してバチカン教皇庁図書館、ASEAN各国の博物館や美術館、国立歴史民俗博物館等、希少な価値ある文化遺産を数多く保有する公共機関や企業の文化資源のデジタルアーカイブ事業を支援してきました。
これらの実績で培った大規模データ管理技術や国際標準に準拠した長期保存のデータモデルの実装ノウハウを活用し、今回のシステム更改では、従来の「国立公文書館デジタルアーカイブ」および「アジア歴史資料センター資料提供システム」の課題の解決とともに、日本の公文書管理の未来を支える新たなデジタルアーカイブシステムを構築しました。
図1:「国立公文書館 デジタルアーカイブ」のトップページ
概要
国立公文書館は「国立公文書館デジタルアーカイブ」(https://www.digital.archives.go.jp/)および「アジア歴史資料センター資料提供システム」(https://www.jacar.archives.go.jp/)の2つのデジタルアーカイブシステムを公開しており、インターネットを通じて、「いつでも、どこでも、だれでも、自由に、無料で」、目録情報の検索や資料のデジタルコンテンツの閲覧等が可能なサービスを提供しています。
NTTデータは国立公文書館の2つのデジタルアーカイブシステムを刷新し、2026年4月1日より正式運用を開始しました。更改後のシステムでは、AMLADの特長を生かし、ユーザーにとってより使いやすく、運用者にとって柔軟かつ強固なデジタルアーカイブシステムとして再構築しました。
1.全国30機関の横断検索機能
国立公文書館の所蔵資料に加え、全国の公文書館等(2026年4月28日時点で計30機関、順次拡大予定)の所蔵資料を一括で検索できる横断検索機能について、以下の機能変更による充実化を図りました。
- 従来は別画面に分かれていた所蔵資料検索と横断検索を、タブ切り替えにより同一画面で実現
- 歴史公文書等を含むアーカイブズ所蔵機関の一覧サイトである「ジャパン・アーカイブズ・ディスカバリー」(JAD)と連携し、各機関のページに遷移する「JAD」ボタンを新設
- 所蔵資料検索だけでなく横断検索についても、検索結果のCSV出力に対応
図2:横断検索画面
2.アクセシビリティに配慮したUI/UXデザインとスムーズな操作性
専門的な調査から学習目的まで、幅広い層の利用者が歴史資料として重要な公文書を直感的に探せるよう、UI/UXデザインを全面的に刷新しました。
トップページは利用者の多い検索窓を中央に見やすく配置しつつ、注目コンテンツへの導線も確保し、補完的なボタンや情報は画面の端に寄せて整理しました。さらに、国立公文書館の所蔵資料と他機関の横断検索や目録の基本情報と詳細情報を1画面でシームレスに切り替えられるUIを採用しています。また、データ容量を抑えつつスムーズに拡大・縮小できる独自の高精細ビューアを導入したほか、すべての画像についてサムネイルを生成し、デジタル化資料へのアクセス方法を標準化する国際的な枠組みである「IIIF」(International Image Interoperability Framework、トリプル・アイ・エフ)に対応させることで注2、誰もがストレスなく資料を閲覧・活用できる環境を構築しました。
図3:画像ビューア
図4:目録画面
3.国際標準「OAIS参照モデル」に準拠した長期保存基盤の実装
今回のシステム更改ではAMLADの基本思想のもと、デジタルアーカイブにおける長期保存のための国際標準である「OAIS(Open Archival Information System)参照モデル」を設計の核に据え、システムに実装しました。同モデルは技術変化に左右されずデータを将来に伝える技術仕様であり、単なるデータの保管に留まらず、日本の歴史資料として重要な公文書を数十年、数百年にわたり確実に継承・活用するための高度なデータモデルを実現しています。
4.APIによる柔軟な連携機能
AMLADの豊富なAPI連携機能を活用することで、全国の公文書館等の新たな連携先追加や他システムとの目録情報連携にも、柔軟に対応できます。
今後の展望
NTTデータは今後も、公文書の適切なデータ保存・管理を実現するデジタル基盤を提供します。
さらに、AMLADの展開を通じて、文化財、美術品、図書、コンテンツなど多様な文化資源の保存と公開基盤の整備を推進することで、デジタル技術を活用した文化資源の長期保存と利活用の両立に貢献します。
注釈
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注1
AMLADは、博物館・図書館・公文書館や企業・団体が保有する画像、動画、音声などのあらゆるデジタルコンテンツを一元管理し、利活用可能な形で資源化するデジタルアーカイブソリューションです。
https://amlad.jp/ - 注2 一部資料を除く。
- 「AMLAD」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
社会基盤ソリュ‐ション事業本部
ソーシャルイノベーション事業部
アセットビジネス担当
川嶌、佐藤、飯田
E-mail:amlad@am.nttdata.co.jp