「GenAI 生活者インサイトレポート」2026年度版を発表

~AI利用経験者の60%超が商品・サービス選びでAI提案を採用~

トピックス

2026年5月28日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、AIが生活者の購買行動に与える影響を把握するため、「GenAI 生活者インサイトレポート」(以下、本調査)を実施しました。本調査は2026年3月に、AIの利用経験を有する15歳から69歳の1,429人を対象にオンラインで実施した定量調査です。
調査の結果、AI利用経験者のうち、AIを「ほぼ毎日」利用している人は26.0%、「週3~5回」利用している人は21.1%となり、週3回以上利用する人は47.1%に達しました。また、商品・サービスの購買検討時にAIの提案をそのまま採用した経験がある人は61.9%となり、AIが購買時の判断材料の一つとして利用されている実態が明らかになりました。
さらに、AIの活用により購買検討期間が短縮されたと回答した人は65.0%となりました。特に、不動産・住宅、自動車・モビリティ、教育・資格・スキルアップ、医療・健康・サプリメントなど、比較検討に必要な情報量が多い商品・サービスカテゴリにおいて、AIが購買意思決定に影響したとする回答割合が高い傾向が見られました。
本調査の結果から、AI利用経験者の間では、AIが情報収集や比較検討を支援する手段として利用され、購買行動の一部に影響を与え始めている可能性が示されました。

背景

近年、生成AIをはじめとするAIサービスの普及により、生活者の情報収集行動は変化しつつあります。
従来、商品・サービスの購入検討においては、検索エンジンを起点に複数のWebサイトを閲覧し、口コミ、SNS、比較サイトなどを参照しながら情報を収集・比較する行動が一般的でした。一方、AIサービスの利用拡大により、生活者は対話形式で情報を整理し、商品・サービスの候補比較や意思決定の参考情報を得られるようになっています。
しかし、こうしたAI活用が実際の購買行動にどの程度影響しているのかについては、生活者視点での定量的な把握が十分ではありませんでした。
NTTデータはこのような状況を踏まえ、AI利用経験者における購買行動へのAI活用実態を明らかにすることを目的として、本調査を実施しました。

調査概要

NTTデータは、AIが生活者の情報収集、比較検討、意思決定、購買検討期間に与える影響を把握するため、2026年3月にオンライン定量調査を実施しました。
本調査では、以下の5つの観点を含む、AI利用経験者における購買行動へのAI活用実態を分析しました。

  1. AIの利用実態
  2. AIの購買意思決定への影響
  3. 購買プロセスにおけるAI活用フェーズ
  4. AI活用による購買検討期間への影響
  5. AI活用の対象となる商品・サービスカテゴリ

なお、本調査はAIの利用経験を有する人を対象としており、調査結果は一般生活者全体ではなく、AI利用経験者における傾向を示すものです。

調査結果サマリ

1.AI利用経験者の約半数が、AIを週3回以上利用

AIの利用頻度について聞いたところ、「ほぼ毎日」が26.0%、「週3~5回」が21.1%となり、週3回以上利用する人は47.1%でした。
この結果から、AI利用経験者の間では、AIが日常的な情報収集や検討の手段の一つとして利用されていることがうかがえます。

図表1:AIの利用頻度

  • 設問文:現在、生成AIをどのくらいの頻度で利用していますか。
  • 回答形式:単一回答
  • 対象者:AI利用経験を有する15歳から69歳の男女、n=1,429

2.AI提案をそのまま採用した経験がある人は61.9%

商品・サービスの購買検討時に、AIの提案をそのまま採用した経験について聞いたところ、「何度もある」が24.5%、「1~2回ある」が37.4%となり、合計で61.9%がAIの提案を採用した経験があると回答しました。
この結果から、AIが商品・サービス選びにおいて、情報収集にとどまらず、購買時の判断材料として利用されている実態が明らかになりました。

図表2:購買・意思決定時のAI提案採用経験

  • 設問文:商品・サービスの購入・利用において、生成AIの提案をそのまま採用した経験はありますか。
  • 回答形式:単一回答
  • 対象者:購買・意思決定時にAI利用経験を有する15歳から69歳の男女、n=1,035

3.AIは情報収集から比較検討までのフェーズで多く活用

購買プロセスにおけるAIの活用フェーズについて聞いたところ、「欲しいものや必要なものを探す段階」が43.6%、「候補を絞り込む・比較検討する段階」が44.5%となりました。
AIは、購入直前の意思決定だけでなく、商品・サービスを探し始める段階や、候補を比較する段階で多く活用されていることが分かりました。
この結果から、AIは購買プロセスの初期から中盤において、情報整理や比較検討を支援する役割を担い始めている可能性があります。

図表3:AIを活用する購買行動フェーズ

  • 設問文:商品・サービスを購入・利用する際、どのステップで生成AIを活用しますか。あてはまるものをすべてお選びください。
  • 回答形式:複数回答
  • 対象者:AI利用経験を有する15歳から69歳の男女、n=1,429

4.AI活用により購買検討期間が短縮されたと感じる人は65.0%

AIの活用により、商品・サービスの購買検討期間が短縮されたかを聞いたところ、65.0%が短縮されたと回答しました。
AIによる情報整理、候補比較、要点の把握などが、購買検討にかかる時間の短縮につながっている可能性があります。

図表4:購入検討期間の短縮程度

  • 設問文:生成AIを利用することで、商品・サービスの購入検討期間(悩む時間)は短縮されましたか。
  • 回答形式:単一回答
  • 対象者:購買・意思決定時にAI利用経験を有する15歳から69歳の男女、n=1,035

5.不動産・自動車・教育・医療など、高関与商材でAIの影響が高い傾向

商品・サービスカテゴリ別に、AIが購買意思決定に与えた影響を分析したところ、「不動産・住宅」が76.7%、「自動車・モビリティ」が71.6%、「教育・資格・スキルアップ」が64.6%、「医療・健康・サプリメント」が61.2%となりました。
これらのカテゴリは、購入・利用の検討に必要な情報量が多く、比較検討が複雑になりやすい分野です。そのため、AIによる情報整理や比較支援が、購買意思決定に影響しやすい可能性があります。

図表5:購買・意思決定への影響度(カテゴリ別・影響した人ベース)

  • 設問文:生成AIは、そのカテゴリの購買・意思決定にどの程度影響しましたか。
  • 回答形式:各カテゴリにて単一回答
  • 対象者:各カテゴリについてAIが影響したと回答した人、n数は各カテゴリ下部参照
  • 「影響あり」は「決定的な影響を与えた」「かなり影響を受けた」の合計

考察

本調査では、AI利用経験者の間で、AIが商品・サービスの情報収集、候補比較、意思決定支援に活用されている実態が確認されました。
特に、AIの活用は購買プロセスの初期段階である「欲しいものや必要なものを探す段階」や、中盤の「候補を絞り込む・比較検討する段階」で多く見られました。このことから、AIは生活者が商品・サービスを検討する際の情報接点の一つとなりつつあると考えられます。
また、購買検討期間の短縮を実感する人が65.0%に上ったことから、AIは情報収集や比較検討の効率化に寄与している可能性があります。
一方で、本調査はAI利用経験者を対象としたものであり、生活者全体におけるAI活用率を示すものではありません。今後は、AI利用経験の有無や利用頻度、年代、商品・サービスカテゴリごとの違いを継続的に把握することで、AIが購買行動に与える影響をより詳細に分析していく必要があります。

今後について

NTTデータは、AIが生活者および企業活動に与える影響を継続的に把握するため、本調査を定期的に実施します。調査結果の継続的な蓄積と分析を通じて、生活者行動の変化を多角的に捉えます。
また、調査結果の発信に加え、業界有識者とのウェビナーや業界別ディスカッションなども開催予定です。AI時代における生活者視点での変化を継続的に分析・発信することで、「生活者変化×AI」を軸としたThought Leadership強化を図るとともに、企業のマーケティング戦略や顧客体験設計の高度化に資する知見の提供をめざします。

本調査のサマリは以下リンクよりダウンロード可能です。詳細な分析内容・全量版レポートについては、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

調査サマリは以下URLからダウンロードできます。
サマリ版 GenAI 生活者インサイトレポート2026(PDF:2.4MB)

参考

調査実施概要

項目 内容
調査名 GenAI 生活者インサイトレポート
調査目的 AI利用経験者における購買行動へのAI活用実態を把握すること
調査対象 AIの利用経験を有する全国の15歳から69歳の男女
有効回答数 1,429人
調査地域 全国
調査方法 インターネット調査
調査期間 2026年3月24日~2026年3月26日
調査主体 株式会社NTTデータ
割付条件 性別・年代により均等割付
集計方法 オンライン定量調査(アンケート調査)
  • 本調査におけるAIの定義
    本調査におけるAIとは、ChatGPT等の生成AIサービス、AIチャットボット、AI検索サービスなど、利用者からの入力に対して回答、要約、比較、提案などを行うサービスを指します。
  • 「AI利用経験」の定義
    これまでに一度でも生成AIを利用したことがある人を指します。
  • 「購買意思決定にAIを活用」の定義
    商品・サービスの購買を決定する際に、AIにより提供された情報を判断材料として活用することを指します。

NTTデータグループが描くAI活用の未来

NTTデータグループは、積極的なAI活用の推進とガバナンスの両輪でお客さまのビジネス、当社のビジネスの変革を推進します。お客さまのビジネスでは、AIエージェントが指示に応じ自律的に対象業務のタスクを抽出・整理・実行する「Smart AI Agent®」の実現をめざします。当社のビジネスでは、ソフトウェア開発の大幅な生産性向上や実践的AI人財の育成を加速します。これらを通じて、AIネイティブな業務プロセス改革に取り組み、人手不足等の社会課題解決に貢献するとともに、人が付加価値の高い業務領域に注力できる世界を実現していきます。

注釈

  • 「Smart AI Agent」は、株式会社NTTデータグループの米国、英国、欧州連合および日本国内における登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
コンサルティング事業本部
カスタマー&マーケティングユニット
岸岡、大辻
E-mail:cnsl_cm_research@hml.nttdata.co.jp