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NTTデータのリレーションとマーケティングの知見で創出する新たな価値

SIでさまざまなお客様の課題解決を担ってきたNTTデータ。スマートライフシステム事業部は、長期にわたるお客様との揺るぎない関係性(ロングターム・リレーションシップ)を活かし、真のビジネスパートナーとしてSIに留まらない価値の創出を目指しています。そのために欠かせないのが、お客様の置かれた環境や社会の変化を踏まえ、事業に伴走するマーケティングの力。経験者採用にて入社した岡本直也は、前職でマーケティングや営業、業務オペレーションの立ち上げを経験した「データに基づく企業戦略策定・実行」のスペシャリスト。「NTTデータだからこそ社会課題の解決に貢献できる」と語る岡本に、その役割と活躍環境を聞きました。

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データとエンジニアリングのアセットでビジネスを組み立てる

メーカー営業や通信事業会社での業務立ち上げなどを経て、データ利活用に関するレギュレーションの策定やサービス企画、加盟店へのマーケティング支援に取り組んできた岡本。営業・マーケティング・業務のスペシャリストとして新たな活躍の場に選んだのがNTTデータのスマートライフシステム事業部が取り組む交通・観光領域のお客様支援です。

前職のポイントサービスプラットフォーム企業では、市場の統計データや膨大な顧客データをもとに企業への提案を行う立場であったことから、2020年以降、コロナ禍の影響による社会の変容を目の当たりにしてきたといいます。

それまで高い頻度で買い物をしていた消費者がまとめ買いをするようになり、ECで食料品の買い物をする割合が大きく増えるなど、データを見るだけでも世の中の在り方や人々の行動が大きく変わりました。

特に交通・観光領域では、リモートワークの浸透によって在来線の乗車数はコロナ禍前の7割・新幹線は5割となり、生活様式の変化による大きな影響にさらされていたのです。

人流・物流・情報流・金流の在り方が社会レベルで変わっていくのを目の当たりにした岡本は、”新たな価値創出の必要性”を強く感じるようになります。

そのために必要なのは、まず生活に即した幅広いサービスの利用や購買、移動などのマスタデータや行動データを有していること。そして事象を正確に把握し、仮説検証サイクルを素早く回し続けられ、データを効率的・効果的に活用できるエンジニアリング力が不可欠です。さらに、企業のニーズに応じてDMP・BI・MAなど最適なソリューション群をコーディネート出来ることも重要な要素だと考えました。

事業会社で力を発揮することも考えましたが、今起きていることは企業単体ではなく社会全体の課題であるため、プラットフォームを通して社会に貢献したいという思いがありました。

NTTデータは、企業がプラットフォーマーとして社会課題の解決に貢献しながら生き抜く上で重要な「データ(価値の源泉)とエンジニアリングでビジネスモデルが組める」というポテンシャルがあり、CAFIS(※1)をはじめさまざまな企業のプラットフォームを持っています。

一般企業や官公庁を含めた幅広いお客様がいるからこそ、NTTデータでの支援が社会課題の解決につながると考えたことが、入社の決め手になりました。

※1 NTTデータが運営する、日本最大級のキャッシュレス決済総合プラットフォーム。

コロナ禍で苦境が続く交通・観光領域で、お客様の新規事業立ち上げに参画

入社後は、コロナ禍の影響を受けて事業課題に取り組む、交通・観光領域のお客様へのマーケティング戦略の策定や実行支援、営業を担当。その中で声が掛かったのが、ある事業者の事業立ち上げプロジェクトへの参画。そこでは、新規事業やサービスの立ち上げ経験のある岡本の知見が求められていました。

入社して2カ月経ったころ、上長から『お客様の新サービスに関する意見が欲しい』と声を掛けられました。現在の市場環境やお客様に関する調査を踏まえ、サービスの立ち上げで必要なタスクと具体的な実現方法をまとめて社内で議論を重ねました。

このプロセスが社内で『私が何者なのか』をわかってもらえる良い機会となり、現在もサービスインに向けて最上流からプロジェクトを支援しています。

これまで「人が移動することが当たり前」という前提をもとに作られていた交通・観光事業が苦境に立たされる中、さまざまな接点からお客様を理解し価値のある商品やサービスを作り上げていくことは、社会課題への取り組みとして非常に意義のあることだと岡本は話します。

移動手段によっても需要の回復の仕方は異なります。例えば、自家用車による移動は回復の兆しを見せていますが、ビジネスマンの出張が売り上げの多くを占める新幹線や在来線の利用者はそこまで回復していない、といった差が表れています。移動需要を喚起するために、利用促進という一面だけでなく本質的な価値づくりから貢献したいと考えています。

NTTデータはSIerとしてシステム構築に携わるだけでなく、お客様の事業立ち上げからオペレーションまでの全てをトータルで支援をおこなっています。

上流部隊と開発部隊がOneTeamとなり、サービスの姿を固めるところからシステム構築、及びその後の継続改善までを担っていくことが可能です。お客様の戦略を理解し、実現に向けて継投出来ることがNTTデータの強みです。

お客様だけでは捉え切れなかった利用者のニーズを、「さまざまなデータに基づいて仮説から発見すること」「仮説・検証を繰り返してマーケティングの精度を高めること」「その成果としてお客様の事業に直接貢献すること」。それが、岡本の目指すマーケティング支援の姿です。

マーケターが感じる「企業への貴重な提案機会を持つ」NTTデータの強み

マーケターとしての豊富な経験を持つ岡本ですが、お客様を支援する際は経験則だけでなく、企業や業界の動きを調べ上げて課題感を直接ヒアリングするなど、インプットを重要視しています。また、提案にあたっては「自分のやりたいことではなく、お客様が取り組むべき課題を抽出し、データに基づく仮説検証を行う」ことをモットーとし、自身の企画に思い込みはないか、説得力はあるかと常に問いかけているといいます。

お客様の上層部であればあるほど、取り組みの成果を定量的に問われます。事業立ち上げ時は当該事業のファクトデータがないので、市場規模や乗客数などのデータからどれほどのポテンシャルがあるのかを論理的に仮説立て、お客様が理解しやすい提案を心がけています。

当然、そこで終わりではなく、サービスイン後に積み上がったデータから仮説が正しかったか否かの答え合わせをおこない、課題の抽出や改善活動に繋げます。1回目の仮説の精度を上げること以上に、2回目以降の仮説を磨き上げることが重要と考えています。

NTTデータの強みは、高いケイパビリティを持つ多様な人財とともに、お客様に価値提供できること。オープンマインドで向上心があり、組織の枠を超えて新しい企画やアイデアに取り組む社内コミュニティが岡本の刺激になっているそうです。

NTTデータは、先進的な技術と豊富なアセットなど、データプラットフォーマーになるための素材をたくさん持っています。今後、社内の各セクションが持つ位置情報や決済情報などのさまざまなデータを横断的にソリューションに活用できれば、利用者の消費行動に寄り添ったサービスが生み出せるかもしれない、と構想しています。同時に、マーケティング領域で社会の課題解決を進めるポジションを確立できるチャンスにつながっていく、そんな展望を持っていますね。

スマートライフシステム事業部は、岡本のような存在をさらに増員していく方針を持っています。SIを通してお客様とロングターム・リレーションシップを築いてきたNTTデータで働くことは、各分野のスペシャリストにとってメリットがあると岡本は話します。

マーケティングに携わる人間として、お客様に提案する機会をいただけるリレーションシップは大変重要です。

もちろん提案が受け入れられるかどうかは中身次第ですが、以前は実現したいアイデアがあったとしても、大手企業や官公庁などのお客様と話ができる機会は多くありませんでした。その点で機会の多いNTTデータでの経験は自身のマーケティング力を伸ばすことにもつながると思います。

やりたいこと、実現したい未来がある方にとって、そのための素材と手段が揃った理想的な環境です。

最新技術で幅広いお客様を支援してきたリレーションとマーケティングの知見を持ったスペシャリストが合わさることで、事業会社ともSIとも異なる新たな価値の創出ができると語る岡本。NTTデータのソリューションやエンジニアリングを活用しながら、社会全体に影響を与える大きな仕事に取り組んでいきます。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです