人と仕事を伝えるWEBマガジン
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NTTデータの広範な顧客基盤を武器に、BizXaaSで誰もがどこでも安心して働ける社会へ

社会情勢の変化をきっかけに、オフィスワークに縛られない多様な働き方の実現が求められています。
「いつでも・どこでも・どんなデバイスからでも仕事が始められる自由なワークスタイルを、セキュアな環境下で実現する」をテーマに、幅広い業界のお客様に対してデジタルワークスペースのソリューションを提供しているのが、デジタルビジネスソリューション事業部の白根です。お客様ごと異なる事業特性や業務フローまで理解しながら、データアクセスの自由度とセキュリティの堅牢性を両立したIT環境を実現するために。NTTデータだから成し得る強みと、組織の一員として大切なマインドセットについて語ります。

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多彩な技術アプローチで、お客様が目指す理想のリモートワーク環境を

デジタルワークスペース統括部のミッションは、デジタル領域における革新的なソリューションを企画・提供することで、お客様のサービス提供体制や働き方を変革することです。

当統括部が展開する自社ソリューションサービス「BixXaaS Office(以下BXO)」は、社会情勢の変化によってリモートワークが浸透するなか、どこでもオフィスワーク時と遜色ない業務ができる柔軟なアクセシビリティと、企業の情報資産を確実に守る堅牢なセキュリティ対策の両立を高い次元で実現します。

BXOは、大きく2種類のサービスで構成されています。1つは、白根が担当する仮想化デスクトップ基盤(ユーザー端末上にローカルデータを持たせないシンクライアント環境を構築するインフラストラクチャ)を提供するBVDI(BXO Virtual Desktop Infrastructure)。もう1つは7種類の個別のクラウド型サービスを組み合わせることで、ゼロトラストなセキュリティ基盤を構築するBMWS(BXO Managed Workspace Security)です。

BVDIの構築手法でも、お客様ごとの事業規模や特性に合わせて2種類のアプローチがあります。NTTデータ内のデータセンターを利用し、DaaS(Desktop as a Service)の形でお客様の環境を構築するクラウドサービス型と、お客様先のデータセンターを活用して個別のVDI(仮想デスクトップ基盤)環境を構築するSI(システムインテグレーション)型です。私はこれまで後者のプロジェクトに多く関わってきましたが、2019年、2020年とBVDIが国内DaaS市場でトップシェアを獲得してきた実績もあり、このノウハウがSI型ビジネスを進めるうえでも大いに役立っています。

BXOの強みは、NTTデータのもつ高い技術力やベンダとの関係性の強固さもさることながら、豊富なラインナップからお客様の特性や要望に合わせてサービスの在り方をカスタムできる自由度の高さにあります。

お客様と要件を詰めていくなかでも、オンプレミスとクラウドを掛け合わせたハイブリッドな環境を構築したいという要望は多いです。例えば、ファイルサーバ上で管理されている情報資産は引き続きお客様自身のデータセンター上に置くものの、インターネットゲートウェイなどはクラウドサービスにアウトソースするといった運用です。既存のITインフラは活かしつつ、リスクの少ないものから外部に出していく体制を模索するお客様は多く、当社はそうしたニーズにも柔軟に対応しています。

業界横断の提案活動が、BXOの強みを創る

VDI(仮想デスクトップ基盤)導入によるセキュリティ対策は、コロナ禍の中で一層浸透したソリューションのひとつです。シェア上位を占めるSI各社を中心に一層サービスのブラッシュアップを進めるなかで、NTTデータとしてどのような付加価値をつけていくかが直近の課題であると白根は話します。

リモートワークによる働き方が当たり前になった今、従来のVDIの技術はコモディティ化が進んでいます。そのため、お客様にVDIを導入するだけのご支援では他社との差別化が図りにくく、単純なコスト競争に陥ってしまう懸念もあります。ソリューションの提供自体を目的にするのではなく、複合的な提案を通してお客様が求める理想のワークスペース環境へいかに迫れるかが重要です。

自社のデジタルワークスペース整備を検討するお客様に、数ある選択肢のなかからNTTデータをパートナーとして選んでいただくために―。自社の強みの源泉は、デジタルワークスペースの開発に10年来向き合ってきた組織の経験値と、NTTデータ一丸となって向き合っている顧客基盤の広さにあると白根は捉えています。

BXOを扱うデジタルワークスペース統括部の特徴として、アプローチの対象が特定の業界や企業に特化しない点があります。特定のお客様に相対する社内の他部門と広く連携しながら、業界横断的にお客様と接する機会があるため、個社ごとのさまざまなIT環境に対して熟知したうえで、柔軟な対応ができるノウハウを持っています。

我々はBXOという特定のソリューションを軸に業界横断で提案活動をしているため、過去の案件のナレッジを次の案件に活かすことができます。最初から特定のスコープを定めるのではなく、さまざまなニーズやお悩みに対して全方位的なご支援をしたい我々にとって、多くのケーススタディがあることは大きな強みです。案件ごとに存在する根本の課題を整理したうえでBXOを組み込んだ総合的な提案をまとめ、その内容がお客様に響いて採用いただけた時には大きな達成感を感じますね。

「できること」の線を引かず、課題解決へ考え抜けるチーム

もともとは大学時代に専攻した統計学の知識を活かしたいと、IT業界を志望した白根。そのキャリア展望が変わったのがNTTデータ入社2年目、Oracleによるデータベース基盤を扱うプロジェクトに参画した頃だったといいます。
当時、白根が感じたのは、「サーバやデータベースといったインフラの技術は業界を越えた汎用性が高く、さまざまなお客様に対してすぐに価値を発揮できる」という手応えでした。

クロスインダストリのお客様への業界の垣根を越えたご支援は、インフラ領域のソリューションを提供する我々だからこそ実現できる醍醐味だと考えています。若手の頃に描いた自らの価値貢献へのイメージを今、社会的な関心事であるデジタルワークスペースの分野で体現できていることを嬉しく思います。
とは言え、1つの技術に固執して、目の前の課題の本質が見えなくなってしまっては意味がありません。汎用性の高さを活用しながらも、常に利用者目線に立ったご支援を意識しています。

お客様の要望に対して「これはサービスの範囲外だから」などと線引きをしてしまうのではなく、何を実現したいのかをまずは傾聴し、何ができるかを考えていく。白根はこれこそがNTTデータだからできる、ビジネスパートナーとして本当にあるべき姿だと話します。デジタルワークスペース統括部のゴールは、BVDIやBMWSをお客様に導入することではなく、それらのソリューションを駆使して、お客様にとって最適なデジタルワークスペース環境を提案・創造することにあります。

我々が主軸としているデジタルワークスペースの分野は、1つの製品で完結できるものではありません。お客様のニーズに応え続けるには、特定のサービスに関するスペシャリストになったとしても、付随する次の技術に目を向けていくことが求められます。自らのスキルの軸は持ちながらも、さまざまな製品や要件に対して興味を持ち、学びを得ながら対応できる柔軟性を持った方に、ぜひ参画いただきたいと考えています。

デジタルワークスペース領域は、新しい技術やサービスが次々と登場し、トレンドの変化が特に速い分野です。この領域で価値を発揮し続けるために白根は「変化を自律的にキャッチアップしながら多くのお客様の声を聴き、豊富な経験をもって課題解決に導ける組織」であることが重要だと捉えています。
働くすべての人にとってよりセキュアで、より働きやすいIT環境を実現するために。デジタルワークスペース統括部はBXOサービスを軸に、お客様の期待を超えるワークスペースの可能性を模索し続けています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです