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新境地への挑戦。社会課題を解決する、唯一無二のコンサルティング集団が見据える世界とは

法人分野に加え、公共分野や金融分野の幅広いお客様を支援するコンサルティング事業本部。その特徴は経営課題の解決にとどまらず、産業・社会の変革をリードすることにあります。独自のアプローチを追求していくコンサルティング事業本部は、どのような強みを持ち、どのような未来を見据えているのか。競合他社との違いや今後の展望について、事業本部長の池田と事業部長の安藤が語ります。

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経営課題の解決にとどまらず、社会の変革をリードする組織

昨今のコンサルティング業界は、大手コンサルティングファームがIT領域にまで事業領域を拡大していることからわかるように、お客様の経営課題に対して課題解決への提言を行うだけではなく、その解決策としてのシステム構築サービスや運用保守まで提供することが一般的になってきました。しかし安藤は、NTTデータのコンサルティングビジネスはその先まで見据えていると言います。

私たちが目指すのは「お客様のビジネスにコミットする価値提供」です。これはつまり、コンサルティングサービスやシステムインテグレーションサービスの提供そのものをビジネスの目的としないことを意味します。あくまで「お客様ビジネスのトップラインをどう伸ばしていくのか」、「コストをどう最適化できるのか」ということに我々自身もコミットしていくのです。このような姿勢を徹底する時、NTTデータにとってコンサルティングもシステムインテグレーションも手段のひとつでしかなく、それ以外のビジネス形態の選択肢も幅広く追求できるようになると思っています。このようなお客様ビジネスへのコミットを前提としてコンサルティングビジネスを入口に幅広いビジネス形態で価値を提供していくこと、これがNTTデータが目指していくべき方向性だと思っています。

池田は、「そのような価値提供を実現できる背景には、NTTデータがもつ独自のDNAがある」と評します。

NTTデータの強みのファンダメンタルな部分はもちろんエンジニアリング力です。これは弊社がどのような事業運営の方向性になっても変わることはないと思います。今、そこにお客様の経営課題を解決するためのコンサルティング力も加わりました。ただ、我々が最も大切にするべきは、NTTデータ独自のDNA(カルチャー)だと強く思っています。この会社に入社して一番驚いたのが、社員が皆、「社会課題の解決のために仕事をしたい」、「日本の産業の競争力を高めるためにNTTデータは貢献すべきだ」ということを普通に話すことです。これは私が今まで仕事をしてきた環境ではなかなかない(笑)。この特筆すべきカルチャーとコンサルティング力、エンジニアリング力が完全に融合し、昇華された時、NTTデータのビジネスはお客様の成長という本質的な価値にフォーカスしながら、産業や社会の変革もプロデュースできる、そのような競合他社には決して真似できないポジションを築くことができると考えています。

独自のDNAをもつ理由について、NTTデータに20年以上身を置く安藤は、今までの経験を振り返りながら次のように語りました。

私たちは設立以来、失敗が許されないミッションクリティカルな領域で、堅牢なシステムを数多く手掛けてきてきました。中には日本の社会インフラとして国民の生活を支えるようなシステムもあります。そのようなシステムは一たび障害が発生すると、社会に与えるインパクトも甚大です。だからこそ、私たちは「社会」や「産業」といった個別の企業を超えたものに対する感度が非常に高く、また、社会課題と向き合う機会も非常に多い。これほど社会や日本のことを真剣に考え、困難な挑戦をやり遂げられる企業は他にないと自負しています。

独自の組織文化から生まれる、社会課題と向き合う原動力

「個別企業へのコンサルティングのみならず、日本の産業、社会を変えていくような仕事ができることは、NTTデータでしか得られない貴重かつエキサイティングな経験になる」と、池田も力強く同調します。外資のコンサルティングファームなどで経験を積んだ池田は、NTTデータの組織文化について以下のように語ります。

この会社に入るまで、コンサルタントは良くも悪くも孤独だと思っていました。成功するも、失敗するも自分次第。仕事はそれが自身の実績になるのか、他者の実績になるのか。NTTデータに入社するまでは、そのような個人のパフォーマンスを最大限に追及することが所属する企業の競争力の源泉で、そのような環境の中で仕事をすることが当たり前と思っていました。しかし、NTTデータでは、チーム全員で課題を克服しよう、ビジネスを拡大しようというチームワークの精神が当たり前であり、「こんな会社があるんだ」と少なからず驚きました。落ち込んでいるメンバーがいたら絶対に放置せず、上司を巻き込んで解決しようとするシーンも多々あり、このような組織文化は外資系の企業だとなかなか体感できません。一方、それもあってか、少しビジネス創出に対する厳しさ、切り口の鋭さのようなものはまだまだ改善の余地はあると思います。私のこれまで外資ファーム等での経験とNTTデータがもつ特有の企業文化をベストミックスさせ、NTTデータのコンサルティング組織として独自の組織文化を創り上げたいと考えています。

一方で安藤は、コンサルティング組織として「専門性を磨き続ける組織」であることの重要性を語ります。

「チームワーク」は、NTTデータが掲げるValuesの一つとしても挙げられている社員が大切にすべき価値観です。ただ、コンサルタントは自身の経験、知見をベースにお客様の課題を解決、インサイトを与えることがそもそもの存在価値であり、個人としての「専門性」や「提供価値」にこだわり続けることは重要だと考えています。私たちのコンサルティング事業部はコンサルタント一人ひとりが高い「専門性」を持ちながら、それをチームワークでインテグレートし、お客様に価値を提供できる、そのような組織になっていきたいと考えています。

多様な人財による化学反応をもって、新境地を切り拓く

コンサルティング事業本部のビジョンを尋ねると、池田は「新たなコンサルティングの在り方を示したい」と答えました。

現在のコンサルティング業界は、総合系・戦略系・組織人事・IT系など、色々な区分や評価があります。だが、私たちが目指すのはいずれのカテゴリにも属さないものです。NTTデータならではの強みを活かして、どの企業にも真似できない新たなカテゴリを生み出したいと考えています。

新たなカテゴリを生み出すとは、一体どのような事業体なのか。思い描く姿について、安藤が語ります。

NTTデータはコンサルティングファームではありませんし、SIerでもありません。先ほども話した通り、私たちが今後目指していく姿は「お客様のビジネスにコミットする」ことであり、「日本の社会、産業を変革すること」だったりします。その追求において、我々は自己を特定の領域のプレイヤーと定義することを良しとしません。コンサルティングがビジネスの入口になることは間違いないと思いますが、その後の課題解決や社会変革の手段が、ITシステムの開発になることもあれば、お客様との共同事業になることもあるでしょう。もしかすると商社のようなビジネス形態が適している場合もあるかもしれません。さまざまなビジネス形態を模索しながらクライアントに価値を提供する。その新境地を、コンサルティング事業本部が率先して切り拓いていきます。

このビジョンを実現するためには、NTTデータ内外での他流試合が欠かせないと池田は言います。

未知の領域に踏み込むことは、大きな挑戦になります。このような状況下でイノベーションやソリューションをつくっていくためには、新たな発想・思考を取り入れていくことが大切です。多様なバックグラウンドをもった人財が刺激し合うことで化学反応が生まれ、社会に対する答えを導き出していく。そんな組織をつくっていきます。それこそが人的資本における人財の価値の最大化につながるでしょう。

他流試合を活性化させるべく経験者採用を進める一方で、仕事の楽しさや“カッコよさ”も大切にしていきたいと安藤は考えます。

私が社員の皆様によく話しているのは、「仕事は楽しく、カッコよく」やりましょう。ということです。「楽しい」や「カッコいい」と感じている時が一番パフォーマンスが発揮できる時ですからね。メンバー全員が自らの仕事ぶりを好きになり、より活き活きと働ける環境を整備していくのも私たちの役目だと考えています。

池田もまた、NTTデータの未来に想いを馳せました。

熱量は、何もないところから生まれるわけではありません。だからこそ、案件の選択肢を増やすことも大切だと考えています。一方的にアサインするのではなく、キャリアプランと合致する案件を選べるように変えていく。それが社員のパフォーマンスを引き出し、他流試合による熱交換を経て、日本を変える新しいイノベーションを生んでいくでしょう。

新境地を切り拓くため、一人ひとりが前向きに取り組める環境の整備を進め、組織改革を加速させていく。未来を見据えたコンサルティング事業本部の挑戦は、これからも続いていきます。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです