家族や友人もアプリユーザー。自分の手掛けるサービスが目に見える嬉しさ

――まずは、皆さんのこれまでのキャリアと現在の担当業務について教えてください。

私は2004年の新卒入社から現在まで、一貫してインターネットバンキングの開発や導入に携わってきました。AnserParaSOL(アンサーパラソル)を担当したのち、現在はMy Pallete(マイパレット)の開発・導入・維持に関するPM業務に携わっています。

私は2017年に新卒でNTTデータへ入社し、最初は地銀様向けの法人系サービスの開発に携わりましたが、2020年からの2年ほどは地銀様に出向し、お客様のDXや新規企画をご支援しました。出向終了後は個人サービス担当に異動し、現在は「My Pallete」の企画・開発プロジェクトのリーダーとして、お客様との仕様調整やプロジェクト全体の管理を行っています。

私は新卒でNTTのグループ企業に入社し、営業職として、公共のお客様へのネットワーク回線の販売を担当していました。ただ、以前からアプリの開発に興味を持っていたので、そのような仕事にチャレンジできる場所を探していたんです。そのタイミングでちょうど今の部署のポジションが空いていることを知り、社内公募制度を利用して個人サービス担当に異動してきました。現在は「My Pallete」のさまざまな開発プロジェクトに関するリーダー業務を任されており、お客様との仕様調整やプロジェクト全体の管理を行っています。
――続いて、皆さんの所属組織について教えてください。

e-ビジネス事業部は、金融機関に向けて、時代の変化に合わせたサービスを提供する事業部です。私たちが所属する第一サービス統括部 個人サービス担当では、「My Pallete」と「AnserParaSOL」を、企画から開発・運用まで一貫して手掛けています。
「My Pallete」は、スマートフォン用の個人向けバンキングアプリです。ただし、「My Pallete」という名称自体は、あくまでも銀行様向けのサービス名称となります。基本的な機能や使い勝手は同じですが、銀行様ごとのイメージに合わせて色・画像・文言などにカスタマイズを加えた形でリリースしており、アプリストアに並ぶ際には、「○○銀行アプリ」といったように、銀行様ごとのアプリ名を冠してエンドユーザー様に提供されています。
「AnserParaSOL」も「My Pallete」と同様、銀行様ごとの名称を冠してエンドユーザー様に提供されていますが、こちらはPCのブラウザなどで使用するSaaS型のインターネットバンキングサービスです。現在、「My Pallete」は約30行、「AnserParaSOL」は約150行の地銀様に導入いただいており、総計約1300万人のエンドユーザー様にご利用いただいている状況です。

――「My Pallete」「AnserParaSOL」の企画・開発に携わる魅力・やりがいを教えてください。

最大のやりがいは、全国で大勢のユーザー様が利用するアプリの企画・開発ができることに尽きます。企画者・開発者としては、自分たちが作ったサービスを多くの人たちに使ってもらえるだけでも、本当に嬉しいですからね。もちろん、重要な決済インフラを運営する責任を感じながら仕事に取り組む必要はありますが、自分たちが作ったサービスが多くの銀行様に採用され、ユーザー数が伸びていく様子を目の当たりにすると、「本当にこの仕事をやっていて良かったな」という気持ちになります。

家族や友人が自分の作ったアプリを使っているのを見ると、本当に嬉しいですよね。私は旅行が趣味なので、旅先で私たちが開発したアプリのポスターを見かけることも珍しくないですし、わざわざ銀行やATMに立ち寄って、アプリのチラシやフライヤーを手に取ってしまいます(笑)。

それはすごいですね!

担当した機能が、どんな風に紹介されているのかが気になるんですよね。以前は法人向けのサービス開発をしていたので、自分が作ったものがどのように使われているのかイメージしにくい部分もありましたが、「My Pallete」に関しては、ユーザー様の利用イメージが湧きやすく、そのこと自体がやりがいにつながっていると感じます。

私も前職では、ネットワーク回線や専用線の販売というBtoBの仕事をしていたので、宮本さんの気持ちがよくわかります。BtoBからBtoBtoCに変わったことで、自分が作ったサービスを自分自身で使うこともできますし、久々に帰省したら家族が利用していた、なんてこともあります。アプリストアなどを覗けば、アプリ自体の評価やユーザーの方々のコメントなども見ることができますし、「みんなが使っているこの機能は私が追加したんだ!」という実感も湧いてきます。
――奈良さんと宮本さんは地銀様への出向を経験されていますが、現在の業務に出向経験が活きていると感じることはありますか?

銀行様への出向経験は、現在の仕事のさまざまなシーンで役立っていると感じます。口座開設をはじめとする運用業務の詳細を把握できたことにより、「ここはお客様が大切にされるポイントだから、もう少し丁寧に考えよう」といった感じで、銀行様での運用をイメージした上での要件定義ができるようになりました。また、行内での意思決定プロセスなどを学べたことは、お客様とのさまざまな調整業務でも役立っています。

銀行様の業務を通じて得た経験は、現在の仕事にもさまざまな形で活きていますし、私も宮本さんと同じようなシーンで出向経験のメリットを感じることが多いです。また、出向を通して、銀行の方々の情報ソースとなっている経済雑誌や新聞などについても知ることができました。少しでもお客様と同じ目線でお話ができるよう、帰任後も継続して、それらからのインプットを心掛けています。
何でも話し合える関係性の良さが、仕事に欠かせないチームワークを生み出す

――皆さんのチームはとても雰囲気が良いと伺いました。組織風土について教えてください。

塩崎さんのようにグループ他社から異動してきた方、グループ外の企業から転職してきた方、私のように他の担当から異動してきた方、奈良さんのように長く在籍している方、パートナー企業の方、オフショア・ニアショアで働いている方など、さまざまなバックボーンを持っているメンバーがいますが、一人ひとりが自分の強みを活かし、お互いをフォローしながら仕事を進めています。仕事のことで質問をしても、嫌な顔をする人は一人もいませんし、誰もが優しく相談に乗ってくれる雰囲気があります。

私はグループ会社からの異動者ですが、実際に異動する前までは、「金融の部署だから堅い雰囲気なのでは……」と多少身構えていました。しかし、実際はとても柔らかい雰囲気の方が多く、メンバー同士が和気あいあいとしていたので、良い意味でのギャップがありました(笑)。組織としての風通しはすごくいいですよね。何かあったときの相談にも「よく気づいてくれたね」「相談してくれてありがとう」と言ってもらえることがほとんどなので、どんな些細なことでも気軽に口に出せると感じます。
――奈良さんは、どのようなことを心掛けてメンバーをマネジメントしているのですか?

メンバーに仕事や作業をお願いするときは、一方通行の依頼にならないように気をつけています。例えば仕事を依頼する前に、「こういう状況で、こういうことが懸念されるから、これをお願いしたい」といった感じで、その仕事を依頼する背景や理由について、できるだけ丁寧に説明するようにしています。それに加え、自分の持っている情報については可能な限りメンバーに共有するなど、メンバーとの間に隠し事を作らないよう心掛けています。プロジェクトのチームについては、できるだけメンバーを固定せずに、さまざまなメンバーと協業できる体制作りを意識しています。

――チームのオープンな雰囲気は、普段の業務にも活きてきそうですね。

誰とでも話しやすく、相談しやすい関係性がベースにあるからこそ、仕事でのチームワークも発揮しやすいと感じています。私たちの仕事は、企画にしても開発にしても、一人でできることはほとんどありません。パートナーの皆さんも含めて「何か協力できることはありますか」「一緒にやってみましょう」「これに関しては○○さんが得意なので頼んでみましょう」といった声の掛け合いが自然にでき、お互いの強みを活かし、弱みを補いながら仕事を進めていくような空気感ができあがっていることは、さまざまな面でプラスになっていると思います。

何かトラブルが発生した場合でも、メンバー各自が自発的に役割分担をしながら対応していますよね。これは私たちの部署の大きな強みだと思います。また、トラブルが発生した際には、NTTデータ社内やチームのメンバーはもちろん、原因究明や今後の対応方針などについて、お客様と一緒に検討していくケースが多いため、お客様も含めたチームワークを実感できることもあります。

二人が話している通りですが、何事においても協力的な人たちばかりです。何か仕事を依頼したときに「それは私の仕事じゃありません」と言うような人はいませんし、たとえ忙しい中でも、困っている人がいたら自然とフォローし合えるメンバーが集まっています。

困っている人に対して無意識的に手を差し伸べられる優しい人が多いですよね。私がグループ企業から移ってきたときも、入社前に宮本さんがオンラインで雑談をしてくれたり、入社後も先輩社員が毎日30分くらい雑談の時間を設けてくれたりと、私が溶け込みやすい環境や雰囲気を作ってもらえたので、本当にありがたかったです。
――宮本さん、塩崎さんが担当した仕事の中で、とくに奈良さんの印象に残っているものがあれば教えてください。

塩崎さんに関しては、ある銀行様のアプリに対して機能追加を行ったプロジェクトですね。塩崎さんの直属の上司だったリーダーがプロジェクト中に異動したこともあり、いろいろと大変だったと思います。初期開発のタイミングまではリーダーがいたのですが、追加開発以降は塩崎さんが主体となってやり切ってくれました。

配属当初から頼りにしていたリーダーが異動してしまったので、不安が大きかったことは確かです。ただ、リーダーがいなくなったことで、「担当銀行様を一番知っているのは自分なんだ」と考えるようになり、自らプロジェクトを主導していく意識が芽生えました。後任のリーダーも自分のことを頼りにしてくれましたし、何とかリリースまでやり切れたときには、自分自身の成長を実感することもできました。

宮本さんの仕事で言うと、残高をグラフで表示する家計管理機能の開発プロジェクトですね。自ら処理フローを書いたり、UIを検討したりするなど、企画から開発、テスト工程まで完遂してくれました。

個人サービス担当の部署に来て初めての開発案件だったので、本当に大変でした。ニーズ把握および銀行様との仕様調整、そしてプロジェクトの全体管理をしながら、要件定義からリリースまでをトータルで担当したので、さまざまな面で苦労したことを覚えています。
発展のカギは、ユーザーに「楽しい」と感じてもらえる機能の開発

――今後、塩崎さんと宮本さんは、どのような仕事や取り組みに挑戦したいですか?

私はスポーツやヘルスケアなど、何らかの形で地域を盛り上げたり、ユーザー様の生活に貢献したりするような新機能の企画・開発がしたいです。現在の「My Pallete」「AnserParaSOL」には、バンキングサービスとして必要な標準機能のほぼすべてが組み込まれており、バンキングサービスとしては既に十分成長しきったともいえます。そのため、新たなユーザー様の獲得につながるような、新しい価値や楽しさを提供できる機能を追加できたらいいなと考えています。

私は組織改革に興味を持っています。過去には、組織の課題解決を目指す任意参加型の社内プロジェクトに参加したこともあったので、これからも「どんな組織を作るべきか」について、高い視座で考えていくような取り組みに関わっていきたいです。もちろん、今の私たちの部署はとても働きやすく、恵まれた環境にありますが、組織・社員、そして企業全体が「Win」になるような組織を、現場目線から考えていくことも必要だと考えています。

塩崎さんの話していたスポーツやヘルスケアは、まさに我々がこれから突き詰めていきたいところですね。今後はバンキングサービスとしての標準機能に加えて、エンドユーザー様に「アプリを立ち上げたい」「アプリを立ち上げると楽しい」と思っていただけるような機能が求められるはずです。例えば、アプリを立ち上げのタイミングで地元スポーツチームの試合結果を表示する、という機能があったら面白そうですよね。このように、私たち自身が「楽しい」と思えるさまざまな機能を企画し、銀行様にご提案していきたいです。
宮本さんの組織改革も、ぜひ一緒になって取り組んでいきたいですね。私たちの部署としても要員配置の効率化などを含め、さらにより良い組織を作っていく必要があると考えています。

――皆さんは、これから入社される方に、どのようなことを期待していますか?

元営業職でシステム開発未経験だった私も、NTTデータ入社以降、少しずつ金融アプリに詳しくなり、UIUXの向上プロジェクトや、アプリそのものの企画・開発プロジェクトを任せてもらえるまでになりました。私もまだまだ勉強中ですが、技術や経験がないことで諦める必要はないと思います。自分自身が主体となって、さまざまなことにチャレンジしていく気持ちを持っている方に来ていただけると嬉しいです。

システム開発はチーム戦なので、同じタイプの人財だけでは成り立ちません。周囲を巻き込んでサービス企画・開発を推進する力に優れた方、スマホアプリの技術面の知識をお持ちの方、金融機関様との会話や調整力に優れた方、プロジェクトマネジメント力に優れ、あらゆる人財を統括できる方など、さまざまなタイプの方に活躍のチャンスがあります。ただし、もっとも大切なのは、「エンドユーザー様に喜んでもらうサービスを作るぞ!」という意思や意欲であり、技術や知識以上にスタンスが重要だと考えています。

奈良さんが言うように、仕事に対するスタンスや前向きな気持ちが大切だと思っています。仕事をしていく中では、難度の高い業務やトラブルに直面することもありますが、そんなときでも前向きな気持ちで「みんなで一緒に頑張っていこうよ!」と言えるような方と一緒に働きたいですね。
――最後に、皆さんと一緒に働くことに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。

企画からトータルに携われることも、私たちの部署で働く魅力の一つです。要望されたものをそのまま作るのではなく、お客様との話し合いを重ねがならベストな方法を見出していくプロセスにも、大きなやりがいや喜びがあります。そのような仕事の進め方に興味がある方は、きっと楽しく働けると思います。

自分の身の回りにあるサービスの企画・開発ができるチャンスは、そう簡単に得られるものではないと思っています。世の中の人々の生活はもちろんですが、まずは「自分自身の暮らしをどのように変えていきたいか」といった視点で考えられる方であれば、やりがいを持って仕事に取り組めると思います。

技術力は学んで身につけることができます。コミュニケーション力に関しても、必ずしも求めているわけではありません。「面白いサービスを作りたい」「世の中の役に立つサービスを作りたい」という気持ちが一番大切なので、そのような気持ちを行動で示せる方は、ぜひ私たちの仲間になってください。お待ちしています。
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「誰にでも相談できる」「どんなことでも話し合える」という心理的安全性が担保された職場環境や、そこで育まれているメンバー同士の良好な関係性は、業務・プロジェクトにおける強固なチームワークとして発揮されており、お客様である地方銀行やエンドユーザーに対する価値提供の源泉となっています。今後は、バンキングサービスの標準機能の枠を超えた付加価値が求められる事業フェーズに入っていくため、今まで以上にクリエイティブな発想を活かせるチャンスも増えそうです。自らのアイデアで多くのユーザーに新しい価値を提供したい方は、ぜひエントリーをご検討ください。