地方と東京をITでつなぐ「地方創生コミュニケーション」のハッカソンと実証実験を実施 ~宮崎県にしもろ地方の農家民泊活性化のためのアプリケーションをハッカソンで開発、活用~

お知らせ

2016年1月28日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2016年3月24日にITを活用した地方創生コミュニケーションの実証実験を実施します。

本実証実験は、宮崎県にしもろ地方(宮崎県小林市、えびの市、高原町)と首都圏の在住者をWeb上でつなぎ、にしもろ地方で推進する農家民泊を東京に居ながらにして疑似体験することで、観光による地域活性を目的として行うものです。東京・大手町のオープンイノベーション施設「3×3Labo Future」と宮崎県にしもろ地方の農家をWebでつなぎ、宮崎県にしもろ地方の特産品を使った料理教室や農家民泊の疑似体験を行います。また、Webによるコミュニケーションを実現するためのアプリケーションを、コミュニケーションロボットやウエアラブル端末などを活用したハッカソンによって開発することを想定しています。これらの取り組みによって、地方と東京の新たなコミュニケーションの方法を構築し、地方創生の新しい形を創出することが期待できます。

NTTデータでは、自治体や他企業との連携を推進し、地方と東京をITでつなぐ新たな地方創生の仕組みづくりを推進していきます。

背景・概要

NTTデータでは、2015年10月より、宮崎県にしもろ地方(小林市、えびの市、高原町の3市町)および、一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会(以下:エコッツェリア協会)と連携し、地方と東京をつなぐアイデアソン注1を実施してきました。

これまでのアイデアソンでは、にしもろ地方の人口減少や過疎化の進行などの状況から、「観光による地域の活性化」をテーマとして設定しました。そして、にしもろ地方で民泊を推進する農家と東京大手町の施設をインターネットでつなぎ、Webによるコミュニケーションを活用して、首都圏の在住者に対して地方の魅力を伝えるアイデアを選定しました。さらに、選定されたアイデアをもとに2016年3月12日、13日の両日でハッカソン注2を実施し、Webによるコミュニケーションを実現するためのアプリケーションの開発を目指します。

ハッカソンでは、民泊を受け入れる農家とWebコミュニケーションを実施するためのツール「V-Cube注3」をベースに、農家と首都圏の在住者が事前に親密になるためのコミュニケーションアプリや、ロボットを活用したコミュニケーション促進のための会話アプリを開発します。また、農家民泊の宿泊者の気分の高揚状態を測定するための生体センサーの活用や、農家で作成した農産物を都心で料理するためのウエアラブル端末を活用した料理補助ツールを開発することも想定しています。

実証実験では、ハッカソンで開発したアプリケーションを活用して、東京の会場でにしもろ地方の農家民泊を疑似体験します。現地食材の販売や販売食材を使ったWebコミュニケーション料理教室など、地方と東京をつないだ空間共有の実現を図ります。

本取り組みを他の自治体へ適用することで、自治体が抱える課題である観光や高齢化対応など他のテーマを中心としたアイデア創出も期待されます。また、アイデアの創出にあたってはオープンイノベーションの取り組みとして、さまざまな関係者を募ることでビジネスのさらなる拡大が期待できます。

各組織の役割について

  • 宮崎県にしもろ地方(宮崎県小林市、えびの市、高原町)

    農家民泊の提供および農産品の販売を通した観光の活性化

  • エコッツェリア協会

    東京大手町での首都圏在住のビジネスパーソンへの情報発信と地方創生の推進

  • NTTデータ

    ITを活用したWebコミュニケーションツールの提供

【写真】

写真:2015年10月のアイデアソンの様子

今後について

本サービスは、今後さらに実証実験を進め、他サービス事業者と連携することで、他地域での本取り組みを拡大することや、地方と東京だけではなく、地方と地方、また海外ともWebコミュニケーションを活用して観光の活性化を図ることを検討していきます。NTTデータでは、地方創生に関して自治体や他社との連携を推進し、地方と東京をITでつなぐ新たな仕組みの構築を推進していきます。

参考

注釈

  • 注1アイデアソンとは、「Idea(アイデア)」と「Marathon(マラソン)」を合わせた造語で、テーマに従いチームでアイデアを出し合って、アイデアをまとめていくワークショップです。
  • 注2ハッカソンとは、「Hack(ハック)」と「Marathon(マラソン)」を合わせた造語で、決められた期間で参加者がアイデアと技術を出し合い、集中的に共同作業を行うソフトウエア開発のイベントです。
  • 注3V-Cubeとは、Web会議用のビジュアルコミュニケーションサービスです。昨今は会議以外にもさまざまなシーンに用途が広がっています。

本件に関するお問い合わせ先

ハッカソンに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
TEL:03-5546-8051

本取り組みに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
イノベーション推進部
オープンイノベーション事業創発室
角谷、吉田、残間
TEL:050-5546-9609