IPA/SEC「システム再構築を成功に導くユーザガイド」の公開について

お知らせ

2017年2月1日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)が参画した、独立行政法人情報処理推進機構/ソフトウェア高信頼化センター(理事長:富田 達夫、以下:IPA/SEC)の「モダナイゼーションWG(ワーキンググループ)」は1月31日に「システム再構築を成功に導くユーザガイド~ユーザとベンダで共有する再構築のリスクと対策~」を公開しました。このガイドブックは、システム再構築(モダナイゼーション)を安全かつ確実な実施に導くことを目的としています。

NTTデータは、これまでの金融機関や官公庁・自治体向けの大規模社会インフラシステム構築を通じて得た知見や、長年の維持保守を経たシステムに内在するリスクに関する情報をWGに共有することで、ガイドブックの充実に取り組みました。

NTTデータは、システムを再構築する際に必要なツールやプロセスを結集したレガシーモダナイゼーションソリューションを整備しており、今後も再構築案件の問題化防止に取り組んでいきます。

背景

金融機関の勘定系システムや企業の販売・在庫管理システムなど、企業活動を円滑に遂行するための重要な仕組みを担う基幹システムは、長期間にわたる維持保守と度重なる追加開発によって、システムの肥大化・複雑化・属人化が進んでいます。このためシステム再構築をする際には、現行システムが実現していた業務要件や性能、信頼性などといった"仕様"を把握し、新たなシステムに取り込んでいく必要があります。しかしながら、システム開発途中で、仕様把握漏れが顕在化し、手戻りによる開発期間・コストの超過につながるケースが散見されています。

加えて、加速するビジネス環境の変化や、システムの総所有コスト(TCO)の低減に対応するため、長期に運用を続けてきた基幹システムの再構築を求める企業は今後ますます増加することが見込まれており、いかに既存システムを安全かつ確実に再構築するかが、情報システム業界全体の課題となっています。

今回のガイドブック公開について

IPA/SECでは、この課題に対して業界一体となって解決を目指すために「モダナイゼーションWG」を2016年4月に立ち上げ、システム利用企業、ITベンダが連携してシステム再構築に関するガイドラインの策定を行ってきました。このたび、WGの検討結果をもとに、「再構築時に陥りやすい問題」を踏まえたリスクをユーザ企業とベンダ企業の間で共有し、再構築を安全かつ確実に実施するためのガイドブックをIPA/SECホームページで公開しました。

NTTデータの役割

NTTデータは、モダナイゼーションWGに主査および検討メンバーを派遣し、WGの検討と議論をリードしてきました。当社が金融機関や官公庁・自治体向けの大規模社会インフラシステム構築を通じて得た知見や、長年の維持保守を経たシステムに内在するリスクに関する情報をWGに共有し、ガイドブックの充実に取り組みました。

NTTデータのレガシーモダナイゼーションに対する取り組み

NTTデータは、従前からシステム再構築する際に必要なツールやプロセスを結集した、最適かつ確実な再構築を実現する開発アプローチであるレガシーモダナイゼーションソリューションを提供しています。プログラムやドキュメントなどの現行資産を定量的に可視化し、更改方針の検討・計画の立案をサポートするアセスメントサービス、および、把握が困難な現行仕様を復元するサービスがあり、それらにより再構築プロジェクトの問題化防止に取り組んでいきます。

注釈

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術革新統括本部
システム技術本部
生産技術部
ソフトウェア工学推進センタ
我妻、岸
TEL:050-5546-8644