cell computing®LAN内利用ターンキーシステム商品を販売 〜cell computing BOXTMを6月9日より販売開始〜

ニュースリリース/NTTデータ

2004年6月 8日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータ(江東区 社長:浜口 友一)は、オフィスや家庭にある一般のPC内の余剰性能を、ネットワークを通じて統合連携利用する「cell computing®」のLAN内利用向けシステム 『cell computing BOXTM』の販売を、6月9日より開始します。
 cell computing BOX は、サーバハードウエアに出荷時にあらかじめ必要なソフトウエアをインストールし、すぐに利用できるシステムであるターンキーシステムとして販売します。

「cell computing BOX」の概要・特徴
 現在のいわゆる「グリッド」のソフトウエアは、特定計算向けの専用グリッドシステムを開発するためのミドルウエアやツール群であり、利用するためには、専門家によるシステム開発が必要となっています。そこで、"cell computing BOX"は、平成14年12月から4月まで、実施したインターネット型実験システムでも利用した、United Devices社(米国テキサス州 CEO:Ben Rouse)の技術を基に、ユーザがシステム開発を行う必要なく、身近にあるPCをそのまま簡単にグリッドシステムとして利用できるターンキーシステムとすることを目的に開発しました。DBなど、必要なソフトウエアもあわせて、サーバハードウエアにバンドルして提供します。そのため、ユーザは、"cell computing"で計算処理を行わせるPCにメンバソフトウエアをインストールするのみで、PCによるグリッドシステムが利用可能となります。


バイオAPのバンドル出荷、アクセルリス社より対応ソフトの販売
発売開始時には、ニーズが高いバイオ分野のソフトをバンドルし提供します。
  1. LigandFit(リガンドフィット)
    標的タンパク質と医薬候補分子のドッキングシミュレーション(医薬候補分子の探索)
    *別途アクセルリス社からライセンス購入必要

  2. HMMER(ハマー)
    DNAやタンパク質のアミノ酸の生物学的に意味のある配列パターンの検索(タンパク質の機能解明)

 また今後、Clustal-Wや他の分野のアプリケーションのバンドルや、ユーザが、自らアプリケーション開発ができるよう、Webなどによる情報提供なども行っていきます。また、Microsoft Excelで計算アプリケーションを作成できる連携キットの提供を9月末までに予定しています。

[cell computing とマイクロソフト社"Excel"の連携]
 cell computing BOXとマイクロソフト社のExcelを連携させるツールの提供を9月末に予定しています。広く普及している、マイクロソフト社の表計算ソフト"Excel"と連携動作させることによって、大量なデータに対して、新たなプログラミングや開発者のサポートなしで、計算式や諸条件を変更して、その計算結果を確認するといった利用が可能となります。これにより、バイオ分野だけでなく、業種、業界を問わず、幅広い分野でグリッドシステムの適用が進むと考えています。

cell computing BOXの構成
 購入してすぐ使える、サーバハードウエア込みのターンキーシステムです。(※詳細別紙)
  • cell computing BOXソフトウエア(サーバソフト、メンバソフト)
     -米UnitedDevices社 GridMPをベースに機能追加、日本語のインタフェースを提供

  • IBM社 データベース・ソフトウェア「DB2®」、サーバハードウェア「IBM® eServer xSeries®

  • アクセルリス社、弊社から提供するバイオ分野のアプリケーション

cell computing BOXの性能、価格
 (性能)昨年正月販売のPCの人気クラス100台で、135Gflops(理論値)。
現在数億円程度のハイエンドマシンと同程度。
 (価格)PC(Windows)を100台まで利用できる標準セット
・HMMERバンドル済みで 標準販売価格 850万円(消費税込み)
 【メンバPCスペック】
  OS:Microsoft Windows 98, ME, NT 4.0 (SP5+), 2000, XP
ハードウェア:メモリ 128Mbyte以上 ディスク 1Gbyte以上


今後について
 今年度内、バイオ分野を中心に20セット程度の販売を目標としています。


各社からのコメント
【アクセルリス社と"LigandFit"について】
 アクセルリスは米国サンディエゴに本社を持つ、分子シミュレーションによる創薬研究ソフトウエアにおけるリーディングベンダーです。アクセルリスのソフトウエアは世界中の製薬企業・公的研究機関・大学などで導入されており、創薬研究プロセスの様々なステップにおいて活用されています。"LigandFit"は、アクセルリスの創薬研究ソフトウエアの一つであり、標的タンパク質と医薬候補分子のドッキングシミュレーションを高速で行うソフトウエアです。主として医薬候補分子の探索研究に使用され、大量の医薬候補分子をコンピュータ上で絞り込む"Virtual Screening"を行い、実際の化合物合成と生物活性実験にかかる膨大な時間とコストの低減する一助となります。
アクセルリス株式会社 
Director, Asia Pacific Marketing 谷地敏行

【UnitedDevices社から】
 ユナイテッドデバイスは、セキュリティの高いグリッドソリューションにおけるマーケットリーダです。"Grid MPTM"プラットフォームは、ネットワーク上で計算資源を集積し、ワークステーションやクラスタやデータセンタグリッドを構築し、ライフサイエンス、ジオサイエンス、設計、化学、その他の分野のHPCアプリケーションの利用を可能にします。ユナイテッドデバイスは、世界最大の研究用途グリッドシステムを運用し、220カ国250万台以上のPCが参加しています。www.ud.com. www.grid.org.
United Devices,inc.
Director of Business Development Piush Patel

【マイクロソフト株式会社から】
 マイクロソフト株式会社は株式会社NTTデータ様のcell computing BOXの販売開始を歓迎します。Microsoft Corporationは、米国における分散コンピューティングへの取り組みとしてUnited Devices社と技術提携を行い、その技術的発展に貢献しています。また日本国内におきまして、NTTデータ様とcell computingとMicrosoft® Excelとの連携について 協力を開始しており、今後もcell computingの適用範囲の拡大に向け、技術面ならびにプロモーション面で協力を継続していく予定です。
マイクロソフト株式会社 エンタープライズパートナービジネス推進第一本部
本部長 中原 信一郎


【インテル株式会社から】
 インテルは様々なGrid標準化組織の設立メンバであり、オープンな環境におけるグリッドシステムの開発を推進しています。またこれらの活動を通して得られた知識および経験を基に、グリッド・システムを構築するための構成要素であるプロセッサやプラットフォームの開発、改良も行っています。cell computingにおいても、より優れた演算性能が得られるよう、ハイパースレッディング・テクノロジ等のプロセッサ機能の有効活用に向け技術協力を行っていきます。
インテル株式会社 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部
本部長 町田 栄作


*cell computing® cell computing BOXTMは、株式会社NTTデータの登録商標、商標です。
*IBM, DB2, eServer, xSeriesは、IBM Corporationの商標です。
*Microsoft、Windows、Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
*その他、文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。



別紙:cell computing BOX (セルコンピューティングボックス)
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ
株式会社NTTデータ
広報室 宗像(むなかた)
TEL:03-5546-8051
その他お問い合わせ
株式会社NTTデータ
ビジネスイノベーション本部
セルコンピューティングビジネス推進室
e-mail:cell@rd.nttdata.co.jp