NTTデータ、ユビキタスサービスプラットフォームユビキタスIDセンター仕様への対応を開始

ニュースリリース/NTTデータ

2004年11月16日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、あらゆる情報が繋がり、新たな価値連鎖を実現するユビキタス社会の到来に向けて、RFIDなどの情報格納デバイスを利用し、様々な情報に安全にアクセスするためのインフラ構築に取り組んでいます。このたび、NTTデータのユビキタスサービスプラットフォームは、ユビキタスIDセンター注1が提唱している標準化仕様の対応を開始するとともに、11月12日、ユビキタスIDセンターからの認定を取得しました。同認定を取得したプラットフォームとしては国内初の事例となります。

【ユビキタスIDセンター仕様対応の概要】
 NTTデータのユビキタスサービスプラットフォームは、ユーザシステムに組み込むミドルウエアと、IDに紐付く履歴情報等を蓄積する情報管理サーバより構成されており、主に、ユビキタスIDセンターの標準仕様に対応した以下の機能を提供します。

  1. ミドルウエア
    1. ID情報自動取得機能
      RFIDリーダが読み取ったID情報(ucode)のフィルタリングや送信データを一旦保管しておくキューイングなどの処理を行い、ユーザシステムにID情報を通知する機能を提供します。

    2. ID解決機能
      ユビキタスIDセンターの標準仕様ucodeRP注2に対応していますので、ユーザシステムにおいて、ID情報に対応した情報管理サーバのアドレス解決を自動的に行う機能を提供します。

    3. 情報管理サーバへの情報登録機能
      ユビキタスIDセンターの情報記述用フォーマットであるU-TAD注3仕様に準拠した情報登録機能を提供します。

    4. 情報管理サーバからの情報取得機能
      U-TAD仕様に準拠した情報取得機能を提供します。

  2. 情報管理サーバ
    IDに紐付くモノの情報や履歴情報等の登録/蓄積や検索/参照機能を提供します。U-TAD仕様に準拠した情報を出力しますので、異なるユーザシステム間で登録された情報も相互に情報連携を図ることができます。


こうした機能により、RFID(タグ、リーダ)の種別や、標準化仕様の詳細を意識することなく、システム開発期間・コストを抑えることができ、短期間でユビキタスIDセンター仕様に対応したユーザシステム開発が可能となります。

【図】
【ユビキタスIDセンター対応ミドルウエア、情報管理サーバを用いたシステム構成例】


 NTTデータのユビキタスサービスプラットフォームは以下の機能を備えた情報インフラを特徴としています。

  1. トレーサビリティ機能
    モノの通過管理、モノとモノどうしの情報の対応関係(階層化、統合・分割)を蓄積・管理します。

  2. アクセス権管理機能
    例えばサプライチェーンにおける生産者、卸、小売、消費者といったプレイヤごとに応じた業務管理やアクセス管理を柔軟に設定します。

  3. セキュリティ機能
    ネットワーク上での通信における情報漏洩や情報改ざんを防止し、情報の一意性を保証します。


【図】
【ユビキタスサービスプラットフォームの利用イメージ(食品トレーサビリティ)】


 NTTデータは、これまでの様々な実証実験等への取組を通じて得られたノウハウを元に、食品、製造、物流などをはじめとした幅広い業界・分野へユビキタスサービスプラットフォームを積極的に展開していく予定です。


注1 ユビキタスIDセンター
ユビキタスID センターはT-Engineフォーラム(東京都品川区、2004年11月4日現在:470団体、代表:坂村健・東京大学教授/YRP ユビキタスネットワーキング研究所長)内に設置されており、「モノ」を自動認識するための基盤技術の確立、更にユビキタスコンピューティング環境の実現を目指した、研究開発及び標準化活動を進める標準化団体です。

注2 ucodeRP(ucode Resolution Protocol):
ucode解決サーバ(ucode Resolution Server)と通信しucodeに関する情報サービスを提供するシステムアドレスを検索するためのプロトコル。eTRONアーキテクチャのeTP Session上で暗号認証通信する。

注3 U-TAD(Ubiquitous TAD, TAD= TRON Application Databus):
ucodeを付与したモノに関する様々な情報を複数のシステム間で交換・流通させるための標準フォーマット。
本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報室 龍
TEL:03-5546-8051