垂直統合型ネットワークソリューション「VANADIS」発表 〜情報通信システムの統合基盤として、Web、メール、IP電話システムなどのITインフラを一元管理・統合的なマネジメントを実現〜

ニュースリリース/NTTデータ

2004年12月 3日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、企業などの情報通信システムを統合管理するITインフラ構築サービスとして、「垂直統合型ネットワークソリューション『VANADISTM』(バナディス)」(以下VANADIS※1)を平成17年度第1四半期より提供開始します。
 VANADISは、企業などが現在個別に構築している社内IPネットワーク、IP電話、電子メール、ポータル、電子決裁(電子稟議)などのシステムを統合管理するためのITインフラ構築サービスです。VANADISを導入することにより、企業などの情報通信システムの管理を一元化し、ITインフラの運用コストを削減することが可能となります。

 NTTデータは、VANADISのサービス提供形態として、企業などのニーズに対応して専用型システムとして納入する売り切り型の形態と、NTTデータが設備を保有して運用、オペレーションを含むマネージドサービスとして提供する形態を順次拡大、提供していきます。また、NTTデータは、VANADISの展開を推進するため、VANADISのアーキテクチャ(設計思想)に基づくソリューションの品揃えを拡大していきます。このため、様々なベンダ、インテグレータとの連携を進めていく予定です。第一弾としてシスコシステムズ(株)と連携していきます。

 NTTデータは、平成17年度以降3年間で、70社への導入と150億円の売上を目指します。


【背景】
 現在企業などが構築しているITインフラは、ネットワークサービスの高速化・多様化、クライアント/サーバ方式導入、Webを利用した各種情報提供サービスの多様化などにより、電子メール、ファイル共有、電子決裁、ポータルサイトなどの様々な個別システムにより成り立っています。これらの個々のシステムを運用していくためには、ITインフラを利用する社員のID、アカウントやパスワードの管理、社内の各種サーバに保存されている様々な情報の管理、さらにサーバやパソコンで利用しているソフトウエアの世代管理など、多岐にわたる複雑なリソース管理が必要になってきています。
 その一方で、ますます高度化、複雑化する外部からの脅威(サーバ攻撃など)に対応するためのセキュリティ対応やコンプライアンス対応(法的リスク対応)など、システムに対する要求条件はますます高度化してきています。

【VANADISの特徴】
 VANADISは、企業などの情報通信システムの一元的な管理と統合マネジメントを可能とするITインフラ構築サービスであり、個別の目的を持って構築された情報通信システム間において、利用者情報管理、プレゼンス管理、セキュアなアクセス制御、個人の権限情報の共有などを統合することにより、シームレスなシステム連携とオペレーションの統合が可能となり、TCOの削減につなげることができます。
 具体的には、ID管理、IT資産管理、運用管理および認証管理などを行うIT統合マネジメント基盤(ERMP※2)を各システムに共通する機能として位置づけ、それを核としてVANADISのアーキテクチャ(設計思想)に基づくセキュリティソリューション、IPネットワーク構築ソリューション、IP電話ソリューション、ポータルソリューションなどの各種ソリューションを提供していきます。
 VANADISの導入にあたっては、IT統合マネジメント基盤(ERMP)をイントラネット内に設置し、順次、電子メールやWebなどの個別システムをIT統合マネジメント基盤(ERMP)に対応させていくことで、段階的な導入が可能となります。既存の各システムをすべて刷新する必要はなく、このため、柔軟かつ経済的に導入を行うことが可能になります。
 NTTデータは、様々なネットワークインテグレーションサービスの提供により培ったネットワーク構築、運用のノウハウを活用し、VANADISのアーキテクチャ(設計思想)に基づく?TTインフラのマネージドサービスも順次拡大していく予定です。

【VANADISの機能】
 現時点で予定しているVANADIS対応ソリューションは、以下のとおりです。

  1. セキュリティソリューション〈検疫LANソリューション〉
    NTTデータグループが平成12年10月より提供しているNOSiDE※3のバージョンアップ(SSL-VPN※4対応など)に合わせ、IT統合マネジメント基盤(ERMP)と連携し、ウィルスチェック対策が実施されたセキュアなパソコンだけをイントラネットに接続させる検疫LANソリューションです。(平成17年度第1四半期より提供開始予定)


  2. IPネットワーク構築ソリューション
    ネットワークのブロードバンド化に対応し、IT統合マネジメント基盤(ERMP)と組み合せることにより、最適コストで高信頼、セキュアなLAN、WANを構築するソリューションです。(平成17年度第1四半期より提供開始予定)


  3. IP電話ソリューション
    企業などの情報インフラの一環として、IT統合マネジメント基盤(ERMP)と連携することで人事異動などに伴う各種設定変更の自動化と電子メール、携帯電話、ソフトフォンなどのコミュニケーションツールの多様化に対応するIP電話ソリューションです。(平成17年度第2四半期より提供開始予定)


  4. ポータルソリューション
    ユーザ単位のアクセス制御を行い、必要な情報を必要なユーザに提供するポータルソリューションです。(平成17年度第3四半期より提供開始予定)


【今後の展開】
 NTTデータは、VANADISのアーキテクチャ(設計思想)に基づくソリューションの品揃えを拡大するために、様々なベンダ、インテグレータとの連携を進めていく考えです。VANADISの核となるIT統合マネジメント基盤(ERMP)と各ベンダがもつ様々なアプリケーションとの結合を随時検証しながら、VANADISのソリューション群に組み入れ、企業などの選択肢を拡大していきます。
 また、連携の第一弾として、シスコシステムズと連携していくことで合意しています。NTTデータのVANADISのアーキテクチャ(設計思想)、およびシスコシステムズのコンセプトである二十一世紀型企業経営(NVO※5)を活用し、両社がそれぞれ強みとしているITインフラ構築分野におけるソリューションの開発および提案活動を共同で行っていきます。

 NTTデータはVANADISの展開を推進し、平成17年度以降3年間で、70社への導入と150億円の売上を目指します。

※1 VANADIS(バナディス) … Vertical Advanced Network Architecture for Dynamic Enterprise IT Strategyの略。企業などが個別に構築している社内IPネットワーク、IP電話、電子メール、ポータル、電子決裁(電子稟議)などのシステムを統合管理するため、一元的なアーキテクチャ(設計思想)に基づきNTTデータが開発し、提供するITインフラ構築サービス。
※2 IT統合マネジメント基盤(ERMP:Enterprise Resource Management Platform) … VANADISのコアとなる、情報通信システムのマネジメント情報(ID、パスワード、権限、IT資産など)を管理するソフトウエア。
※3 NOSiDE … 持込みPCを社内LANに接続する時、並びに社外からVPNで社内接続する時に端末のセキュリティチェックを行い、安全な端末のみを社内LANに接続する統合型ソリューション。その他の機能として、パッチ配布、PC資産管理機能などがある。NTTデータ先端技術(株)より販売
※4 SSL-VPN … Secure Sockets Layer –Virtual Private Networkの略。Webブラウザのセキュリティ保護に使われている暗号方式であるSSLを利用するリモートアクセス方式。
※5 NVO … Networked Virtual Organizationの略。ネットワーク社会における新たな組織概念としてシスコシステムズが提唱するもの。「特定分野で優れたコアを持つ企業同士が、インターネットを活用することによりコアを相互補完的に結び付け、その結果、非常に高い競争優位性を持つに至った仮想企業体」と定義している。

*  「VANADIS」は、(株)NTTデータの商標です。
   「NOSiDE」は、(株)NTTデータの登録商標です。
その他、文中に記載されている商品・サービス名、および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先
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株式会社NTTデータ
広報室 塩手
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ネットワークインテグレーションビジネスユニット 鈴木
TEL:03-5546-9430