ライフサイエンス事業に対する審査体制の強化について 〜ライフサイエンス倫理審査委員会と、 各種ガイドライン・社会リスクへのチェック機能の設置〜

ニュースリリース/NTTデータ

2005年6月30日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、企業の社会的責任を意識し、より信頼される企業グループを目指し、平成10年にNTTデータグループ倫理綱領を策定し、さらに平成14年には取引倫理委員会、社員行動倫理委員会の設置など積極的に取り組んできました。
 また、NTTデータでは、今後IT利用が進んでいくと見込まれるライフサイエンス分野への取り組みを強化するために、平成16年7月にライフサイエンスビジネス推進室を設置し、全社横断的にバイオサイエンス、ヘルスケア、医療情報システムなどに取り組んでいます。
 このライフサイエンス分野の事業を推進するにあたり、この度、厚生労働省、経済産業省、文部科学省の三省庁により施行された「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」やその他指針*1に基づき、審査を行う委員会の設置、ならびに関連する各種ガイドライン*2や社会課題への対応・配慮を一元的にチェックする機能を設置しました。

■設置の背景と目的
 NTTデータではライフサイエンス分野のシステム・サービス・研究において、秘匿性の高い情報を取り扱っており、当該分野での事業展開においては、個人情報保護の観点はもちろん、当該分野ならではのリスク(医療倫理や生命倫理上、社会に受容され難いシステム・サービスの開発等)を回避したり、関係省庁から示されている各ガイドラインへのコンプライアンスの徹底を一元的に確認する機能の設置が必要となっています。
 そのため、「ライフサイエンス事業審査」機能を設置し、これらのチェックを図ることとしました。

■設置する機能
 今回設置する機能は下記のとおりです。
【ライフサイエンス倫理審査委員会】
行政指針・行政ガイドライン等*1で定める倫理関連項目の確認(試料・データ等の取得状況、利用目的の明確化等)
【ガイドライン適合審査】
遵守すべき行政指針・行政ガイドライン等*2の確認。
【社会リスク審査】
ライフサイエンス事業のリスクの明確化(社会受容性、医療・保健サービスへの関与、システムサービスの不具合の影響)
■今後の展開
 ライフサイエンス倫理審査委員会は行政指針・行政ガイドライン等*1でも透明性が求められており、また企業の社会的責任としても公開が必須であると考え、ライフサイエンス倫理審査委員会の委員会名簿、委員会の議事概要等をホームページ等にて順次公開していきます。



*1
ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針 (経済産業省・文部科学省・厚生労働省)
経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン (経済産業省)
臨床研究に関する倫理指針 (厚生労働省)
疫学研究に関する倫理指針 (文部科学省・厚生労働省)
遺伝子治療臨床研究に関する指針 (文部科学省・厚生労働省)
 (平成17年6月3日現在)
*2
医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン (厚生労働省)   
福祉関連事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン (厚生労働省)
健康保険組合等における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン (厚生労働省)        
国民健康保険市町村保険者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン (厚生労働省)
医療情報システムの安全管理に関するガイドライン (厚生労働省)
経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン (経済産業省)
 (平成17年6月3日現在)

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報室 宗像
TEL:03-5546-8051