税務関連ソリューションをオンラインで統合・提供する「達人CUBETM」の提供について 〜「セキュリティ」「運用管理」「情報ポータル」をコンセプトにした新たな税務サービス〜

ニュースリリース/NTTデータ

2005年10月 4日

株式会社NTTデータ

 株式会社NTTデータ(以下NTTデータ、本社:東京都江東区、代表取締役社長 浜口 友一)は、これまで、開発・販売してきた税務申告ソフト『達人®シリーズ』の会計事務所向けの次期サービス「達人CUBETM(キューブ)」を2005年12月に一部サービスを試験提供し、2006年4月に本サービスを展開することを決定しました。
 「達人CUBE」は、これまでローカルなシステムとして運用されていた会計事務所の業務システムを、セキュリティを確保しながら、会計事務所を取り巻くさまざまな課題の解決を可能にするオンラインサービスです。申告書の作成や電子申告にとどまらない各種ツールの提供をはじめ、税務に関する情報提供を強化し、ツールと情報を統合した税務ポータルとしてサービスを提供します。

【背景/課題】
 2005年4月より全面施行された個人情報保護法により5,000人分を超える個人情報を扱う事業者は個人情報取扱事業者となり、顧問先の全従業員の情報を扱う会計事務所の多くは、その対象となります。顧問先の会計データや税務データを地震や台風、津波などの天災によリ失った例が報告されていますが、こうした個人情報の紛失・漏洩を未然に防ぎ、緊急時の損失を最小限にとどめることが会計事務所にとって必要となってきています。

 一方、会計事務所において新たなアプリケーションを導入し、さらに所内環境のインターネット化に向けた準備を進めるにつれ、そのネットワークはますます複雑化し、管理が困難になっています。同時に、セキュリティの確保も困難になり、会計事務所では、頻繁に行われるシステムのアップグレードや更改により、作業はより煩雑になり続けており、その対策に大量の人員や投資が必要とされるようになっています。
 また、データベースを使用するアプリケーションでは、複数製品で同一内容を何度も入力する必要があることや、同一製品のデータしか格納できないことが多く、所内のさまざまな業務で用いるデータについては別にバックアップなどを行うなど、同じ作業を何度も行うことが必要でした。このような作業が多い申告書作成以外の共通的な管理業務、たとえば顧問先の細かな対応履歴や報酬などの管理はおろそかになりがちでした。

 また、税務を取り巻く大きな変化としてe-Japan構想による電子申告はこれまで対象が国税のみでしたが、2006年1月からは全都道府県、多くの市区町村で地方税についても申告が可能になり、関心も高まってきています。しかし、複数の顧問先の会計データが膨大に格納されている会計事業所内のネットワーク環境はインターネットにつなぎにくいと考えられ、業務環境へのインターネット化が遅れがちになっています。

【達人CUBEの概要】
 NTTデータでは、本サービスの基盤となる『達人シリーズ』を2001年の提供開始以来、現在8製品をリリースしています。今回提供を開始する「達人CUBE」は達人シリーズと同様にユーザ・オリエンテッドをコンセプトにしながらオンラインサービスへと拡張することで、これまでユーザが直面してきた「面倒」や「困った」を解消し、同製品群をより便利に、より簡易に利用するためのサービスとして展開されます。
 「達人CUBE」は3乗、三次元を表す「CUBE」という名の通り、「セキュリティ」、「運用管理」、「情報ポータル」の3つ、そしてこの中に介在する複雑さという障害に対しての本格的な解決をめざす達人シリーズ展開の新戦略をもとに開発・提供を行うものです。

【サービスの詳細】

1.セキュリティ

[データベースのセキュリティ化]
 顧問先や特定のデータに対するアクセス制限や、権限の賦与などを複雑な設定なしに実現し、会計事務所が保有する顧問先の会計データや、顧問先従業員の給与情報など個人情報をはじめとした情報の漏洩事故を未然に防ぎます。また、万一の情報漏洩時にも、ログ解析によりサーバ、ネットワーク、アプリケーション利用の詳細な情報とともにアクセスされた端末とユーザの特定を可能とします。
[ウィルス対策・ファイアーウォール]
 サーバ・クライアントを問わず複雑な設定もいらず、定義ファイルも自動で更新されるなど必要なセキュリティ対策を意識することなくコンピュータウィルスや、悪質なスパムウェアから守り、ユーザ環境を最適化します。
[データの外部ストレージ]
 各種災害やデータ損失への対策として、IDC(インターネットデータセンタ)によるバックアップ・保管を実現します。万一の際にも、速やかなデータ復旧を実現し、電子申告を行う際の会計事務所と顧問先のセキュアな電子申告データのやり取りにも応用できます。


2.運用管理

[プログラムのバージョンアップ]
 オンラインでバージョンアップファイルを配信するため、ユーザの手をわずらわせることなく、常に最新環境での業務を実現します。
[電子申告のアプリケーション統合]
 電子申告をアプリケーション上で実現することで、クライアントソフトを意識せずに署名・送信までシームレスな電子申告が可能になります。「達人CUBE」は電子申告を実施するユーザへ選択肢を増やすものであり、普及・促進のためこれまで無償提供してきたこれまでの方式も並存させ、電子申告が無償で可能なシステムも継続させてゆきます。
[リモート環境でのオンラインサポート]
 電話やFAX、メールのヘルプデスクサポートはもちろん、ユーザ環境のセキュリティレベルに合わせてリモートでクライアントマシンを操作し、操作周りのトラブルの解決、不安の解消へのヘルプデスクサポートをします。また、ユーザによるリモートでの顧問先のサポートにも応用できます。
[横断的データベース]
 製品間で横断的なデータベースを構築し、これまでの製品(税目)に顧問先情報を関連付ける体系だけでなく、ユーザの意識により近い、顧問先情報に製品(税目)を関連付ける体系を実現しました。
 この製品間を横断するデータベースから、顧問先ごとの税目の呼び出しや、新たに顧問先の情報を登録し、各製品へ反映・展開することが可能になります。
[事務所内業務の円滑化]
 事務所内における、申告書データ、申告額や申告時期、対応履歴や報酬、事務所職員の日報管理などの業務管理の支援の充実を図り、顧問先データに新たな付加価値をつけます。また、顧問先情報に日常業務で作成するさまざまな種類のファイルを関連付けてデータベースに格納することが可能になり、バックアップの煩わしい作業や手間が大幅に削減されます。
[消費税の申告処理の煩雑化への対応]
 課税免税点や簡易課税制度の適用上限の引き下げなどで煩雑化する消費税の届出周りの業務を管理し、申告シミュレーションを可能とします。ユーザは複雑な消費税申告関連の面倒な管理から解放されます。


3.情報ポータル

[最新税率]
 各種最新税率をはじめとして、業務に役立つさまざまな最新のデータを参照することが可能になり、申告書や届出書類へも反映します。
[情報コンテンツ配信]
 税務に関わる必要な情報を、最新税制や業界トレンドなどの大量な情報から必要な税務情報を、つねに最新の状態で集約して提供します。
 また、会計事務所で購入される製品やサービスに対し複数存在していた窓口を「達人CUBE」に一本化し、各サイトにシングルサイオンでシームレスに選択・利用・購入していただくことが可能になります。
【価格】
 「達人CUBE」はユーザのスタイルとユーザ数に合わせてサービスを選択する形態を採ります。
 初期導入費用は20,000円程度、月額の基本料金は一事務所あたり9,000円程度を予定しています。
 なお、上記金額は標準的な利用事務所での目安であり、選択されるサービスメニューや利用される人数によっては金額が大きく変わる可能性があります。

【今後の予定】
 「達人CUBE」は2005年12月に先行的に一部サービスの試験提供を開始します。2006年2月に電子申告機能を提供、徐々にサービス提供プランを増やし、2006年4月に全サービスの本格展開を開始します。
 サービスメニューの追加など、詳細なスケジュールについては『達人®シリーズ』オフィシャルサイト(http://www.tatsuzin.com/)にて順次発表していきます。


*達人®は、株式会社NTTデータの登録商標です。
*達人CUBETMは、株式会社NTTデータの商標です。

本件に関するお問い合わせ先
「達人CUBETM」に関するお問合せ窓口
達人インフォメーションセンタ 
鈴木(貴)
TEL:0120-554-620
info@tatsuzin.com
報道関係者様窓口
広報室 宗像
TEL:03-5546-8051