次世代型医事会計システム「かいけい博士TM」販売開始 〜医療制度改革に柔軟に対応可能〜

ニュースリリース/NTTデータ

2007年7月10日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータは、新たに医事会計システム「かいけい博士TM」の販売を平成19年8月1日より開始します。これまで販売していた「MINS-PRO® 医事会計システム」注1の機能をさらに充実・拡大させたもので、当社が販売するレセプト院内審査支援システム「レセプト博士®注2との連携機能により、さらなる業務の効率化と正確なレセプト(診療報酬請求明細書)注3の作成が行えます。(別紙

【背景】

 近年、急速な少子高齢社会の到来および、医療技術の高度化、医療費抑制施策の施行等、医療機関をとりまく環境は急激に変化し、ますます厳しさを増すと考えられる今、病院収入を支える医事会計システムには、使いやすさはもちろんのこと、必要な情報を効率的に蓄積・保存し、迅速に且つ的確に活用できる仕組みや、保険請求の誤りや漏れを起こさないような仕組み、そして医療制度改革等の環境変化に柔軟に対応できることが求められます。
NTTデータは、これまで医療・保険・福祉の分野で培ってきたノウハウを集約し、必要な機能をかいけい博士に取り込んでいくことで医療事務業務に貢献していきます。

【特徴】

  1. レセプトのオンライン請求注4・DPC注5への対応
    2007年4月から試行的導入が始まったレセプトのオンライン請求に対応するレセプト電算処理機能を標準搭載しており、さらにDPC請求機能をオプションとして用意しております。また来年度以降施行される後期高齢者医療制度、DPC制度の拡大、電子点数表整備等、ますます加速する医療制度改革に対応可能な優れた拡張性を備えております。
  2. レセプトチェック機能の強化
    前システムから継承された豊富な自動算定機能に加え、レセプトチェックシステムで高い評価を頂いている「レセプト博士」のチェックエンジン連携をオプション追加することが可能です。この連携機能により、会計時にさらに精度の高いレセプトチェックをオンラインで行うことができます。
  3. 会計データの超長期保存とマスタの世代管理
    会計データは、サーバのディスク容量の許す限り保存することができます。(標準構成で5年間)また、点数マスタと算定プログラムは世代別に管理されており、過去のデータを更新する場合は更新する日付から必要なマスタ、プログラムをシステムが自動的に選択して、表示・修正が可能です。
  4. 親しみやすいユーザインタフェース
    画面解像度SXGA(1280×1024ピクセル)サイズを最大限に利用して、一画面に表示される情報量を従来の約2.5倍(当社比)としました。これにより情報の一覧性が向上し画面遷移も減少することから、利用者の業務ストレスを解消します。また、FunctionキーやCtrlキーのコンビネーションによるショートカットを効果的に使用して、熟練オペレータの操作スピード要求にも対応します。
  5. セキュリティ管理機能の強化
    オペレータごとにID/パスワードの設定が可能で、利用権限を細かく設定できます。さらに個人情報保護の観点から高いセキュリティを確保するため、アクセスログの自動採取・保存機能により、使用履歴の事後追跡が可能となっております。
  6. 柔軟なシステム構成・共同利用型対応
    APサーバとDBサーバを分離することにより、クライアント数台から50台以上の大規模病院での運用まで、幅広い規模の医療機関様に対応します。さらにグループ系列病院等、複数医療機関様での共同利用型でのご利用も可能です。
  7. マルチベンダ対応
    豊富なマルチベンダ導入実績により、他社製オーダリングシステム、電子カルテシステムとの接続にも対応しております。

【販売時期】

 平成19年8月1日より販売を開始します。(提供時期は平成19年10月予定)

【価格】

 システム構成により異なります。(サーバ1台、クライアント5台の最小構成で、ハードウェア、ソフトウェア、導入費込みで2000万円から)

【販売目標】

 今後3年間で、200医療機関への導入を目指します。

注1 MINS-PRO医事会計システム
病院の情報化戦略の基礎となる医事会計システムパッケージとして、単なるレセプトコンピュータにとどまらない高機能モデル。レセプト電算処理システム、基金マスタ等の業界標準への対応、「レセスタ」への対応、豊富な算定チェック機能、100を超える統計帳票のサポートにより、病院経営分析を強力に支援します。Unixサーバに加え、Windowsサーバをサポートし、中小規模病院でも、高付加価値の医事会計システム導入が可能です。

注2 レセプト博士
「レセプト博士」とは、病院でのレセプト院内審査を電子化するパッケージソフトウェアで、厚生労働省、審査支払機関が推進する「レセプト電算処理システム」に準拠しており、同システムを導入している病院において、レセプトデータのコンピュータ上でのチェックを可能にします。これにより、院内審査の効率化と、正確なレセプト作成を支援します。
平成19年6月18日現在で700ユーザにご利用いただいております。

注3 レセプト
通常、各個人が治療などのため病院にかかると、その費用の一部を自己負担し、残りは各個人がそれぞれ加入している医療保険(国民健康保険や、各種健康保険)に応じ、保険者(医療保険を提供している健康保険組合や共済組合、市町村など)が支払うこととなります。
レセプトとは、診療報酬明細書のことで、病院が保険者に対して、被保険者の加入している医療保険に応じ、保険者が支払う医療費を請求する書類です。病院は、保険者が負担する金額を算出するため、カルテを元に、一人ひとりの患者に対して一ヶ月ごとに行った医療行為(診察や検査、投薬など)や費用をレセプトにまとめ、保険者に対して提出しています。

注4 オンライン請求
平成18年4月10日付けで請求省令が改正され、保険医療機関・保険薬局による診療報酬等の請求方法として、オンラインによる方法が追加されました。また、支払基金から保険者に対しては、平成19年3月の厚生労働省からの通知(保総発第0330008号)により、オンラインによる請求が可能となりました。
オンライン請求システムは、保険医療機関・保険薬局と審査支払機関、審査支払機関と保険者等を、全国規模のネットワーク回線で結び、レセプト電算処理システムにおける診療報酬等の請求データ(レセプトデータ)をオンラインで受け渡す仕組みを整備したシステムです。このオンライン請求システムのネットワーク、オンライン専用の認証局及び基本的なソフトウエアの構築については、支払基金と国保中央会が共同で基盤整備を行っています。また、厚生労働省からの通知(保総発第0410002号)により、(2)電子証明書による相手認証及びデータの暗号化対策、ID・パスワードによる厳格なユーザ管理を行うなどセキュリティ対策を十分講じることとされています。

注5 DPC
DPCとはDiagnosis Procedure Combinationの略で、従来の診療行為ごとに計算する「出来高払い」方式とは異なり、入院患者の病名とその症状・治療行為をもとに厚生労働省が定めた1日当たりの金額からなる包括評価部分(投薬、注射、処置、入院料等)と出来高評価部分(手術、麻酔、リハビリ、指導料等)を組み合わせて計算する新しい計算方式です。
DPCは単に支払方式の改革だけではなく、良質な医療、効率的、効果的な医療、医療の透明化等を図るために実施されるものです。

本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
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医療情報システム担当
木村・柴
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