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2007年ニュースリリース

【別紙:ScarashTMの技術的背景と技術概要 】

【技術背景】
 すでに構築したサービスやデータベース、およびインターネット上で公開されているWebサービスを利用してシステムを構築する場合、それぞれのサービス同士でやり取りするデータの構造がサービスごとに異なるという問題があります。マッシュアップは既存のサービスをつないで利用するため、本来であれば開発にかかる期間を削減できるにも関わらず、データ構造の差異を吸収する機能を開発するための期間が別途必要となり、全体のシステム開発期間を大幅に短縮することができないという課題がありました。
 柔軟なデータ構造を定義できるXMLを利用すれば、データ構造の差異を吸収することができますが、XMLデータを扱うシステムの開発は構造が固定されたデータを扱うシステムの開発に比べて開発に時間がかかるため、結局システム全体の開発期間を短縮することができませんでした。

【短期開発を実現する技術概要】

  1. データ構造の差異を吸収する機能の短期開発 〜XMLデータの活用〜
     XMLデータを扱う処理の開発を容易にし、Webサービスやデータベース、クライアントの入出力データ形式をXMLで統一して、サービス間のデータ構造やクライアント・サーバ・データベース間で受け渡すデータ構造の差異を吸収する機能の開発期間を短縮することで、システム全体の開発期間を短縮します。XMLデータの特性を活かしたシステムを開発することで、システムのデータ構造に対する依存度を下げ、データ構造の変更による影響を受けにくいシステムを構築することができます。
  2. サーバアプリケーションの短期開発
     「Scarash」はサーバアプリケーションの開発に、XML等の文字列を扱う処理の開発に優れ、規約に従って開発を行うことでプログラムの量を削減することができるフレームワークを利用し、XMLを扱うサーバアプリケーションの開発期間を短縮します。
  3. Ajaxベースのクライアントの短期開発
     クライアントでの表示部分の開発は、表示を行うためのプログラムと処理を行うためのプログラムが混在するため、開発に時間がかかりがちです。そこで「Scarash」では、Ajaxベースのクライアントを、プログラムを記述することなく開発するフレームワークを使用します。このことにより、システムの利用者にとって使いやすい動的な画面を容易に作成することができます。

 「Scarash」はデータ構造の差異を吸収するとともに、短期開発に向いた既存のフレームワークを連携させることによって、Webシステム全体の開発期間を短縮します。

<Scarashの仕組み>

既存技術を効率よく組み合わせてWebシステムを開発

【図】

※1 マスカットTM:Webブラウザ上で動作するAjaxベースのリッチクライアントを開発するオープンソース・フレームワーク。
※2 Ruby on Railsプログラミング言語のRubyにより構築された、Webアプリケーションを開発するためのフレームワーク。
注 マスカットTMは、株式会社データの商標です。

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