NTTデータのクラウドサービス 「BizCloudTM」の立ち上げについて 〜中核としてプラットフォームサービスを2010年4月より提供開始〜

ニュースリリース/NTTデータ

2009年12月 1日

株式会社NTTデータ

 株式会社NTTデータは、お客様にとって最適なクラウド構築・運営を確実・迅速に行うための、クラウドサービスブランド「BizCloudTM」を立ち上げます。
BizCloudは、インフラからアプリケーションまで、NTTデータグループのクラウドソリューションを総合的に提供するトータルクラウドサービスです。BizCloudでは、お客様独自のサービスをクラウド上で利用する「プライベートクラウド(注1)」のみならず、複数のお客様がサービスを共通的に利用する「コミュニティクラウド(注2)」の構築・提供を効率的に行う環境を整備することで、お客様毎のニーズに合わせた最適なクラウドソリューションを提供します。
その中核として、プライベートクラウド、コミュニティクラウドのサービス提供基盤となる「BizCloudプラットフォームサービス」を2010年4月より提供開始します。

【背景】

 昨年度より続く景気事情から、IT資産の投資やコストの更なる削減ニーズが高まり、情報系システムのSaaS(注3)活用や、サーバ集約・統合管理等を中心に、クラウドコンピューティングが注目されています。
一方で、お客様の要望を満たすサービスを提供するシステム構築に関しては柔軟なカスタマイズ対応が必要であり、お客様はクラウドコンピューティングに対してコスト削減だけではなく、「スピードと柔軟さ」の両方を求めています。同時に、継続性、セキュリティ面での対応やデータの所在の信頼性などは、クラウドサービスの課題とされており、コアサービスの自社運用と一部プライベートクラウド化、または特定企業間での共同利用(コミュニティクラウド)など、お客様の利用形態は多様化しています。

【BizCloudについて】

 NTTデータは、お客様それぞれの事情に最適なクラウド構築・運営を確実・迅速に実行するためのソリューション群、さらにクラウド構築・運営を低リスク・スピーディーに取り組むための、プラットフォームが求められていると考え、インフラからアプリケーションまでNTTデータグループのクラウドソリューションを総合的に提供するサービスとして「BizCloud」を立ち上げます。
NTTデータでは、ネットワーク上のコンピュータリソースを共同で利用するというクラウドコンピューティングの考え方に基づくビジネスをかねてより手がけており、現在も統合ATMスイッチングサービスや地銀共同センターといった大規模なエンタープライズ向け共同利用システムを多数提供しています。
「BizCloud」は、NTTデータのこれまでの豊富な実績・ノウハウをベースに、最新のクラウド関連技術を盛り込み、お客様にクラウドを活用いただけるよう、ソリューションを整備したものです。「BizCloud」は、SaaS、PaaS(注4)、IaaS(注5)に広がるオンデマンド型のクラウドサービス提供のみならず、お客様でのクラウド構築、クラウド技術の活用上有益なコンサルや、現行システムからクラウドへの移行サービス、大規模なプライベートクラウド構築まで、包括的に提供します。

【BizCloudプラットフォームサービスについて】

 BizCloudプラットフォームサービスはBizCloudソリューション体系の中核であり、エンタープライズ向けプラットフォームサービスとして、お客様がクラウド環境の導入・運営を低リスク・スピーディーに取り組むための機能やインフラをサービス提供します。日本電信電話株式会社およびNTTコミュニケーションズ株式会社とともに共同開発したSaaS共通基盤機能群をはじめ、NTTデータグループのクラウドソリューションを統合するなど、最新のクラウド関連技術を取り入れています。そのサービスにおける特長は以下のとおりです。

  • 高信頼なプラットフォームをスピーディーに提供
    BizCloudプラットフォームサービスは、日本国内の高信頼なデータセンタで運営されます。エンタープライズクラウド構築・運営に必要な機能群やインフラを事前に準備し、従量課金で提供いたします。もちろん、スケールアウトも柔軟に対応可能なPaaSとしてスピーディーに提供します。
  • エンタープライズのための幅広い共通的な機能を提供
    BizCloudプラットフォームサービスは、仮想化したマシン環境だけでなく、コミュニケーションツールや営業・お客様管理といったフロントオフィス機能を構築するコンポーネントや、販売管理・会計管理といったバックオフィス機能を構築するコンポーネントを提供します。
  • お客様の様々な利用形態に対応
    BizCloudプラットフォームサービスでは、特定のエンタープライズユーザ間で共用されるコミュニティクラウドに特化した機能やインフラの充実、プライベート用サービスパッケージの提供、さらにお客様個別システムと連携したハイブリッドクラウド構築のための開発環境提供なども行います。また、マルチベンダとして他社が提供するパブリッククラウド(注6)との連携も積極的に行います。SaaS事業者向けプラットフォームとしても提供します。
  • 地球環境に配慮したクラウドサービス
    データセンタの電力消費量が世界的に増加傾向にあるなか、BizCloudプラットフォームサービスは、IT技術とファシリティ技術を融合した、環境に優しいGreenDataCenter®サービスを利用することで、データセンタの環境負荷低減を推進し地球環境保全に貢献していきます。

 BizCloudプラットフォームの概要図については<別紙>を参照ください。

図1.BizCloudのサービス全体像

【図1】BizCloudのサービス全体像

図2.BizCloudのサービスラインナップ

【図2】BizCloudのサービスラインナップ

【今後の展開】

 BizCloudの他のサービスの詳細については、今年度内に順次発表していく予定です。

注1 プライベートクラウドとは、クラウドコンピューティング技術を活用し、社内システムを共有するITの利用形態。個別機関毎に構築するため、細かな要求仕様にも適合可能という特長がある。自社設備を利用して構築する形態(オンプレミス)、設備を社外リソースに頼りながらプライベートクラウドを構築する形態の両方がある。
注2 コミュニティクラウドとは、共同センターといった形式で、特定企業間などで共同利用されるクラウドであり、ある程度の仕様柔軟性とコスト削減効果が期待できる。
注3 SaaS (Software as a Service) とは、ソフトウェア機能のうち、ユーザが必要とするものだけをサービスとして利用できるようにしたソフトウェアの配布形態。例えば、ユーザは業務アプリケーションサービスをハードウェアを意識せずに利用することができる。
注4 PaaS (Platform as a Service) とは、アプリケーションソフトが稼働するためのハードウェアやOS、ミドルウェア、フレームワーク等アプリケーション実行環境をインターネット等のネットワーク上のサービスとして遠隔から利用できるように提供したもの。ユーザはハードウェアを意識せずにアプリケーションを開発可能である。
注5 IaaS (Infrastructure as a Service) とは、サーバやネットワーク等のITインフラを仮想化して利用できるようにしたもの。ユーザはハードウェアを意識せずに、インターネット等のネットワーク経由でコンピュータリソースを利用することができる。
注6 パブリッククラウドとは、一般企業から個人に至るまで幅広く利用することが可能なクラウドであり、大規模なリソースを共有することで安価にサービスを利用可能である。

注 「BizCloudTM」は、日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
注 その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部 岩内、高橋(沙)
TEL:03-5546-8051