クラウドサービスをつなぐ連携プラットフォーム「Sinfonex™」を提供開始

ニュースリリース/NTTデータ

2011年3月1日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、クラウドサービス間の連携を支援するプラットフォーム「Sinfonex」を2011年4月1日より提供開始します。

Sinfonexは、クラウドサービスなどを提供するサービス事業者向けのサービスで、サービス事業者は自社のWebサービスをSinfonexに接続することで、Sinfonexが連携する他のクラウドサービス上の機能(WebAPI)や利用者IDを、自社Webサービスでも利用できる環境が提供されます。Sinfonexの利用により、サービス事業者は他社サービスと連携した新たなサービスや付加価値を迅速に提供することが可能になります。

NTTデータでは、Sinfonexを通じてさまざまなサービスの連携を実現することで、多様化する異業種間のサービス連携ニーズに対応し、利用企業にとっての新たなビジネス機会の創出をサポートしていきます。

背景

昨今のビジネス環境においては、ITを活用した異業種間のビジネスコラボレーションによる既存ビジネスの拡大、顧客サービスの創出を通じて、新たなビジネス拡大を模索する動きが広がっています。一方、クラウドコンピューティングの浸透によるIT資産の「所有」から「利用」への転換、利用者IDやWebAPI等を活用したWebサービス連携のコモデティ化など、ITの進化がビジネス環境の変化を後押ししています。

NTTデータでは、このような市場ニーズ及び環境の変化をふまえ、異なる分野間におけるサービス連携に対して、クラウド等の情報資産を個々に連携させるのではなく、効率的かつ迅速に連携が可能となるサービス連携プラットフォームを開発し、このたびSinfonexとしてサービスを開始します。

概要

Sinfonexは、Webサービス連携、ID連携を中心とした技術によって実現される「サービス連携プラットフォーム」です。

2011年4月に、Webサービス連携、ID連携を実現する機能の提供を開始し、情報とサービスの連携を実現する場として、随時サービス連携先の拡充を図っていきます。

【図】

Sinfonex概念図

Sinfonexは、「OAuthならびにAPI接続によるWebサービス連携」と「OpenID及びSAMLの2つの方式によるID連携」を核として、サービス連携を実現します。

1.Webサービス連携機能

Sinfonexでは、インターネット上で"API"として公開されているさまざまなWebサービスの機能を、サービス連携エンジンを介して利用企業のWebサービスに取り込むことができる環境をWebサービス連携機能として提供します。

通常、公開されているAPIを自社サービスに組み込むためには、まずそれぞれのAPIの仕様に従い各Webサイトにて個別に連携の仕組みを構築する必要があります。SinfonexのWebサービス連携機能では、サービス連携エンジンにてSinfonexが連携する各WebサービスのAPIの仕様差異を吸収し一元化することで、利用企業ではAPI毎の個別対応が不要になります。

これにより、利用企業では自社のWebサービスにおける他サービスのコンテンツの利用や、サービスの連携(マッシュアップ)に必要な開発を効率的に行うことが可能となります。

Sinfonexでは、4月のサービス開始時点での連携先Webサービスとして、Facebook、GoogleAppsで提供されているAPIに対応し、今後順次連携サービスを追加していく予定です。

2.ID連携機能

Sinfonexでは、別のWebサービスで利用されている利用者IDを用いて、自社のWebサービスの利用ができるシングルサインオン(SSO)の機能を、ID連携機能として提供します。

一般的に、インターネットを介して提供されるWebサービスは、日常生活において多数利用されていますが、それぞれのWebサービスに対して、利用者は個別にIDを設定しています。個人にとって利用頻度の高いIDを用いて、自社のWebサービスの利用も可能となるSSOを実現することで、利用者の利便性の向上につながり、またWebサービス事業者にとっても、ビジネス連携のみならず、各サイトに登録されたユーザーの誘引につながります。

SinfonexのID連携は、SSOの実現方式として多く採用されているOpenIDとSAMLの2つの連携方式を採用しています。これによりWebサイト間連携のSSOに必要な機能を、サービス事業者のWebサイトにて準備する必要がなく、Sinfonexと連携する事で実現可能となります。

また、このID連携機能を活用することで、コンテンツ提供者との間での信頼性及び安全性を高めた利用など、高度な連携が可能となります。

Sinfonexの活用例については、別紙1:活用例(イメージ)をご参照ください。

今後の展開

Sinfonexでは、サービス連携機能のさらなる充実を図るとともに、Sinfonexを介して、異なる業界・分野のサービスとの連携を図り、既存サービスとの相乗効果によって、日常における利便性の向上だけでなく、新しい価値の提供を目指します。

サービス連携先の拡大を通して、サービス事業者に対しては新たなビジネス機会の創出を、そしてSinfonexを活用したWebサービスの利用者に対してはより便利でオ―プンな「ワンストップサービス」の提供を行います。

なお、今後、総合クラウドサービス「BizXaaS」のアプリケーション群と連携を図り、BizXaaSブランドで展開される各種サービスの提供チャネルの拡大や、機能連携を強化を行っていきます。

BizXaaSとの連携については、別紙2:「BizXaaS」との連携(イメージ)をご参照ください。

関連情報

2011年3月2~3日に、東京ミッドタウンにて開催される日経BP Cloud Days Tokyo 2011 Conference&EXPOにおいて、「Sinfonex」の紹介、「BizMARE」におけるサービス連携機能の活用例の紹介および展示を行います。

連携における一連のプロセスを制御する主要なエンジンとして、行政分野のシステム連携で多数の採用実績を有する「GRANPIATT®」(http://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/granpiatt/index.html)を採用しています。

Sinfonexは、2009年度よりイノベーションプランとして取り組んできた「公共サービスプラットフォーム」を商用サービス化したものです。

注釈

  • 「Sinfonex」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
  • 「BizMARE」「BizXaaS」「GRANPIATT」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
岩内
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
リージョナルビジネス事業本部
e-コミュニティ事業部
三宅、江川
TEL:050-5546-2449