NTTデータグループにおけるグローバルR&D活動を開始 ~Global One Team活動を技術開発で支援~

ニュースリリース/NTTデータ

2011年8月30日

株式会社NTTデータ
NTT DATA AgileNet L.L.C.

株式会社NTTデータは、グローバルマーケットに適するソリューションや技術の新たな研究開発を行うため、グローバルでのR&D活動「Global R&D Initiative」を開始しました。

現在NTTデータグループでは、Global One Team化による事業連携、オフショアリソースの活用などにより、グローバル間のシナジー創出や事業体制の強化を図っています。これらの活動を後押しし、更なるシナジーを長期的に生み出すためには、海外グループ会社の持つ独自の強みや経験を集約し連携を強めるとともに、それぞれのマーケットに適したソリューションや技術の開発が必要となります。

「Global R&D Initiative」では、海外グループ会社のプロジェクトチームによる技術・ソリューションの開発テーマ提案を受け、NTTデータグループで広く活用できるものを評価の上、採択して研究開発を推進します。この形をとることで現地ニーズに合致した新しい研究成果を生み出すとともに、グループ全体へ展開できる新たな技術・ソリューションを得ることができます。

本活動を通じて、Global One Teamで連携する事業への技術支援を行うとともに、NTTデータグループとしての戦略的技術分野への進出や、グループ内での新技術・新ソリューションの展開や標準化を進めます。なお、2011年度の活動成果として、今後5年間に30億円超の売り上げ増を目指しています。

活動の背景と狙い

NTTデータグループは、2005年からグローバルビジネスの強化を進めており、現在は欧米ビジネス基盤の拡充や日系グローバル企業のサポート、新興国カバレッジ・リソースの拡大などに取り組んでいます。そうした取り組みの中で、各グループ会社がグローバルレベルで連携する「Global One Team」注1の整備や、個別案件のグループ会社間連携、オフショアリソースの活用などを行っています。

そうした背景の中、今後の更なるシナジー創出や事業体制の強化を図るために、研究開発分野における連携を戦略的に行う体制が必要になってきており、「Global R&D Initiative」を開始しました。

「Global R&D Initiative」では、現地マーケットで既に成果を挙げている海外グループ会社の知識・ノウハウや人的リソースを活用し、彼らが今現在ビジネスを展開しようとしているマーケットに合致する新たなソリューションを彼ら自身が開発する仕組みを採用します。また、研究開発対象とするソリューションの選定に際してNTTデータグループの中で展開できるかどうかを重視することで、開発した企業のみではなくグループ他社にとっても有益なソリューション提案を発掘し実現することにもなります。

活動のイメージ

複数の海外グループ会社により結成されたプロジェクトチームからの新しい技術・ソリューション開発の提案を、NTTデータと海外グループ会社の有識者をアドバイザーとした「グローバルR&Dボード」が審査し採択案件を決定します。

採択案件を提案したプロジェクトチームはNTTデータからの委託を受けて研究開発を実施します。研究開発成果は、NTTデータが海外を含むグループ会社に展開し、活用します。

なお、「グローバルR&Dボード」の事務局は、NTT DATA AgileNet L.L.C.が担います。

【図】

2011年度の活動について

2011年度は海外グループ会社19社に提案を呼びかけ、最大で11社で構成されるものを含む11のプロジェクトチームから32件の提案がありました。プロジェクトチームの結成や提案に向けた議論には、グループシナジー創出のための活動であるGlobal One Teamが活用され、特にSAPやBIといった分野ではOne Teamからの提案もありました。

これら提案案件に対し「グローバルR&Dボード」が評価を行った結果、6件を採択しました。採択された各プロジェクトは、今年度末(3月)の成果完成に向け研究開発を開始しました。

2011年度の研究開発テーマについて

本年度は、「現状のビジネス領域の広がりを支える技術」と「将来の新しいビジネス領域の開拓に向けた技術」の双方を対象とすることとし、Global One Teamによるグループ内のコラボレーションが進むSAPとBI、ソフトウエア開発技術における重要な要素であるテスト、今後ますます重要性を増すと考えられる基盤技術であるクラウド、Hadoopに関わる案件を採択しました。今回の採択案件の効果について、全6件の合計で今後5年間で30億円超の売り上げ増を目指しています。

テーマ名称(リーダー企業)概要
Global SAP Implementation Methodology(itelligence)SAP Global One Team のタスクフォースで計画されたSAPビジネスのグループ内開発標準化構想を実現する技術開発。
nREAP - near Realtime Analytics Platform(Keane)オープンソースHadoopをベースとした大規模な準リアルタイムデータ処理を行うソリューション技術の開発。
Meta - Data driven test automation tool innovation(Vertex)テスト・アウトソーシング・ビジネスの効率化のためのテスト自動化ツールの開発。Testing Global One Teamからの提案。
Structured Value Realization Accelerate Solution(Intelligroup)SAP案件のコンサルテーション段階でのROIの見積もりを可能とする方法論の開発。
DMFI - Data Management Framework for Insurance(Keane)保険業界におけるデータ分析効率向上のためのデータ管理フレームワークの開発。BI Global One Teamからの提案。
Healthcare Cloud-based Analytics(NTT DATA Asia Pacific)東南アジアの医療機関へ向けたBIクラウドサービスの開発。

注釈

  • 注12011年8月30日現在、「SAP」「BI」「Oracle」「Testing」「Telecom」が活動しています。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
杉山・平形
TEL:03-5546-8051

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株式会社NTTデータ
技術開発本部
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吉田
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