中国・北京市新交通情報システム技術実証実験を開始 ~北京市における渋滞改善・エコドライブ推進に向けた1万台規模の大規模実証実験~

ニュースリリース/NTTデータ

2011年12月16日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO)から日産自動車株式会社が委託を受け、2012年1月末より中国・北京市にて実施する大規模実証実験「新交通情報システム技術実証事業(中国)」に、株式会社長大等と共に参加します。

本実証実験においてNTTデータは、実験の中核をなす、プローブ情報注1の収集や、エコドライブ支援情報の配信を行うセンターシステムの構築を行い、プローブ情報収集・活用技術の検証を行います。NTTデータでは、今後も本実証実験の経験・実績をもとに、ITS技術を用いた交通情報の収集・配信サービスの提供などを行い、省エネ・CO2削減に向けた取り組みを進めていきます。

背景

本実証実験は、深刻化する北京市の交通渋滞改善に向け、高度道路交通システム(ITS)の構築、効果検証を行い、渋滞改善、省エネ、CO2削減を実現しようと、2011年9月から、NEDOの日中友好事業として始まった「国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業」の一環として行われます。

北京市、大学、自動車メーカー、ナビメーカー、システムベンダーが協力することで、渋滞情報の収集から、データ分析、情報配信まで一貫した実証実験を行い、北京市全体の交通渋滞緩和と省エネ運転意識の向上を目指します。

実験概要

本実証実験は、自家用車やタクシー等に搭載された、車載IT端末(PND:Portable Navigation Device)を通じてプローブ情報を収集し、各車両の位置に応じた交通情報(道路単位での渋滞度、交通規制情報等)を配信するセンターシステム(データ収集、サービス提供システム)を構築します。車載IT端末では、リアルタイムで変化する交通状況を考慮した上で、最適な経路および予測所要時間情報を提供します。センターシステムで収集されたプローブ情報はエコの観点から分析がおこなわれ、再度、各車両にエコ分析結果として配信されます。また、センターシステムと同時に効果分析・効果公開システムを構築し、交通分散効果の実証や、シミュレーション精度の検証を行い、個人効果および社会効果の確認を通して、社会制度の仕組み作りを行っていきます。

期間

2012年1月末から約8カ月間

場所

中国・北京市

実験車両台数

約1.2万台

当社の役割

NTTデータは本実証実験の中核をなすセンターシステム(サービス提供、データ収集システム)の構築を実施します。

  • 関連システムと連携した交通情報/プローブ情報/ユーザ情報等の収集、提供
  • 渋滞情報、規制情報等の交通情報提供
  • 運転結果に基づくエコスコア注2提供およびエコランキング注3提供
【図】

今後について

NTTデータでは、2011年10月に"M2Mクラウド"に関するビジネスの事業開発を行う組織として、M2Mクラウド推進室を設置し、M2Mクラウドプラットフォームサービスの構築を進めています。多種多様な情報を集め、更にそれらを繋ぎ、連動し、活用することで、付加価値を生み出し、ビッグデータの活用などの新たなサービスを創出することを目指しています。M2Mの一領域と言えるITS分野においても、本実証実験を足掛かりに、中国をはじめ、激しい交通渋滞の解消に向けてITS技術へのニーズが高まっているASEAN諸国等へ、本案件の経験・実績をもとに、交通情報の生成・配信等ITS技術の積極展開を進めていきます。

  • M2M

    Machine to Machineの略。携帯・固定網を利用し、遠隔の機器とITシステムの間で、人手を介さず行われる双方向通信サービスのこと。

注釈

  • 注1プローブ情報

    自動車の位置、速度、加速度等の各種情報。

  • 注2エコスコア

    ドライバーの運転特性を分析し、エコ観点で点数化したもの。

  • 注3エコランキング

    全ドライバーを対象として、その中でエコスコアを順位付けしたもの。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
戸田
TEL:03-5546-8051

本実証実験に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
リージョナルビジネス事業本部
eコミュニティ事業部
紺澤、本條、高島
TEL:03-3532-7264

M2Mクラウドに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
グループ経営企画本部
M2Mクラウド推進室
牧本、中村
TEL:050-5546-9365