2012年6月5日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは2012年6月5日より、OSS統合運用管理ソフト「Hinemos®」に仮想ネットワークの管理を可能にする「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」を追加し提供開始します。
近年サーバー仮想化技術の普及により、企業におけるクラウド基盤の導入が加速しています。一方、クラウド基盤であっても物理ネットワークのシステム構成に変更が発生した際は煩雑な作業が必要であり、本来のクラウド基盤の特徴であるお客様要件への柔軟性、構築の迅速性を最大限活かすことができませんでした。これらの課題に対応するために、これまでのサーバー仮想化技術に加えて、ネットワーク仮想化に適用できるOpenFlow注1が注目されています。
しかし、OpenFlowを利用したシステムの運用管理では、仮想ネットワークの監視や変更管理といったより高度で重要な役割が運用者に求められることになります。本製品を利用することで、Hinemosの画面上から仮想ネットワークの管理を容易に行えます。Hinemosが従来から持つシステム運用管理機能、仮想サーバー管理機能と合わせて利用することで、運用業務の負荷増大を気にすることなく、最先端の技術を活用したクラウド基盤の導入が可能となります。
近年、企業内のシステムに対する要求として、仮想化技術やクラウドに代表されるように、ビジネスの変化や拡大に対する柔軟かつ迅速な対応が求められています。それに対するネットワーク分野での取り組みとして、ネットワーク仮想化技術である「OpenFlow」が注目されています。NTTデータでは2010年よりOpenFlowに関する研究開発を進めており、その成果の一つとして今回OSS統合運用管理ソフトウエア「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」を開発しました。
仮想ネットワークを構成するレイヤー2スイッチ、レイヤー3スイッチ、ロードバランサー、ファイアウォールといったネットワークノードや、仮想サーバーをマウスのドラッグ&ドロップなどの直感的な操作によって描画し、画面上でIPアドレスやデフォルトゲートウェイなどのネットワーク情報を設定するだけで、仮想ネットワークを自動構成することができます。煩雑な作業を削減し、運用コストの低減に寄与します。(図1左)
OpenFlowスイッチおよびサーバーで構成された物理ネットワークの構成をグラフィカルなマップで表示できます。また、指定した仮想ノード間の経路を物理構成図上に表示できます。(図1右)
従来、pingやSNMP Trapなどの機能によって実現していた、スイッチおよびスイッチ間のネットワークの障害監視を、OpenFlowを利用し実現しています。
Hinemosが持つシステム運用管理機能や、仮想サーバー管理機能を提供するHinemos VM管理オプションとのシームレスな連携が可能です。仮想環境やクラウド環境におけるすべての運用オペレーションをHinemosの単一インターフェースから行えることで、柔軟かつ迅速なサービス提供を強力にサポートします。
図1:Hinemos仮想ネットワーク管理オプションの操作画面
本機能の利用には下記の各製品が必要となります。
製品名 | 出荷時期 | 製品概要 |
---|---|---|
Hinemos Ver.4.0以降 | 2012年4月25日 | Hinemosの基本機能 |
Hinemos VM管理オプション(XenServer)注 | 2012年5月25日 | Hinemosクライアント・マネージャにハイパーバイザ(XenServer)との連携機能を追加 |
Hinemos仮想ネットワーク管理オプション(OpenFlow) | 2012年6月5日 | Hinemosクライアント・マネージャに仮想ネットワーク管理機能を追加。OpenFlowスイッチの制御を行うサーバソフトウエア(OpenFlowコントローラ)を含む。 |
Hinemos仮想ネットワーク管理オプション(OpenFlow)が対応するOpenFlowスイッチ(今後拡張予定)
販売元 | 製品シリーズ |
---|---|
日本電気株式会社 | UNIVERGE PF5240 |
日本アイ・ビー・エム株式会社 | IBM System Networking G8264 ラックスイッチ |
日本ヒューレット・パッカード株式会社 | HP 3500、3500yl、5400zl、6200yl、6600、8200zl |
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社 | XenServer 6.0(仮想スイッチ) |
図2:導入イメージ
NTTデータでは、「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」の提供にあわせ、OpenFlowを活用したデータセンターネットワークの構築・運用サービスの提供も同時に提供開始します。OpenFlowを活用することにより、構成の異なるネットワークを共通の物理インフラ上に仮想化することができるため、システム毎に別々に構成されていたネットワークや、グループ会社などの異なる企業のネットワークを仮想化して統合することが可能となります。これにより、インフラ投資を大幅に抑えることが可能となります。また、「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」が提供する機能により、ネットワークの運用にかかる管理コストを大幅に削減することも可能となります。
今回発表した「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」について、下記のイベント・セミナーにてご紹介いたします。
6月13日~15日に幕張メッセにて開催される「Interop Tokyo 2012 OpenFlow ShowCase」にてデモンストレーションを実施する予定です。詳細は下記URLよりご確認ください。
本製品は『Best of Show Award 2012【データセンタ&ストレージ】』にノミネートされております。
Hinemos仮想ネットワーク管理オプションの製品リリースに関して、下記の要領にてセミナーを開催いたします。NTTデータからの製品ご紹介・デモンストレーションに加えて、各OpenFlowスイッチの提供企業による講演も予定しております。
テーマ |
HinemosとOpenFlowで実現する仮想ネットワーク管理 |
---|---|
日時 |
2012年7月13日(金) 13:10~17:30 (受付開始12:30~) |
会場 |
ベルサール九段(東京都千代田区九段北1-8-10 住友不動産九段ビル) |
主催 |
株式会社NTTデータ |
参加費 |
無料(事前登録制) |
講演内容(会社名50音順) |
|
セミナーの詳細は以下のサイトにてご確認ください。本日よりお申し込み受付を開始します。
NTTデータでは、仮想化やクラウドなどの先進的なIT技術を利用する際に求められる運用要件への迅速な対応と、さらなる運用コスト低減につながるHinemosの開発、提供を行います。より一層のHinemosの普及を図るとともに、Hinemosパートナープログラムおよびオプションの提供により、年間10億円の売り上げを目指します。
また、「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」を活用したデータセンターネットワークの構築・運用サービスの提供により、運用コスト50%削減を目指します。
なお、今回の提供開始にあたり、関係各社より以下のエンドースメントをいただいています(会社名50音順)。
株式会社NTTデータ様の積極的な取り組みにより、OpenFlowを含めたクラウド基盤の一元管理が実現され、オープンなクラウド基盤の導入が進展することを期待しています。統合運用管理ソフトウエア「Hinemos」から、オープンなクラウド基盤の構築を支援するCitrix XenServerに搭載されたOpenFlow対応の仮想スイッチ機能を管理できることで、ビジネス要求の変化に、柔軟かつ迅速に対応する仮想ネットワークの実現を強力に推進します。
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
マーケティング本部
本部長
伊藤 利昭
日本アイ・ビー・エム株式会社は、「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」の発表を歓迎します。当製品とIBM System Networking G8264 ラックスイッチ製品により、お客様の運用コストが低減し、ITインフラの柔軟性、迅速性、管理性が向上することを支援します。今後は、ネットワーク製品だけでなく、弊社のサーバーやストレージ製品とHinemosの連携も強化し、お客様にとって最適なIT環境の構築を目指して最先端技術を備えたクラウド基盤を提供していきます。
日本アイ・ビー・エム株式会社
専務執行役員
システム製品事業担当
薮下 真平
日本電気株式会社は、OpenFlow技術を活用したネットワーク製品「UNIVERGE PFシリーズ」を世界で初めて製品化し、SDN(Software Defined Network)の実現・拡大に注力しております。このたびNTTデータの「Hinemos」が、「UNIVERGE PFシリーズ」に対応することは、SDNの拡大に大きな影響があるものと考え、歓迎いたします。ネットワーク管理の柔軟性と拡張性を高めることは、お客様への貢献に繋がり、市場拡大に寄与するものと確信しております。
日本電気株式会社
企業ソリューション事業本部
UNIVERGEサポートセンター 主席事業主幹
渡辺 裕之
日本HPは、この度の株式会社NTTデータのOSS統合運用管理ソフトウエア「Hinemos」により仮想ネットワークの管理を可能とする「Hinemos 仮想ネットワーク管理オプション」提供開始の発表を歓迎します。HPは、2007年よりOpenFlowの標準化に携わっており、商用OpenFlowスイッチを16機種リリースしています。「Hinemos仮想ネットワーク管理オプション」と弊社OpenFlow対応スイッチを活用することで、クラウド基盤に求められる柔軟性と迅速性を実現し多くのお客様のビジネス拡大に貢献できるものと大いに期待しています。今後も、日本HPはNTTデータ様とともに、仮想化された環境を効率よく管理するためのソリューション提供に向け、協業を強化して参ります。
日本ヒューレット・パッカード株式会社
エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括
常務執行役員
杉原 博茂
非営利組織「Open Networking Foundation(ONF)」により標準化が進められるネットワークを制御するためのソフトウェアインターフェース規格です。
株式会社NTTデータ
広報部
田中、高橋
TEL:03-5546-8051
Hinemosについて
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
加納・谷越
TEL:050-5546-2496
構築・運用サービスについて
株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
馬場・渡邉
TEL:050-5546-8945
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