「グローバルECサービス」で無印良品の海外事業戦略をサポート ~無印良品のドイツ向けECサイトを構築~

ニュースリリース/NTTデータ

2012年7月10日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、株式会社良品計画(以下、良品計画)が展開する「無印良品」のドイツ向けオンラインストアを構築し、2012年6月17日よりサービスを開始しました。

NTTデータは良品計画の海外事業戦略に基づいたEC展開モデルについて、良品計画とともに検討を行ってきました。その検討に沿った形でECビジネスの立ち上げの支援からECサイトの構築・運用まで含めた「グローバルECサービス」を提供し、良品計画の海外事業展開をサポートしています。

今回のECサイト構築にあたっては、当社のECアプリケーションプラットフォームである「ダイレクト チャネル プラットフォーム®注1」を基盤にすることで短納期でのサービス構築と事業の立ち上げを実現しました。

背景

NTTデータは今回のECサイト構築にあたり、まず良品計画とともに、良品計画のグローバルブランドである「MUJI」の海外事業戦略を鑑みたEC展開モデルについて検討を行い、急速に拡大を続ける海外EC市場に対応するための要件として下記4点を導き出しました。

  1. 1.日本主導でEC事業を行うことによりグローバルで統一された「MUJI」ブランドを訴求すること。
  2. 2.良品計画現地法人のEC導入・運営負荷を最小化すること。
  3. 3.ECのシステムを導入するだけではなく、ビジネスオペレーションも含めて事業を立ち上げること。
  4. 4.将来複数カ国へのEC展開がスムーズに実現できること。

これらを実現するため、NTTデータは、NTTデータグループの総合力を活かして現地ビジネスを支える「ビジネスサポートサービス」と、これまで培ってきたグローバルでのECサイト構築・運営ノウハウを組み入れた「ITサービス」の2つを、ワンストップECサービスである「グローバルECサービス」として提案し、採用が決定しました。今回は良品計画のドイツ、中国と続く海外EC事業展開の第一歩としてドイツ向けオンラインストア「MUJI Online Store」を構築し、2012年6月17日のオープンを迎えました。

【図】

図1:MUJI Online Storeドイツ向けサイトイメージ

概要(特長)

NTTデータが良品計画に提供した「グローバルECサービス」の特長は以下のとおりです。

【図】

図2:「グローバルECサービス」サービスメニュー概要

ビジネスサポートサービス

EC事業の立ち上げを一体となって支援

NTTデータはEC事業の立ち上げにはECのシステムを提供するだけではなく、現行の基幹システムや担当組織を考慮した業務の最適化をすることが重要と考えています。グローバルECサービスではEC業務に精通したメンバーが今までNTTデータが培ってきたベストプラクティスをベースに、お客さまの状況に合わせた業務設計を支援することが可能です。また、ECでの売上を向上させるために設定すべきKPIを用いて、マーケティング戦略を立案するとともにPDCAサイクルを回しながらお客さまの売り上げ向上に貢献します。

海外グループ会社との連携による現地を支えるサポート体制

たとえば、ドイツからオーストリアにクロスボーダーで商品を配送する際、各国に応じた付加価値税(VAT)を支払う必要があり、それに伴った帳票も必要になります。グローバルでビジネスを行うにはこのような法規制、現地の消費者が求めるサービスレベル、文化や商習慣それぞれについて考慮する必要があります。NTTデータは海外グループ会社との連携を中心にお客さまのビジネス展開に必要となるサポートを提供します。

今回、良品計画へのサービス提供にあたってはドイツのグループ会社NTT DATA Deutschlandと連携しサポートを実施しています。

ITサービス

ローカルで必要なサービスの自由な組み合わせを可能にするアーキテクチャー

当社の「ダイレクト チャネル プラットフォーム」を活用することにより、各国共通サービス(商品・在庫など)と各国ローカルサービス(送料・税など)を自由に組み合わせることのできるアーキテクチャーを持ち、全世界向けのECを実現することができます。(SaaS型)

このアーキテクチャーにより、国やブランドによって異なるEC事業の特性に対応しながら、ひとつのシステム基盤で、さまざまな国へ、さまざまなブランドのEC展開を柔軟かつスピーディーに実現することができます。同時に、事業成長に伴うチャネル、サービスの拡充を容易に可能とする拡張性を実現しています。

今回のケースにおいても、ドイツだけではなくオーストリアへのクロスボーダー配送を1つのプラットフォームで実現しています。

【図】

図3:ダイレクト チャネル プラットフォーム活用イメージ

NTTデータのグローバル「BizXaaS®」の利用

NTTデータのクラウドサービス「BizXaaS(ビズエクサース)」を利用し、柔軟なシステムリソース配置を行うことを可能としています。繁忙期の通常の数倍にも跳ね上がるピークトラフィック時の安定したサービス提供、スピーディーな展開国拡大に応えられる拡張性、24時間365日でのサービス提供を継続する信頼性を、同時に実現しています。

また、PCIDSS準拠を前提としたシステム構成、アクセス制御、データ保護方式を採用しており、高度なセキュリティー/個人情報保護を実現しています。

今後について

NTTデータは今後も良品計画の海外事業戦略に即した形でのサポートを実施していきます。

また今後、「グローバルECサービス」としてグローバルEC事業の展開を検討している企業に向けて、

  • 事業計画立案/Webマーケティング戦略立案/事業の立ち上げを提供する「ビジネスサポートサービス」
  • SaaS型のダイレクト チャネル プラットフォームを提供する「ITサービス」
  • ロジスティクス/コールセンター/サイト運営などを提供する「オペレーションサービス」

をフルフィルメント注2で提供し、海外での事業成長を推進します。

また、各国の市場に合わせた機能拡充を計画しています。

【図】

図4:「ダイレクト チャネル プラットフォーム」の機能概要

注釈

  • 注1ダイレクト チャネル プラットフォーム

    SOA(サービス指向アーキテクチャー)の思想に基づき、これまで提供してきたECサイトにおける業務ノウハウを整理、発展させ、各業務(会員・商品・注文など)を独立したサービスとして定義・構築することにより、ECサイトの開発効率・拡張性・信頼性を高めることを実現するプラットフォームです。プロジェクト管理・開発プロセス・フレームワークを一体とした当社のシステム開発の総合ソリューションであるTERASOLUNA®(テラソルナ)をベースに開発されています。

  • 注2企業に対し、受注管理、在庫管理や決済管理といったECシステムだけではなく、Webマーケティング、倉庫、物流、コールセンターなどビジネス、IT、オペレーションを包括的に提供するサービス形態。お客さまとしてはより本業に注力できるというメリットがあります。
  • 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「テラソルナ\Terasoluna」、「TERASOLUNA」およびそのロゴは、株式会社NTTデータの日本国内または中国における商標または登録商標です。
  • 「ダイレクト チャネル プラットフォーム」は株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
岩内、高橋
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第三法人事業本部
交通・流通事業部
川口、吉田
TEL:050-5546-2524