市場POSデータを分析するクラウドサービスを流通業・製造業向けに展開 ~豊富な流通分析ノウハウとBIシステムノウハウを組み合わせ、業界最安値で提供~

ニュースリリース/NTTデータ

2012年8月22日

財団法人流通経済研究所
株式会社NTTデータ

財団法人流通経済研究所と株式会社NTTデータは、流通業・製造業向けに2012年10月よりPOSデータ分析サービス「NPICLOUD(エヌピーアイクラウド)」を提供開始します。

「NPICLOUD」は、全国の食品スーパーマーケットから収集したPOSデータを分析し、クラウドサービスにて提供するBI注1ソリューションです。市場の販売動向と自社のデータをわかりやすく比較することができ、流通業では売場作りや品揃えへの活用、製造業では商品開発やマーケティング戦略の立案に活用することができます。

本サービスは、国内・海外の流通・マーケティングに関する研究のパイオニアである流通経済研究所が長年培ってきた流通分野における分析ノウハウと、NTTデータの保有する豊富な流通分野におけるBIシステム提供実績、Hadoopを用いたビッグデータ活用ノウハウを組み合わせた、高い分析機能と大量データ処理にも対応する高度なシステム性能にくわえ、月額2万円~という業界最安値注2での提供を実現しています。

また、今後はさらなるビッグデータの活用による、予測・統計分析機能などのサービス展開を予定しています。

背景

東日本大震災の影響をはじめ、少子高齢化や単身世帯の増加などを背景に、昨今消費者の購買行動の変化が顕在化しています。

小売・卸売・メーカー企業の間では、店頭および市場(地域)での販売動向に基づき、消費者のニーズ・消費者視点に合わせた売場計画を立てることが重要となっています。そのための手段として、市場POSデータの分析が有効ですが、小売・卸売・メーカー企業の現場では、高額な市場POSデータを購入してみたものの、"分析の仕方が分からない"、"分析結果からどのようなアクションを取ればいいのかが分からない"といった声が聞かれる現状もあります。

そこで昨年度、流通経済研究所とNTTデータは、安価にかつ簡易にPOSデータを提供するサービスの試行提供を実施したところ、中堅メーカー、流通業を中心に、予想を上回る利用があったほか、サービス継続への要望が数多く寄せられました。

こうした声やニーズに対応するため、業界最安値で市場販売動向を把握でき、その分析結果から即座にアクションへ繋げることができる市場POSデータ分析サービスの提供を2012年10月より開始することとしました。

特長

業界最安値で必要なカテゴリーだけを利用可能

本サービスは、(財)流通システム開発センターが管理している「JICFS(ジクフス)商品分類」注3を最小単位とする、"カテゴリー"単位で提供します。

1カテゴリーあたり月額2万円~(初期費用無し)の料金設定となっており、必要なカテゴリーだけを選択して利用することが可能です。なお複数カテゴリーをまとめ、価格を抑えて提供する"カテゴリーパック"も用意しています。

POSデータの有効活用を支援する手厚いサポート

流通経済研究所がこれまで流通現場で培ってきたノウハウをベースに、「いつどのような分析を実施し、その分析結果からどのようなアクションを起こすべきか」といった、POSデータ分析を行う現場担当者の立場に立った研修プログラムを提供します。"POSデータを買ったはいいが、担当者に使われない"という、企業の悩みを解決します。

POSデータ×ビッグデータ(ソーシャルデータ等)との連携により、より深い分析が可能

POSデータのみでは売上結果は分かっても、なぜその商品が売れたのか売れなかったのかはわかりません。しかし、POSデータと消費者の生の声であるソーシャルデータを掛け合わせることで、売上結果の根拠を得ることができます。また、ソーシャルデータを分析することで、ブームの兆候や過去の販売動向とソーシャルデータとの相関から、本当に将来売れる商品は何なのかを分析することで製品開発や、需要予測・生産計画などにも応用可能です。

参考

自社商品分類による分析や、自社POSと市場POSデータとの比較分析が可能

自社で使っている商品分類マスタを本サービスにアップロードすることで、市場POSデータを、企業独自の商品分類マスタを用いて分析することも可能です。また、自社のPOSデータをアップロードすることで、市場POSデータとの比較分析ができ、クロスABC分析や比較トレンド分析から、導入商品やカット商品の選定、課題のある商品の特定などに活用することができます。

「簡単」に「素早く」、「直感的な操作」で分析可能

分析画面はマウスだけで簡単に操作、分析の深ぼりができ、分析にかかる負担を最小限に抑えています。Web上のサービスであるため、様々な部署でPOSデータの活用が促進されます。なお、分析画面等の機能については、操作性・性能に定評が高く、国内数量シェアNo.1である、ウイングアーク株式会社「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」を採用しています。また、大量データ処理バッチ基盤としてNTTデータが提供する「LindaCloud for Hadoop」を採用しており、大量のPOSデータの即時処理が可能なため、最新の情報を即座に見ることができます。

サービス詳細については、ポータルサイトをご覧ください。

今後について

本サービスのファーストユーザーとして、オール日本スーパーマーケット協会(以下、AJS)にサービス提供を行い、AJS加盟各社における本サービスの利用を通じてサービス利用現場からの意見を収集し、より実務に使える分析サービスとしてサービス強化を図っていきます。また、AJSからPOSデータ提供を受けることで、より高精度な市場POSデータを提供していきます。

さらに、今後はID-POS注4を使用したFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)注5による顧客分析をはじめ、ソーシャルデータ活用にとどまらず、個人の行動データ等のビッグデータ活用による、統計分析・予測機能の提供などのサービス展開を予定しています。

ウイングアーク株式会社からのエンドースメント

ウイングアーク株式会社は、この度の財団法人流通経済研究所、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ提供のPOSデータ分析サービス『NPICLOUD』の発表を歓迎いたします。

ビジネスを取り巻く環境が急激な変化におかれている今、BI・データ活用ソリューションである「Dr.Sum EA」の機能が搭載された『NPICLOUD』POSデータ分析サービスを活用することで、気づかなかった発見や業務効率化を実現でき、流通小売業界に於いても利益をもたらすと確信しています。
本サービスが、多くの企業様に浸透し、発展することをおおいに期待します。

ウイングアーク株式会社
取締役 営業本部長 有延 敬三

関連情報

注釈

  • 注1BI

    ビジネスインテリジェンスの略で、企業などの組織のデータを、収集・蓄積・分析・報告することで、経営上などの意思決定に役立てる手法。

  • 注2業界最安値

    2012年7月時点NTTデータ調べ。

  • 注3JICFS(ジクフス)商品分類

    (財)流通システム開発センターが管理している、市場に流通する各種製品を種類毎に分類した商品分類。例:「醤油」、「日本茶」等

  • 注4ID-POS

    POS(販売時点情報)に顧客データがひもづいたデータ。

  • 注5FSP

    ID-POSに基づき、顧客の購買データを捉え、顧客に最適なサービスを提供するマーケティング手法。

  • 「NPICLOUD」は財団法人流通経済研究所、株式会社NTTデータの日本国内における商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

財団法人流通経済研究所
広報担当
池田(いけだ)
TEL:03-5213-4532

株式会社NTTデータ
広報部
高橋
TEL:03-5546-8051

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