データベースサーバー構築ノウハウをパッケージ化して提供 ~事業継続性が高いデータベースサーバーを短期間かつ低コストで導入可能~

ニュースリリース/NTTデータ

2012年9月13日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、ハイブリッドクラウド注1に対応したデータベースサーバー(以下DBサーバー)を、「PRORIZE® DBサーバー GresCube®」(以下GresCube=グレスキューブ)として2012年内に提供開始します。

本製品は、当社のシステム基盤構築ソリューションPRORIZEのノウハウを元にすることで信頼性を高めたOSS注2ベースのDBサーバーで、自社環境と、遠隔地またはクラウド上に構築したバックアップサイト間のデータ連携機能に対応したパッケージ製品です。これにより従来は難易度が高かったOSSでのDR対策注3など、高い事業継続性が必要なシステム環境も、専門的な知識不要で容易に構築することが可能です。

なお提供形態は、システム個別に要件を設定したインストールメディアで、最短3日で納品が可能です。また、従来は利用者の自己責任で利用していたOSSを、NTTデータの専門組織がサポートすることで安心してご利用いただけます。これらにより設計・構築・運用コストの大幅な削減ができ、同等製品と比較して5年分のTCO注4を最大で50%削減することが可能です。

NTTデータは、BizXaaS® MaPサービスにおける先行提供実績を基に、製品を一層強化し今後3年間で100セットの販売を目指します。GresCubeの提供を通して、当社のシステム構築ノウハウを幅広いお客さまに手軽に安く早く利用していただきます。

背景

東日本大震災以降、日本国内では事業継続性というキーワードに注目が集まっています。IT業界においても、基幹システムをはじめとする各ITサービスが停止した場合でもいち早く事業を復旧することができるよう、BCP(事業継続計画)の策定に伴うDR環境の構築を検討することが必須の状況です。しかし、DR環境の構築については高度な専門知識が求められ、システム基盤を構成する製品群にも専用のソフトや機材が必要でした。結果としてDR環境構築には長い検討期間と多大な開発コストが課題となっていました。

そこでこれらの課題に対して、NTTデータにおける多数のシステム開発ノウハウを体系化した、システム基盤構築ソリューション「PRORIZE」をベースに、これまでミッションクリティカルシステム領域での実績が多数あるOSSの、DBサーバーであるPostgreSQLを組み合わせ、DR環境に対応したシステム構成・開発テンプレートを整備した高可用なDBサーバーを開発しました。

提供形態を、インストール後の設定作業が簡易となるように、事前構成したインストールメディアの形式とすることで、DBサーバー構築作業における技術者の作業を最大限軽減できるようにしています。導入にあたっては、システム個別の要件を当社の専任技術者がヒアリングを行い最適なパラメーターを提案し、インストールメディアを最短3日で提供が可能です。また、今回OSSを活用することでさらなるコスト削減を図っています。その結果、業界で標準的に利用されている同等水準のDB製品を利用したシステムと比較した場合、5年間のTCO(ITシステムの導入、維持管理などに掛かる総費用)を最大50%削減することが可能です。

PRORIZEについて

PRORIZEとは、NTTデータの構築ノウハウを生かし、あらかじめ設定・検証し、共通利用できるようにしたオープンシステム向け基盤構築ソリューションです。PRORIZEが提供するシステム構築テンプレートと設計ドキュメントテンプレートを活用することにより、システム開発技術者は最適な構成のシステム基盤を、従来の開発と比べて大幅に工数を削減して構築・提供することが出来るなど、高品質な基盤を短期間で構築することができます。

PRORIZE DBサーバー GresCubeの概要(特長)

  • システム要件に合わせた基本設定済みでの提供

    導入ヒアリングシートに記入されたシステム固有情報を基にDBサーバーの基本設定を実施。設定はNTTデータが過去に蓄積したノウハウを元に導き出した最適なパラメーターを適用。利用者はインストールメディアから、サーバー機にインストール、初期設定するだけで利用可能です。

  • レプリケーション機能を活用したクラスタリング構成

    PostgreSQLの機能であるレプリケーション機能(複数台のサーバーでデータを同じ状態に保つ機能)と、HAクラスタソフトウェア(障害を検知し、正常に動作するサーバーに切り替えを行うソフトウェア)を組み合わせ、従来用いていた、複数のサーバー間でデータを共有する外部ディスクを用いず、高速サーバーの切り替えを実現します。これにより、共有ディスクを用いてクラスタリングする構成と比較して、故障発生時の業務停止時間を短縮でき、ハードの購入・保守費用も節約できます。また、DR対策としてレプリケーション機能を利用することで、遠隔地もしくはクラウド上に構築したDBサーバーにデータをバックアップし、万一の場合の事業継続性を高めます。

  • サーバー運用サポートツールの提供

    サーバーの操作は視覚的な操作が可能なGUI(Graphical User Interface)を通じて行うことができ、サーバーのリソース状況やログ取得を手軽に実施するためのツールが利用可能です。

  • 専任組織によるサポート

    オープンソースDBの開発をリードする技術者を中心とした専任組織によるサポートサービスを利用でき、万全の態勢でシステム開発とシステム運用をサポートします。

  • 低価格

    業界で標準的に利用されている同等水準のDB製品を利用したシステムと比較した場合、5年間のTCO(ITシステムの導入、維持管理などに掛かる総費用)を最大50%削減可能です。

関連URL

今後について

NTTデータは、GressCubeについての多国語対応、低電力サーバーへの組み込み、データベース層以外のパッケージ化など、今後もシステム基盤ソリューション「PRORIZE」を活用することにより、さらなる機能充実を図り、今後3年間で100セットの販売を目指します。

注釈

  • 注1ハイブリッドクラウド

    プライベートクラウド(企業が自社内で利用することを前提に構築・運用されるクラウドコンピューティングサービス)とパブリッククラウド(不特定多数の利用者が利用するために構築・運用されるクラウドコンピューティングサービス)を組み合わせたクラウドコンピューティングシステム。

  • 注2OSS(オープンソースソフトウエア)

    ソフトウエアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でもそのソフトウエアの改良、再配布が行えるようなソフトウエア。

  • 注3DR(ディザスターリカバリー)対策

    災害などの被害から回復するための対策、もしくは被害を最小限に抑えるための対策。

  • 注4TCO(Total Cost of Ownership=総所有コスト)

    DBサーバーの導入、維持管理などに掛かる総費用

  • 「BizXaaS」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「GresCube」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「PRORIZE」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

関連情報

「BizXaaS MaP」サービス

BizXaaS 物件管理、BizXaaS 店舗管理

BizXaaS 顧客管理

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
田中
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
システム方式技術ビジネスユニット
第三技術統括部
徳田 浩、高橋 智也
TEL:050-5546-8889