NTTデータグループ全社の開発環境を「統合開発クラウド」で集約 ~システム開発の生産性をグローバル全体で飛躍的に向上し、企業のビジネス革新を実現~

ニュースリリース/NTTデータ

2017年1月25日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)は、全社のシステム開発環境をクラウド上に集約し、システム開発の生産技術向上を目指す「統合開発クラウド」の運用を、2017年4月をめどに開始します。

NTTデータでは、システム開発の生産性を向上するために、当社が培ってきたシステム開発の技術やノウハウの標準化や自動化を進めてきましたが、生産性の向上をこれまで以上にグローバル全体で進めるため、開発プロセス・ツールとITインフラを統合し一体で運用する取り組みを進めています。まずは、日本国内のNTTデータグループのシステム開発環境に向けて「統合開発クラウド」の運用を開始します。

今後はNTTデータの海外子会社への展開を行うとともに、商用環境(お客さまサービス環境)への適用も順次進めていきます。

背景

近年、企業は、会計・購買・生産管理といった既存ビジネスや業務プロセスを効率化する「守りのIT(SoR注1)」だけでなく、FinTech、SNS、AI、IoTといったテクノロジーを活用し新しいビジネスを創出する「攻めのIT(SoE注2)」への対応や、その両者をシームレスに連携することが求められています。従来の「守りのIT(SoR)」には、企業の基幹システムを支える信頼性や堅牢性、確実性が求められる一方で、「攻めのIT(SoE)」には、デジタルビジネスにおける機動性や俊敏性などが求められています。このような状況の中、これからのシステム開発においては、多くの製品やサービスの中から最適なものを選択し、組み合わせていくことが必要となります。これらのニーズに対応するため、NTTデータは、当社がこれまで培ってきたSoR(ウォーターフォール型開発が中心)・SoE(アジャイル型開発が中心)両方に対応する開発プロセス・ツールとITインフラを統合し一体で運用する取り組みを進めています。

【図】

統合開発クラウドの狙い

これまで、NTTデータではウォーターフォール型の開発を中心とした「守りのIT(SoR)」だけでなく、「攻めのIT(SoE)」に適したアジャイル型開発の技術・ノウハウも豊富に蓄積してきました。このたび、これらを同一環境上に統合することにより、SoR/SoEのスムーズな連携を実現し、顧客要件に応じた迅速なシステム開発を可能とします。主な狙いは下記の通りです。

  • 開発の生産性・俊敏性のさらなる向上
  • セキュリティー、監査などのグローバルでのシステム開発のガバナンス向上
  • 「ANSER®」をはじめとした当社IT資産のAPI活用により、再利用性の向上

統合開発クラウドの概要および特長

統合開発クラウドとは、NTTデータのシステム開発環境を集約するクラウドサービスです。これによりNTTデータは、お客さまシステムの開発の生産技術向上を目指します。主な特長は下記の通りです。

  • システム基盤構築の高速化

    従来、ハードウエアやソフトウエアの製品調達を含め2~3カ月要していたシステム基盤の構築を、自動化技術により1日以内に短縮します。

  • アプリケーション開発機能を全集約

    SoRとSoE両方の開発に対応するアプリケーション開発のフレームワークやツールを統合開発クラウド上にあらかじめ組み込みます。これにより、アプリケーション開発者は、システム開発の俊敏性を高め、開発時に必要なこれらのインストールや設定をする必要がなく、即時に利用可能となります。

  • プロジェクト管理機能の組み込み

    進捗管理、品質管理、課題管理といったプロジェクト管理に必要な支援ツール群を統合開発クラウド上にあらかじめ組み込むことにより、NTTデータグループ全体での管理ツールの統一化と、システム開発におけるQCD(品質・コスト・納期)の底上げを狙います。

  • マルチベンダー・マルチクラウド

    当社の強みである、マルチベンダー・マルチクラウドに対応します。各ベンダーの最先端技術を捕捉し、豊富なバリエーションから顧客要件にフィットした製品を選定します。

【図】

今後について

日本国内のNTTデータグループには2019年3月をめどに新規の開発プロジェクトに対して100%の利用率を目指し普及展開します。また、海外グループ会社への展開も順次進め、統合開発クラウドをベースとした欧州拠点の開発環境の整備や、中国オフショア開発に最適なプロセスと仕組みを提供していきます。さらに、この統合開発クラウドの運用によって得られる知見をもとに、商用環境を含めたあらゆる利用シーンに対応を広げていく予定です。

注釈

  • 注1SoR(Systems of Record)とは、基幹システムなど従来型の業務システム全般を指します。
  • 注2SoE(Systems of Engagement)とは、企業のビジネスプロセス革新や新ビジネス創造などのデジタル革新を実現するシステムを指します。
  • 「ANSER」および「Altemista」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「TERASOLUNA」およびそのロゴは、日本およびその他の国における株式会社NTTデータの登録商標または法律上保護された商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
古場
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術革新統括本部
システム技術本部
方式技術部
第三統括部
統合開発クラウド担当
本橋、高橋(誠)
TEL:050-5546-8889
E-mail:devcloud-front@kits.nttdata.co.jp