電子申告義務化に向け、法人企業の自主申告のサポート強化 ~大企業の法人税電子申告義務化をうけ、「法人税の達人®」に法人企業での利用を想定した新機能を追加~

ニュースリリース/NTTデータ

2018年1月18日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、法人税申告書作成ソフト「法人税の達人®」について、2018年4月下旬より、法人企業の自主申告をサポートする新機能を順次追加し、提供開始します。

「法人税の達人」は、現在約15,000のユーザーに利用されている税務申告ソリューション「達人®シリーズ」のラインナップ商品で、法人税の申告書を簡単に作成できるソフトです。

今回「平成30年度税制改正大綱」にて大企業注1における法人税の電子申告が義務化されたことをうけ、法人企業における自主申告のサポートをより強化するため、「法人税の達人」に対し(1)四半期試算(区分)(2)税効果会計(3)入力自動化の機能を追加することとしました。これにより、従来の「法人税の達人」では満たせなかった法人企業特有の業務効率化ニーズに応えることが可能となり、簡単かつ効率的に申告書を作成できるようになります。

今後、NTTデータは本ソフトを含む「達人シリーズ」を多くの会計事務所・法人企業に提供していくことで、2021年までにユーザーを20,000に拡大することを目指します。

背景

2017年12月14日付で公表された「平成30年度税制改正大綱」により、資本金1億円超の大企業を対象に、法人税の電子申告が義務化されることとなりました。対象の法人企業は、2020年4月1日以後開始事業年度分の申告から、電子申告を行います。しかし、紙での申告から電子申告への転換にあたっては、社内の承認ルールを変更する等、抜本的な業務プロセスの見直しが必要であり、その負担も一因となって、法人企業、とりわけ大企業では、現状電子申告を利用していないケースが目立ちます。

実績値として2015年時点における大企業注2の法人税申告の電子申告利用率は52.1%注3に留まっており、今回義務化の対象となる法人企業のうち約半数は、今後はじめて電子申告に取り組むこととなります。その中には、ソフトを導入することなくExcel等を活用している、または独自のシステムを構築している法人企業も多く、そのような法人企業にとっては、今後、業務プロセスおよびそれに伴う体制の見直しをはじめ、システム導入・変更についても検討が求められており、負担が大きい状況にあると考えられます。

そこでNTTデータは、今後はじめて電子申告を行う法人企業が負担なく申告書作成から電子申告までの一連の業務を完結できるよう支援するため、税務申告ソリューション「達人シリーズ」の法人税申告書作成ソフト「法人税の達人」について、法人企業での利用を想定した機能追加を行い、2018年4月下旬より、順次提供開始することとしました。

従来の「法人税の達人」の特長

業務効率を重視した連動計算・画面設計

法人税申告書の各別表(法人税額を記載する確定申告書およびその金額の算定根拠となる明細書等)内での自動計算をはじめ、別表間でも数字が連動するため、必要最小限の入力のみで申告書作成が完了します。国税だけでなく地方税の申告書作成もサポートしており、同様に国税の別表から数字を連動するため、地方税の申告書作成もスムーズにできます。

また、入力画面は帳票(別表、付表等作成する書類の総称)の様式のイメージそのままであるため、システムの操作方法をゼロから学習する必要なく直感的に利用することができます。

対応帳票カバー率98%

e-Tax(国税)、eLTAX(地方税)で申告できる法人税の帳票のうち、98%の帳票を作成することができます。これは、日本国内の法人税申告書作成ソフトの中でも最高レベルのカバー率であり、例えば電力自由化によって対応した「収入金額に関する明細書(電気供給業およびガス供給業)」など、柔軟な対応を行っています。

電子申告まで一気通貫

「法人税の達人」で作成した申告書データは、「達人シリーズ」の電子申告ソフト「電子申告の達人®」に取り込み、電子申告データに一括変換が可能です。両ソフトの併用により、送信、受信確認までの一連の作業をシームレスに実現します。

優れたコストパフォーマンス

法人税の申告業務に必要な「達人シリーズ」の製品は、「法人税の達人」、「電子申告の達人」、そして添付書類を作成するための「内訳概況書の達人®」の3製品です。「法人税の達人」と「内訳概況書の達人」について、インストール台数が1台のみのStandard Editionを利用した場合、年間利用料10万円以下で「電子申告の達人」を含む全てのシステムを利用することができ、イニシャルコストが不要なため、コストを抑えて法人税の電子申告を行うことができます。

今回の機能追加について

今回、「法人税の達人」に追加する機能の概要および特長は下記の通りです。

四半期試算(2018年4月下旬予定)

従来対応していた申告区分「確定申告」、「修正申告」、「中間申告」、「予定申告」に加え、「四半期試算」区分を追加します。本機能を利用することにより、四半期決算における税金計算を実際の申告時と同等の精度で計算することができるため、税額を用いて計算する会計上の手続きである税効果会計の計算の精度も高くなり、タイトなスケジュールが求められる本決算時の作業負担を軽減することができます。

さらに作成したデータは複写し、「中間申告」や「確定申告」等に申告区分を変更することができるため、データを再度入力する手間なく、効率的に申告作業を進めることができます。

税効果会計(2018年4月下旬予定)

税効果会計の計算を行うことができます。作成済の申告書データから必要なデータを連動させることができるため、手入力の負担を軽減することができます。従来はExcel等で税効果会計の計算を行う必要がありましたが、これにより、法人企業が税効果会計のためにExcel等で計算ロジックを組む負担を解消し、担当者の異動によってExcel等のメンテナンスができなくなるリスクも回避することができます。

入力自動化(2018年秋予定)

CSV形式等で作成した申告書の元データファイルをインポートすることができます。従来は情報を全て手入力する必要がありましたが、本機能により複数帳票データに対して一括インポートが可能になるため、効率的に申告書を作成することができるだけでなく、入力ミスも削減することができます。また、元データを作成するためのフォーマットは「法人税の達人」から出力することができるため、インポート時のエラーも未然に防止します。

価格(年間利用料:税抜き)

Professional
Edition
Standard EditionLight Edition
法人税の達人55,900円
(パッケージ版:58,700円)
37,100円
(パッケージ版:39,900円)
24,700円
(パッケージ版:27,500円)
内訳概況書の達人39,900円
(パッケージ版:42,700円)
21,900円
(パッケージ版:24,700円)
11,400円
(パッケージ版:14,200円)
電子申告の達人36,000円--
  • 各Editionの詳細は「達人」オフィシャルサイトをご確認ください。
  • 法人税同様電子申告義務化が決定された消費税の申告書を作成するためには、別途「消費税の達人®」が必要です。

例)
「法人税の達人(Standard Edition)」+「内訳概況書の達人(Standard Edition)」+「電子申告の達人(Professional Edition)」
=37,100円+21,900円+36,000円=95,000円/年(税抜き)

今後について

今後とも、会計事務所をはじめ、これから自主申告をはじめる法人企業のお客さまにも効率的に法人税申告業務が行えるよう、順次機能追加を行います。

また、NTTデータは「達人シリーズ」を含め、本ソフトを多くの会計事務所・企業に提供していくことで、2021年までにユーザーを20,000に拡大することを目指します。

参考

これから電子申告に取り組むお客さまを対象に、2018年4月以降、「電子申告研修会」を開催します。「達人シリーズ」を活用した一連の申告フローについて、初めての方にも分かりやすいよう解説します。

詳細は、下記「達人オフィシャルサイト」にて公開予定です。

注釈

  • 注1内国法人のうち事業年度開始の時において資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人ならびに相互会社、投資法人および特定目的会社
  • 注2国税局調査部所管法人(原則、資本金1億円以上の法人)
  • 注3出典:財務省「「行政手続コスト」削減のための基本計画」
  • 「達人」、「法人税の達人」、「消費税の達人」、「内訳概況書の達人」、「電子申告の達人」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
甘田(かんだ)
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第一公共事業本部
第二公共事業部
営業部
第三営業担当
小倉、小谷
TEL:03-6265-1771