米DigitalGlobe社の衛星画像を国内で販売開始

ニュースリリース/NTTデータ

2019年4月10日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、民間衛星会社である米国DigitalGlobe社(以下:DigitalGlobe社)と、国内における一層の衛星データの利用拡大のため、4月にDigitalGlobe社製品の販売代理店契約を締結しました。本契約によりNTTデータでは、インフラ整備・防災等さまざまな分野で活用できる、最高30cm解像度の衛星画像提供サービスを開始します。

本サービスでは、地上の建物や鉄塔、さらに車一台一台まで判別可能な、最高30cm解像度の衛星画像を提供します。衛星画像は、お客さまの要望に応じて撮影される新規撮影画像に加え、2000年以降に撮影された100ペタバイト注1にも及ぶ膨大なアーカイブ画像が提供対象となります。さらに、NTTデータが提供する衛星画像付加価値ソリューション「AW3D®全世界デジタル3D地図(以下:AW3D)」と組み合わせることで、各種設計・シミュレーションや災害状況把握・定期観測・変化状況抽出等、さまざまな場面で活用できる総合的な地理空間情報サービスを展開します。

今後NTTデータは、国内における一層の衛星データの利用拡大、市場創出に取り組み、2022年度末までに50億円の売り上げを目指します。

背景

近年、これまで官需が中心だった宇宙産業は民間での宇宙データ活用へと転換期を迎えています。内閣府の宇宙政策委員会が提唱する「宇宙産業ビジョン2030」注2では、民間の役割拡大を通じ、宇宙産業全体の市場規模を、現在の1.2兆円から2030年代早期に倍増を目指すとしています。

NTTデータは、1999年より衛星ビジネスを開始し、20年来にわたり衛星関連のサービス提供を続けてきました。また、近年の自然災害の多発による、より迅速な画像提供、画像へのアクセス、用途の多様化によるラインナップの拡充といったさらなるお客さまからのニーズに応えるため、この度DigitalGlobe社製品の販売権を取得しました。DigitalGlobe社と販売代理店契約を締結することで、衛星データの民需拡大に向けた衛星画像提供サービスを開始します。 NTTデータが培った画像処理技術やAI技術はAW3Dとして提供され、建設・土木、通信、電力、地図、資源など、世界115カ国以上の幅広い分野で活用されています。近年の自然災害の多発等による用途の多様化に応えるため、DigitalGlobe社製品とAW3Dを組み合わせたより幅広いニーズに対応したサービスを展開します。

DigitalGlobe社との強いパートナーシップのもと、DigitalGlobe社製品とAW3Dを組み合わせたより幅広いニーズに対応したサービスを展開します。

概要

今回の衛星画像提供サービスでは、DigitalGlobe社が運用する高解像度地球観測衛星7機注3が撮影した、地球レベル・国家レベルの広域な衛星画像の提供が可能です。運用中の衛星4機の衛星画像の撮影能力は、1日に250万㎢、1カ月の撮影で地球陸域の約60%に及びます。そのため、国家レベルの広域のベースマップの整備はもとより、災害時等の緊急撮影においても活用が期待できます。また、4機の衛星画像の位置精度は、基準点等での補正をすることなく5.0m CE90注4を実現します。なお、補正をすることでさらに位置精度の向上を行うことができます。

画像データの提供形態は、データそのものの提供に加えて、NTT空間情報株式会社が提供する衛星クラウドサービス注5等、ブラウザーを通じた配信サービスの利用が可能となります。災害などが発生した場合にも、パソコンやモバイル端末から最新の状況を確認することができます。

写真: 上【新国立競技場】2018年5月20日撮影
  下【新国立競技場】2019年3月18日撮影

価格について

1平方キロメートル(㎢)あたり、2,000円~
年間ライセンスも用意しています。

衛星画像提供サービスの活用例

最高30cm解像度の衛星画像を活用し、各分野の現状把握やモニタリング等で利用できます。

図:衛星画像提供サービスの主な利用分野

衛星画像提供サービスとAW3Dを組み合わせた活用例

衛星画像提供サービスとAW3Dを組み合わせることで、衛星画像の提供にとどまらない総合的な地理空間情報サービスとして活用できます。

  1. 1.建設土木分野
    予察・計画フェーズに衛星画像から現地の地理的特性を把握、設計・シミュレーションフェーズにAW3Dの3Dデータをインフラ建設・土地開発の概略設計に利用。
  2. 2.防災分野
    災害発災時に被災エリアの衛星画像を即日提供、災害後にAW3Dによる被災エリア・被災建物の特定と被災量の計測を実施。復旧期以降にAW3Dによる高鮮度地図を作成。
  3. 3.国土管理・インフラ管理
    衛星画像による特定エリアの定期モニタリングと、AW3Dによる変化状況抽出。

今後について

NTTデータは、衛星画像に付加価値性の高い地図情報コンテンツを併せて提供することで、公共・民間分野における地理空間情報の一層の利用拡大、市場創出に取り組んでいきます。

注釈

  • 注1情報量を表す単位のひとつ。1ペタバイト=100万ギガバイト
  • 注2「宇宙産業ビジョン 2030」https://www8.cao.go.jp/space/public_comment/vision2030.pdf
  • 注3IKONOS以降の全ての衛星7機および、運用中の衛星4機
  • 注4半径5mの範囲に90%以上が収まる位置精度
  • 注5NTT空間情報株式会社は、「GEOSPACE CDS」等のクラウドサービスを提供します。https://www.ntt-geospace.co.jp/
  • 「AW3D」は、株式会社NTTデータと一般財団法人リモート・センシング技術センターの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
宮尾
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
社会基盤ソリューション事業本部
ソーシャルイノベーション事業部
第一営業担当
栗林、本間、松岡
TEL:050-5546-2507

参考

  1. AW3Dについて
    NTTデータとRESTECにより、世界で初めて5m解像度の数値標高モデル(DEM)で世界中の陸地の起伏を表現する3D地図として2014年2月にサービス提供を開始しました。JAXAの陸域観測技術衛星「だいち(ALOS:エイロス)(注)」によって撮影された約300万枚の衛星画像を用いて、RESTECと共同で開発・販売しています。2015年5月からは、都市計画等の分野において利用を広げるために米国の民間衛星会社DigitalGlobe社の衛星画像を活用した高精細版3D地図の提供を開始しました。これにより最高0.5m解像度を実現し、都市エリアを中心とした「建築物」レベルの細かな起伏の表現が可能となりました。さらにAI等最先端技術を用いた地物情報抽出にも取り組んでおり、お客さま業務の短工期化、低コスト化を支援しています。
    これまでにAW3Dは、世界115の国と地域のAW3Dデータが導入され、社会および経済へ貢献しています。
    AW3D Webサイト http://www.aw3d.jp/
  1. 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS, エイロス):2006年1月から2011年5月まで運用された日本の地球観測衛星で、高精細な全世界観測を実施し、地図作成・更新、災害状況把握、地域環境観測等に貢献しました。本事業では運用期間中に撮影された約650万枚の画像のうち、パンクロマチック立体視センサー(PRISM, プリズム)が撮影した被雲が少ない約300万枚を活用しています。