複数業界・企業によるバイタルデータ活用の有用性検証の開始 ~社員健康管理や顧客接点強化での「スマートフォンカメラによるバイタルデータ測定技術」の活用~

ニュースリリース/NTTデータ

2021年4月26日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、4月26日より、保険、スマートシティ等複数業界の大手企業と連携して、クラウド型健康管理ソリューションHealth Data Bank®(ヘルスデータバンク)の「バイタル測定サービス」の有用性検証を開始します。本サービスは、スマートフォンカメラでの顔撮影により測定した心拍数、ストレスレベル等の推定値を活用して、「個人の健康管理」や「企業の社員ストレスケア、顧客接点強化」等を支援するものです。本検証では、各企業がそれぞれのユースケースで本サービスを試行運用し、実業務における有用性を検証します。
NTTデータは、本検証結果を踏まえ、2021年7月を目途に本サービスの商用提供を開始する予定です。

背景

NTTデータは、2002年から、企業の産業保健業務や健康経営を支援するクラウド型健康管理ソリューションHealth Data Bank注1の運用を行っています。在宅勤務の増加等昨今の働き方変革に伴い、これまで“接触”を前提としていた社員健康管理のあり方も変化を必要としています。
働き方の多様化に合わせた健康管理への対応を図るため、NTTデータは、2020年8月~10月に、非接触型バイタルデータ測定技術(スマートフォンカメラでの顔撮影によるバイタルデータ測定技術)の検証を行い、Health Data Bank上の一機能として提供可能であることを確認しました。2020年下期に、様々な業界の企業に対して本技術を活用した「バイタル測定サービス」を提案したところ、企業の社員健康管理だけでなく、各企業における顧客接点強化や商品開発等のニーズにも対応できることが分かり、今回、本サービスの商用化に向けた有用性検証を行うこととなりました。

バイタル測定サービスの概要

Health Data Bankの「バイタル測定サービス」は、スマートフォンカメラの顔撮影で測定したバイタルデータの推定値注2に基づき、「個人の日々の健康管理」や「企業の社員ストレスケア、顧客接点強化」等を支援します。

  • 個人(社員、顧客等)は、スマートフォン上にダウンロードした「バイタル測定アプリケーション」を使用し、スマートフォンカメラで顔を撮影してバイタルデータの推定値を測定します。本アプリケーションの画面上に表示される測定結果や推移グラフを参照することで、自身の健康状態を過去の履歴とともに確認することが可能となります。
  • 企業は、Health Data Bankのデータベースで管理されている測定結果およびその他の情報(ストレスチェック注3やパルスサーベイの結果注4等)より高ストレス者を抽出し、業務見直し等の改善アクションに繋げることで、ストレスケアを要する社員の早期発見・対応が可能となります。〔社員ストレスケア〕
  • 企業は、Health Data Bankのデータベースで管理されている測定結果等と自社で管理している顧客情報等を組み合わせて分析することで、顧客の健康状態に応じた最適商品のリコメンドや商品効果のモニタリング等が可能となります。〔顧客接点強化〕

図:Health Data Bank「バイタル測定サービス」概要

図:Health Data Bank「バイタル測定サービス」概要

有用性検証の概要

  • 目的:具体的なユースケースでの「バイタル測定サービス」の使い勝手や有用性の検証
  • 期間:4月26日~6月30日
  • 検証内容:
    本検証は保険、スマートシティ等複数業界の大手企業と連携して、下記の観点について検証を行います。
    • 「バイタル測定アプリケーション(パイロット版)」の使い勝手
    • それぞれのユースケースにおける「バイタル測定アプリケーション(パイロット版)」の測定結果等活用の有用性
  • 主な参加企業:
    業界ユースケース検証内容等
    保険社員のストレスケアバイタル測定サービスおよびパルスサーベイを活用した社員のストレスケアの有用性検証
    スマートシティ住民向け健康サービスサービス導入に向けた運用性検証
    化粧品顧客向けサービスバイタル測定サービスの測定値を活用した顧客への商品リコメンド、商品効果モニタリングの有用性検証

今後について

NTTデータは、本検証結果を踏まえ、2021年7月を目途に「バイタル測定サービス」の商用提供を開始する予定です。本サービスは、企業の社員健康管理だけでなく、様々な業種における顧客接点強化や商品開発等を支援する仕組みとして展開します。

注釈

  • 注1NTTデータが提供する「企業の健康経営を支援するシステム」と「個人の生涯健康管理を支援するシステム」がセットになったクラウド型健康管理ソリューション。2002年から運用を開始し、約2,000社(団体)、400万人の健康管理に利用されています。
  • 注2心拍数・心拍変動、呼吸数、ストレスレベルの推定値。いずれも、医療機器の測定値とは異なるレベルの“参考値”となります。(Health Data Bankのバイタル測定サービスは医療機器ではありません。医療目的に利用されることを意図したものではなく、疾病の診断、治療、予防を目的とするものではありません。)
  • 注3厚生労働省の職業性ストレス調査票。Health Data Bankは本調査票の入力・保存・分析機能を提供しています。
  • 注4社員のリアルタイムなストレス状態を把握することを目的に、週次・月次等の高頻度で実施する簡易的なアンケート調査。Health Data Bankは本アンケートの入力・保存・分析機能を提供しています。
  • 「Health Data Bank」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
田中
TEL:050-3644-3022

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第二公共事業本部
ヘルスケア事業部
第三統括部
健康ソリューション担当
湊、久保
TEL:050-5546-2504

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