映像編集における自動モザイク入れソフトの提供を開始 ~画像処理AI技術を用いて番組制作における編集作業を最大90%程度削減~

サービスインフォメーション

2022年7月19日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、映像編集の自動モザイク入れAIソフトウエアを開発し、提供を開始します。これまで映像編集者が人物の顔やナンバープレートなどの個人にひもづく情報に対して行っていた、モザイク入れ作業を自動化します注1。このたび、サービス化に協力いただいた日本テレビ放送網株式会社(以下:日テレ)やグループ会社における実験では、作業時間を最大90%程度削減できる結果が得られました。
本ソフトは、当社の高速かつ高精度なメディア探索サービス「MediaSearch+®」の新サービスとして開発、販売、サービス提供します。また、日テレも7月5日より「BlurOn(読み:ブラーオン)」として販売しています。NTTデータは画像処理AI技術の提供を通じて、全ての映像編集者のモザイク入れ作業を効率化し、現場の働き方変革を支援します。

背景

NTTデータは番組制作からマーケティングまで一気通貫で支援するソリューションMediaSearch+」を2007年から提供しており、近年、画像処理AIの精度も向上し、実用化レベルまできています。
テレビ業界の映像編集では、個人情報保護を目的に映像内の一般の方々にモザイクを入れることが多く、多大な時間と労力をかけています。例えば1時間の番組を制作するのにモザイク入れだけで2~3日費やす場合注2もあり、テレビ業界のコンテンツ制作における大きな課題と言われています。
その課題に対して、NTTデータの高い技術力を用いて映像編集の自動モザイク入れAIソフトウエアを開発しました。また、映像制作のプロである日テレが持つ映像編集ノウハウを組み合わせて、クリエイター目線で「簡単で使いやすい」「質の高いアウトプットが可能」な製品の実現を目指し、試行錯誤を繰り返してきました。

概要(特長)

1.対象箇所を、AIで自動検出しモザイク入れまで実行

顔、頭部、全身、ナンバープレートをAIで自動検出します。さらに、検出された箇所に対してモザイク入れまでを自動で行うことが可能です。さらに、今後自動検出の対象は拡大していく予定です。

2.Adobe After Effectsのプラグインとして利用可能

映像編集におけるスタンダードであるAdobeソフトがあれば、スムーズに利用を開始可能です。

3.クラウドで検出処理を実施するため、必要最低限のPCスペックで動作可能

Adobe After Effectsが動作するPCがあれば、新たな機器の導入は不要です。

図:本ソフトを活用した自動モザイク入れ

図:本ソフトを活用した自動モザイク入れ

図:本ソフトを活用した自動モザイク入れ

使い方

(1)Adobe After Effectsにモザイクを入れたい動画ファイルを追加

対象ファイルをAdobe After Effectsに追加します。事前にモザイク対象箇所の選定が不要なため、映像の事前加工等の作業も不要となります。

(2)クラウドにアップロード

クラウド上に対象ファイルがアップロードされると、顔、頭部、全身、ナンバープレートといった、モザイク入れが必要と思われる箇所を自動で検出します。

(3)顔などの検出情報をダウンロード

検出された情報から、モザイク等の加工が不要なものをスクリーニングし、実際に加工を施す対象を選定します注3

(4)Adobe After Effectsで用途に合わせてエフェクト(ぼかし、モザイク、色付けなど)・領域の形・位置などを調整可能

対象箇所に対して、用途に合わせた加工を選択することで、自動で処理を行います。

「BlurOn」についての詳細

プロダクトページ:https://blur-on.com
プロダクト紹介動画:https://youtu.be/448LIDvqJYQ

今後について

NTTデータは画像処理AI技術を通じて、映像編集者のクリエーティブな活動を支援するだけではなく、物体認識による新たな市場創造を目指します。

注釈

  • 注1本ソフトウエアはAdobe After Effectsのプラグインとして利用可能です。
  • 注2修正箇所や映像の内容により修正時間は前後します。
  • 注3検出できなかった対象については従来通り人手により追加選定することが可能です。
  • 「BlurOn」は日本国内における日本テレビ放送網株式会社の商標です。
  • 「MediaSearch+」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

参考:「MediaSearch+」についての詳細

プロダクトページ:https://nttdata-media-search.com/

本件に関するお問い合わせ先

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ITサービス・ペイメント事業本部
スマートライフシステム事業部
メディア統括部
中村、的場
E-mail:rms-sales@kits.nttdata.co.jp