部品需給情報のリアルタイム共有・サプライヤー参画を支援するサービスの提供開始 ~部品供給不足のリスクに対応するデジタルサプライチェーン実現を促進~

サービスインフォメーション

2022年8月17日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、企業間でのサプライチェーンの情報をデジタル化し新たな共創関係を構築するiQuattro®「サプライヤーコラボレーションサービス」を株式会社クニエ(以下:クニエ)と共同で2022年8月17日より開始します。
本サービスでは、組立製造業、小売業、商社などのサプライチェーン全体での情報活用を目指す企業を支援します。特に上流サプライヤーとの連携に関する課題と対策を複数のユースケースとして準備し、構想策定・企画検討からサプライヤー参画促進、効果検証、プラットフォーム構築・導入までトータルで支援します。
これらの支援により、サプライチェーン全体での需要/供給の最適化、在庫可視化、リスク管理、意思決定の最速化/高度化をはじめとしたサプライヤーコラボレーションが可能となります。また、プラットフォームでは自社情報とサプライヤー情報を適切なセキュリティー/権限管理に基づき相互に共有する仕組みを構築することで、企業間での情報連携を実現します。

図1:サプライヤーコラボレーションサービスにおける対象スコープ

図1:サプライヤーコラボレーションサービスにおける対象スコープ

背景

昨今、地政学的緊張やコロナ禍における急激な需給バランスの変化を受け、主に原材料・部品の調達といった上流側の制約による世界中でのサプライチェーンの混乱が続いています。不確実性が高い環境の中でのサプライチェーンにおいては、自社だけではなく社外のステークホルダーとも必要なタイミングで必要な人が適切な情報を得ることで素早いコントロールを行うことが重要となります。
そのため「各担当者の伝聞や勘、経験に基づく情報のアナログ収集」から脱却し「デジタル化された情報を元にした、迅速かつ高度な意思決定」に転換したいというニーズが急速に高まっています。さらにサプライチェーン情報のデジタル化は、サプライヤーを含めたサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルの実現に向けた温室効果ガス(GHG)排出量の計算・可視化など、新たな取り組みにも有効です。
しかし、サプライヤー情報の収集/デジタル化を実際に進めていくにあたっては以下のような多くの壁が立ちはだかり、実現に向けては、これらの課題解決をセットで考えていく必要があります。

1.業務改革上の課題

既存業務はなるべく変えたくないが、変えないと改革は進まない。実現したいことに向けてどのように現場を説得し業務を変えていくべきか。

2.サプライヤー参画の課題

サプライヤーのITシステムの導入状況もバラつきがあり、取り組みに積極的な企業もあればそうでない企業もある。サプライヤーの参画をどのように促進していくべきか。

3.既存の仕組みとの連携の課題

数多く存在する自社の既存システムとどのようにすみ分け、どのような仕組みを構築し全体最適を図っていくべきか。

4.企画推進上の課題

中長期的な取り組みで効果が出るのに時間がかかるため、いきなり大きな予算を取ることが難しい。どうすれば企画を前に進めていけるか。

本サービスの概要

このような課題の解決に向けて、NTTデータとクニエはこれまで企業間SCMの最適化・高度化に取り組んできた実績をベストプラクティスとしてまとめ、「サプライヤーコラボレーションサービス」を提供開始します。
各社がサプライヤーコラボレーションを推進するにあたっての想定課題の解決に向けて、サプライチェーン業務を診断する分析ツール、サプライヤーの参画促進に向けたテンプレート、デジタル化を進める際のベースとなるITサービス群などを取りそろえています。これらのベストプラクティスを活用することで、各サプライチェーンの状況に応じた構想・企画の策定から、プラットフォーム構築やプロトタイプ開発、本番導入までを一気通貫で伴走支援します。

図2:サプライヤーコラボレーションにおけるベストプラクティス

図2:サプライヤーコラボレーションにおけるベストプラクティス

本サービスの導入プロセス

本サービスでは各社の検討状況に合わせ、2種類の導入プロセスを設定しています。

1.新規策定型

進め方や作戦を新規に策定して進めていく方法です。自社が置かれている状況/他社に比べた現在地の把握、目指す姿の定義をしながら、ロードマップ/実行計画を策定して進めていきます。

2.クイック検証型

既存のモデルを活用しながら、サプライヤーコラボレーションの価値/実現後の業務イメージを体感するところからはじめていく方法です。価値検証では、NTTデータが提供するiQuattroのサプライヤーコラボレーショントライアルパックを提供します。効果/価値を確認した上で段階的にサプライヤーの参画促進や本番導入を進めます。

図3:課題解決に向けたアプローチ

図3:課題解決に向けたアプローチ

各社の役割

全体戦略の策定を両社で行い、NTTデータは戦略に即したプロジェクトマネジメント、サプライヤー参画の促進、最適なテクノロジー、ソリューションの選定・導入などを実施、クニエでは現状業務の把握や業務改革の推進などSCMコンサルティングのプロフェッショナルとして、企業のサプライチェーン改革をリードします。

今後について

今後NTTデータは、クニエと共に本サービスを通じて、SCM業務コンサルティング&プラットフォーム・テクノロジーの両輪で企業の企業間でのサプライチェーン改革をリードします。

参考

株式会社クニエについて

株式会社クニエはNTTデータグループのビジネスコンサルティング会社です。さまざまな変革に挑戦されるお客さまのパートナーとして、高度な専門性と経験を有するプロフェッショナルが幅広いソリューションを提供し、お客さまの変革の実現をグローバルベースで推進します。
クニエWebサイト:https://www.qunie.com/

iQuattroについて

https://enterprise-aiiot.nttdata.com/service/iquattro
NTTデータが2017年から提供するiQuattroは、企業間や業務プロセス間での情報活用を推進するプラットフォームです。数百社のサプライチェーンで構成される組立製造業向けの大規模サプライチェーンデジタル化プロジェクトなどの実績を有し、サプライチェーンの高度化を目指す企業様のサプライチェーンのデジタル化を推進します。

参照URL:
・「最速の意思決定」に挑戦! ~サプライチェーンのデータ可視化で、需給管理をデジタル化~
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2022/0323/
・Withコロナで加速するDXソリューション vol.1 ~不確実性の時代におけるデジタルサプライチェーン~
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2020/092902/
・デジタルサプライチェーン推進のポイントとは
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2021/0830/

注釈

  • 「iQuattro」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 本文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
法人コンサルティング&マーケティング事業本部
法人コンサルティング&マーケティング事業部
大居、田村
E-mail:iquattro_contact@am.nttdata.co.jp