全国67校7,322人の中学生に、次世代を担うIT人材の育成をめざした授業を実施

トピックス

2023年5月17日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)と株式会社ARROWS注1(以下:ARROWS)は、次世代を担うIT人材の育成を推進するため、全国67校7,322人の中学生(主に2年生)に2023年1月から3月までIT教育の授業を実施しました。
本授業では、NTTデータとARROWSが「情報技術で実現する未来」をテーマに共同で開発した教材を用いて、実社会におけるITの活用例を紹介するとともに、ボランティアで授業に参加したNTTデータの社員と中学生が学校内の課題をITで解決する方法を一緒に考えました。
本取り組みは2022年度から開始し、2023年度は15,000人へ対象を拡大する予定です。NTTデータは今後も次世代を担う中学生に向けてIT教育の機会を幅広く提供していきます。

本取り組みの背景、概要

経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」注2によると、少子高齢化に伴う労働人口の減少やITサービス需用の拡大・変化などの影響を受け、2030年にIT業界の人材は最大で約79万人不足すると試算されています。IT人材の不足は、国としても大きな課題として捉えられており、小学校・中学校・高校でのプログラミング教育の必修化や、2025年から大学入学共通テストに「情報I」が追加されるなど、教育現場ではより高度な内容のIT教育が求められています。
NTTデータはこれまでも次世代IT人材の育成に注力しており、「NTTデータアカデミア」(対象:小学生)、「情報オリンピック」(対象:中高生)への協賛など義務教育課程をターゲットにした情報教育の機会を提供してきました。本取り組みは、IT教育の機会をさらに幅広く提供することで、誰もが等しくITを活用できる社会の実現に貢献するとともに、子どもたちにITに対して興味を持ってもらい長期的な社会課題であるIT人材不足の解消をめざすものです。
本授業で使用する教材は、NTTデータとARROWSが共同で開発・作成しました。教員が本教材を使い、ITがもたらす変化や課題解決にITが生かされている事例を紹介します。授業にはNTTデータの社員もボランティアで参加し、参加した生徒とともに学校内の課題を情報技術で解決する方法について考えるなどのサポートをしました。
本プロジェクトには、2022年度にNTTデータの社員55人がボランティアで参加し、全国67校7,322人の中学生を対象に、IT教育の機会を提供しました。NTTデータとARROWSは2023年度も本取り組みを拡大し15,000人の中学生を対象に授業をサポートしていく予定です。

図1:NTTデータとARROWSが共同開発した教材のイメージ

図1:NTTデータとARROWSが共同開発した教材のイメージ

プロジェクト概要

  • 実施期間
    • 2022年9月~2023年1月:社員ボランティアによる教材制作
    • 2023年1月~3月:授業の実施
  • 対象者:全国67校、中学2年生7322人
  • 社員ボランティア参加人数:57人(教材制作:6名、授業サポート:33名、その他広報活動など:18名)

教材概要

  • 教材名称:情報技術の可能性で叶える未来
  • 実施費用:無料
  • 授業時間:各1コマ(45~50分)完結
  • 推奨校種・学年:中学校2年生(指導要領に則った推奨)
  • 推奨単元:【技術】情報技術とは何だろう
  • 教材内容:授業用スライド・映像教材・ワーク・授業用進行台本 等
  • 提供方法:ARROWSの学校向け授業提供サービス「SENSEI よのなか学」を通じて、希望する先生に無料で提供

教材例

図2:授業用スライド・映像教材・ワーク・授業用進行台本など

図2:授業用スライド・映像教材・ワーク・授業用進行台本など

図3:NTTデータの社員の業務紹介や中学生に向けたメッセージを掲載した冊子

図3:NTTデータの社員の業務紹介や中学生に向けたメッセージを掲載した冊子

本授業による効果

授業後の意識変容

本授業実施後に行った調査では、授業前の調査と比べて、授業後のトップ2ボックス(とても興味がある・まあ興味がある)が23.5pt高くなり、授業によって情報技術に関する仕事への興味が高まったことが見受けられます。

図4:授業による意識変容の結果

図4:授業による意識変容の結果

さらに、授業後にトップ2ボックスで回答した生徒のうち、授業後に「技術革新の具体例について調べた」「ICT関連企業や、事業内容を調べた」「情報系の仕事をしている人についてとか調べた」など、何らかのアクションを起こした生徒も多数見受けられました。

キャリア教育につなげる取り組み

本授業では、現在、情報技術に携わる仕事をしているNTTデータの社員のインタビューを掲載した教材も配布しました。本教材では、レジ無し店舗、文化遺産の保全、自動プログラミング技術、農業支援プラットフォームなどをテーマとして、多様な社会問題を情報技術によって解決するNTTデータの社員から、仕事に対するやりがいや中学生に向けたメッセージを伝えています。

今後について

NTTデータは2022年度からスタートした中期経営計画において「サステナビリティ経営」を掲げ、重要課題(マテリアリティ)の一つに「Digital Accessibility」を設定し、「基本的ニーズへ誰もが等しくアクセスできるサービスを実現し、人々のQOL向上を実現する」ことをめざしています。NTTデータは今後も本取り組みを通じて、長期的な視点で次世代を担うIT人材の育成を継続・推進していきます。

注釈

  • 注1 ARROWSは、「先生から、教育を変えていく。」というビジョンのもと、全国に約100万人いる小中高校の先生を支援する事業を推進しています。全国の先生が情報共有できる国内最大のオンラインプラットフォーム「SENSEI ノート」を起点としたプラットフォーム事業に加え、2017年からは、先生だけでは対応が難しいテーマに取り組む先生方を支援するために、各領域のリーディングカンパニーと組み、先生向けに教材を開発・提供する「SENSEI よのなか学」を運営しています。
    ARROWS Webサイト https://arrowsinc.com/
  • 注2 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf
  • 上記に登場する商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

本取り組み全般に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
コーポレート統括本部
サステナビリティ経営推進部
E-mail:sustainability@am.nttdata.co.jp

本教育プログラムの利用申込に関するお問い合わせ先

株式会社ARROWS
SENSEI よのなか学 運営事務局
E-mail:info@arrowsinc.com

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