ODCA(Open Data Center Alliance℠)について
ユーザー企業の立場からクラウドベンダーに対するロックイン回避などの要件の標準化を推進している団体があります。ODCA参考1もそのひとつです。ODCAは、BMW、Capgemini、China Unicom、Deutsche Bank、Deutsche Telekom、Walt Disney、Infosys、Lockheed Martin、Marriott International、National Australia Bank、SAP、UBS、Verizon Terremark、およびNTTデータが運営委員会となり、そのもとでさまざまなワークグループが検討を進めています。ODCAのメンバー企業は、データセンターやクラウドの導入において、ODCAのガイドラインを利用しています。例えばBMWはODCAが定める基準に従い自社のプライベートクラウドを構築しています。2010年には70社であったメンバー企業は、2013年にはグローバル企業を中心に320社に拡大し、ODCAの標準はクラウドにおけるグローバル標準となりつつあります。
ODCA利用モデルの実現
ODCAは、クラウドの要件やサービスグレード、利用パターンをまとめた「ODCA利用モデル(Usage Model)」を公開しており、これには、IaaS、ビッグデータ、ID管理、データセキュリティ、ハイブリッド環境の相互運用性などが含まれています。ODCA利用モデルを実現するにあたり、NTTデータでは、共通IT基盤サービス「ACORE®」(アコーレ)やエンタープライズ向けクラウドサービス「BizXaaS®」(ビズエクサース参考2)、インフラ・ソリューション「PRORIZE®」(プロライズ)等を活用しています。
例えば、PRORIZEはIaaSのODCA利用モデルであるCompute Infrastructure as a Service(CIaaS)Master Usage Model参考3の要件を実現することができます。インフラの設計方式集である「インフラデザインパターン®参考4」を利用することで、サービスグレード(ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ)に対応したインフラを構築することもできます。また、検証済みのテンプレートや自動化ツールを適用してインフラを構築するサービス(PRORIZEサービス)により、ODCA利用モデルに対応したITインフラ基盤を短期間で構築できます。
NTTデータは、ODCAの他にもOSSのクラウド基盤ソフト「OpenStack参考5」や、ネットワークをソフトウエアで制御する「OpenFlow参考6」など、グローバルでさまざまな標準仕様の開発活動に積極的に貢献し、グローバルマーケットに対して多様なITサービスを提供しています。