製品含有化学物質・資源循環情報プラットフォーム「CMP」のサービス提供を開始

~サプライチェーン全体で化学物質情報を安全に連携し、規制対応を効率化~

報道発表

2026年10月1日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、CMPコンソーシアム注1が推進する化学物質情報のトレーサビリティ管理を支える製品含有化学物質・資源循環情報プラットフォーム「Chemical and circular Management Platform」(CMP)(以下、本サービス)の基盤を開発し、2026年10月1日よりCMPコンソーシアムへ提供を開始します。
本サービスは、原料から完成品までのサプライチェーン上の取引関係と製品含有化学物質情報をひもづけ、必要な情報を指定した相手に伝達できるサービスで、各事業者の負担を軽減し、化学物質規制への迅速な対応を支援します。
産業界におけるサプライチェーンの国際化を見据えて、IEC/ISO 82474注2を参照しており、自動車産業および電機・電子産業を皮切りに、幅広い産業のサプライチェーンでの活用を想定しています。
今後、製品含有化学物質のみならず、資源循環情報をはじめとしたさまざまな企業間情報連携への発展をめざします。キヤノン株式会社やトヨタ自動車株式会社など約580社が参画するCMPコンソーシアムの会員を中心とした各業界の企業がCMPに賛同しています。

背景

近年、廃棄物や気候変動などの環境問題に加え、世界的な資源需要の増加や地政学リスクの高まりを背景に、資源を効率的・持続的に利用するサーキュラーエコノミーへの移行が求められています。
その実現には、製品に含まれる物質・成分情報をサプライチェーン全体で適切に管理・流通させることが重要です。特に化学物質については、REACH規則注3などの規制強化に伴い、規制対象物質の追加・変更時には、取引先間でメールなどを用いた再調査や情報伝達が必要となり、各事業者の業務負担が課題となっています。
また、NTTデータは、サーキュラーエコノミーの実現に向け、これまでも産業間のデータ流通基盤の調査・検証に取り組んできました注4。2025年6月、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ウラノス・エコシステム注5の実現のためのデータ連携システム構築・実証事業」における「化学物質情報の流通に係るシステム開発事業/化学物質情報のトレーサビリティ管理システムの開発」に採択され、CMPコンソーシアムと連携して本サービスの基盤事業者として開発を進めてきました注6。本サービスでは、各事業者の機密情報を保護しながら必要な情報を効率的に連携することで、再調査の負担を軽減し、化学物質規制への迅速な対応を支援します。
さらに、CMPコンソーシアムおよびNTTデータは、2026年4月から想定ユーザー企業や本サービス上で動作するアプリケーションの開発事業者など500社以上が参加する大規模実証を実施し、実運用を見据えたアプリケーションの比較・操作確認を進めてきました。これらの成果を踏まえ、情報伝達基盤として本サービスの提供を開始します。

本サービスの概要

本サービスは、原料から完成品までのサプライチェーン上の取引関係と製品含有化学物質情報をひもづけ、指定した取引先との情報連携を可能にします。各社の企業秘密を保護しながら、必要な情報をサプライチェーン上で円滑に伝達することで、化学物質規制への迅速な対応と、再調査・情報伝達に伴う業務負担の低減を支援します。
キヤノン株式会社、京セラ株式会社、株式会社SCREENホールディングス、ソニー株式会社、東京エレクトロン株式会社、日本電気株式会社や株式会社村田製作所などの電機・電子業界、トヨタ自動車株式会社や株式会社豊田自動織機などの自動車業界をはじめとした幅広い業界の企業がCMPに賛同しています。
本サービスの提供開始にあわせ、CMPコンソーシアムは、約580社のコンソーシアム会員企業や各業界向けのアプリケーションを提供する事業者と連携し、電機・電子、自動車、化学品など幅広い業界における本サービスの利用拡大を進めます。

図:CMPにおける本サービスの位置づけ

本サービスの特長

NTTデータが提供するバッテリートレーサビリティプラットフォーム注7で培った、サプライチェーン間で安全・安心なデータを連携する仕組みを活用しています。

トレーサビリティ管理機能

サプライチェーンを構成する事業者間の取引関係を同一IDにひもづけて管理・追跡し、各社の機密情報を他事業者に公開することなく、取引関係に基づいた情報管理を可能にします。

情報伝達機能

化学物質の成分情報や物質含有確認情報等について、指定した相手との間でのみ連携し、規制対象物質の追加・変更時における再調査を効率化するとともに、化学物質規制への迅速な対応を支援します。

役割分担

CMPコンソーシアム CMPを提供するとともに、コンソーシアム会員企業やNTTデータ、アプリケーション提供事業者等と連携し、CMPの普及・利用拡大を推進します。
NTTデータ X-Curia® for CMPを基に、CMPのシステム提供、開発・保守を担当します。NTTデータがこれまで産業データ連携で培った技術や知見を活用し、CMPの運用を支えます。

本サービスの利用について

本サービスは、「CMPコンソーシアム」によって提供されます。

今後について

本サービスは、製品含有化学物質情報に加え、部品リユース情報や再生材料情報注8(含有率、純度、由来)などへ連携対象を拡大し、資源循環に関する幅広い情報の流通を支援します。さらに、将来的には業界や国境を超えたグローバルな情報連携基盤への発展をめざします。
NTTデータは、本サービスの提供・普及を通じて、産業データを安全に連携する仕組みの社会実装を推進し、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します。

CMPコンソーシアム代表幹事メッセージ

これまで、私たちは製造業の業界全体課題解決および新たな価値創出をめざし、製品含有化学物質・資源循環情報プラットフォーム(CMP)構想を推進してまいりました。今回のサービス開始は、会員企業、アプリケーション開発事業者、関係機関等による検討と実証の成果を、実運用へ移す重要な一歩です。
CMPの本格サービス開始はゴールではなく、業界横断での情報連携をさらに広げていくための新たなスタートです。今後は、化学物質規制への迅速かつ効率的な対応に加え、部品リユース情報や再生材料情報など、資源循環に必要となる情報の連携へと対象を広げ、より多くの企業が参加・活用できる業界基盤へと発展させていきます。
CMPコンソーシアムは、NTTデータをはじめとする関係事業者と連携し、今後のCMP普及展開を通じて、持続可能かつ価値ある業界基盤の実現とサーキュラーエコノミーへの貢献に取り組んでまいります。

CMPコンソーシアム 代表幹事 古田清人

なお、本サービスに関する問い合わせは、CMPコンソーシアムのWebサイトをご確認ください。
https://cmp-consortium.com/

関連リンク

注釈

  • 注1 CMPコンソーシアムは、製品に含有される化学物質情報および資源循環情報の適正かつ効率的な管理・伝達の仕組みを検討している、一般社団法人産業環境管理協会内の業界団体です。
    https://cmp-consortium.com/
  • 注2 IEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)とISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)が共同で策定した、製品含有化学物質等の情報伝達に関する国際規格。グローバルなサプライチェーンにおいて、製品含有化学物質や材料、資源循環等に関する情報の内容、形式および交換方法を定めている。2025年5月に「IEC 82474-1:2025」として発行された。
  • 注3 REACH(Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicalsの略称:化学品の登録、評価、認可および制限に関する規則)は、EU(欧州連合)で2007年6月1日に発効した規則です。
  • 注4 NTTデータはこれまでにも、2024年10月に経済産業省の「令和5年度補正資源自律経済確立産官学連携加速化事業(サーキュラーエコノミー情報流通プラットフォームの調査・検証に関するオープンイノベーション事業)」を受託しています。
    https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2024/s241022001.html
  • 注5 ウラノス・エコシステム(Ouranos Ecosystem)は、経済産業省が推進する、企業や業界、国境をまたぐ横断的なデータ連携基盤の構築をめざす活動(イニシアティブ)の総称です。
    https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digital_architecture/ouranos.html
  • 注6 「ウラノス・エコシステムの実現のためのデータ連携システム構築・実証事業」に係る実施体制の決定について
    https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100347.html
  • 注7 産業データの安全な流通を実現する連携プラットフォームの提供開始
    https://www.nttdata.com/global/ja/news/release/2024/051600/
  • 注8 再生材料情報とは、再生材料の含有率、純度、由来等に関する情報です。
  • 「X-Curia」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
倉科
TEL:03-5546-8051
E-mail:nttdata-pr-inquiries@am.nttdata.co.jp

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
社会DXコンサルティング事業本部
第一SDC事業部
データスペースユニット
前島、武田、澤西、小林、浦山、坂本

株式会社NTTデータ
第一インダストリ事業本部
自動車事業部
水谷、中村
E-mail:nttdata-traceability@hml.nttdata.co.jp