オンワード樫山がアパレル業界向けデータ連携サービス「FEDI®」を利用開始
~取引先との企業間データ連携を通じ、業務効率化・サプライチェーン業務の可視化を推進~
トピックス
2026年9月17日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(代表取締役社長:鈴木 正範、以下:NTTデータ)が提供するアパレル・繊維業界向けデータ連携サービス「FEDI®(読み:フェディ)」を、株式会社オンワード樫山(代表取締役社長執行役員:保元 道宣、以下:オンワード樫山)が採用し、2026年9月17日より利用を開始しました。
FEDIの導入により、オンワード樫山は主要取引先である株式会社サンマリノ(代表取締役社長:貞永 明彦、以下:サンマリノ)と株式会社三景(代表取締役社長:大口 和男、以下:三景)を初期接続先として、受発注業務をはじめ、加工指示、見積・納期回答など服づくりの企画・生産プロセスに関わるデータ連携を実現しました。FEDIは、企業間の異なるシステムでデータ形式を標準化できることが特長です。これにより、受発注情報を自動連携し、迅速かつ正確な情報共有を実現します。また、各社が日常業務で利用しているシステムに直接組み込むことで、システム間のデータ転記作業の削減による業務効率化と入力ミスの防止に加え、業務プロセスの可視化や取引データの精度向上を通じて、コンプライアンスリスクの低減およびガバナンス強化に貢献します。FEDIの採用により、オンワード樫山を中心としたサプライチェーン全体で受発注業務に係るデータ入力工数を最大で約50%削減します注1。
NTTデータは、受発注業務に関連する機能を起点に、受発注にひもづく納品・貿易・請求までの一連の取引情報を一気通貫で連携できるFEDIの提供価値を生かし、さらなるサービスの機能拡充を図り、2030年までにアパレル企業とそのサプライヤーを含めて100社超のFEDIへの参画をめざします。さらに、サプライチェーン全体の標準化・高度化を推進し、将来的なサステナビリティ対応やデータ活用基盤の構築に貢献します。
背景
アパレル業界では、猛暑の長期化をはじめとする気候変動の影響や消費者ニーズの多様化により、市場環境の不確実性が高まり、期中での細かな生産調整や追加発注業務が増えています。一方で、受発注や納期調整、進捗(しんちょく)確認などの業務は依然として電話やメールといったアナログな手段に依存しているほか、企業ごとに異なる標準化データ連携基盤(EDI)や業務システムが導入されていることで、業務負荷の軽減やリードタイム短縮が進みにくい状況にあります。また、デジタル化を推進する企業においても、業界内で利用されるシステムやデータフォーマットが統一されていないため、企業間でのデータ連携が円滑に行えず、データの分断や転記作業が発生しており、その結果、業務効率化やガバナンス強化の実現が課題となっています。
さらに近年、欧州を中心にサステナビリティ関連規制の整備が進み、DPP(Digital Product Passport:デジタル製品パスポート)注2をはじめとする制度への対応が求められています。これらの規制では製品の環境負荷や原材料の由来、製造・流通履歴などの情報をサプライチェーン全体で管理・共有できるしくみの構築が前提となりつつあります。このため、企業にとっては、従来の業務効率化やコスト削減を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)にとどまらず、規制対応やサステナビリティ経営を支える基盤として、企業間でデータを標準化・連携し、サプライチェーン全体のトレーサビリティを確保することが求められており、事業継続や国際市場への対応に不可欠な経営課題となっています。
サービス概要・特長
NTTデータはオンワード樫山に対してFEDIを提供し、オンワード樫山は2026年9月17日より、FEDIを利用した受発注連携を開始します。FEDIは、NTTデータが提供するアパレル業界向けのEDIであり、企業間取引における受発注データの連携・管理を効率化するサービスです。FEDIの採用により、オンワード樫山を中心としたサプライチェーン全体で受発注業務に係るデータ入力工数を最大で約50%削減します。
FEDIの主な特長は以下のとおりです。
柔軟な導入形態による企業間データ連携の実現
FEDIは、APIによるシステム間連携機能(FEDI-API)と、業務システムとして利用可能なポータル機能(FEDI-Portal)を提供しています。各社で異なるシステムやデータ形式を共通化し、企業間の取引データ連携をスムーズに実現します。また、FEDI-APIは既存システムのユーザーインターフェースを変更することなく自社システムにAPIを実装することで利用可能です。
業務効率化とガバナンス強化に貢献
受発注情報を自動連携することで、手入力や転記作業を削減し、受発注ミスや入力ミスを防止します。これにより、業務効率化に加え、業務プロセスの可視化、コンプライアンスリスクの低減、ガバナンス強化、取引データの正確性向上に寄与します。
サプライチェーン全体の最適化と持続可能な成長を支援
一意の統一取引番号注3により、サプライチェーン全体の情報を一元的に管理します。さらに、サプライチェーン全体のデジタル化・標準化を推進し、将来的なサステナビリティ対応やデータ活用基盤の構築に貢献します。
図1:FEDI概要
今後について
NTTデータは受発注業務に関連する機能を起点に、FEDIサービスの機能拡充を図ります。今後は2030年までに、アパレル企業とそのサプライヤーを含めて100社超のFEDI参画をめざすとともに、アパレル・繊維業界におけるデータ連携基盤としての普及を加速させることで、業界横断でのデータ連携と業務標準化を推進します。
あわせて「Trusted Supply Chain」構想のもと、FEDIをはじめとする各ソリューションの連携を強化し、強靭(きょうじん)で信頼性の高いサプライチェーン基盤の構築を通じて、企業や社会の持続的成長を実現し、グリーントランスフォーメーション(GX)とサステナビリティトランスフォーメーション(SX)の推進に貢献していきます。
各社のコメント
当社は、導入済のPLM(Product Lifecycle Management)システムを軸としたサプライチェーン全体の生産性向上に向け、取引先とのデジタル連携強化を推進しています。FEDIを活用した株式会社サンマリノ、株式会社三景とのデータ連携および今後の更なるデータ連携先の拡大を通じて、業務効率化や可視化を進め、持続可能で強靭なサプライチェーンの構築を目指します。
株式会社オンワード樫山 執行役員 プロダクトグループ長 谷 英明
アパレル業界を取り巻く環境が大きく変化する中、限られた人材で高品質なサービスを維持し続けることが重要な課題となっています。これまで受発注業務では、データ入力や転記作業に一定の工数を要していました。FEDIの導入により、株式会社オンワード樫山との情報連携が自動化されることで、業務負荷の軽減と情報共有の迅速化が期待されます。創出されたリソースをより付加価値の高い業務へ振り向けることで、お客様への提供価値向上につなげていきたいと考えています。
株式会社サンマリノ 専務取締役 福田 修一
当社では、受発注業務の効率化と業務品質の向上に継続的に取り組んできましたが、企業間取引におけるデータ連携の標準化は重要なテーマでした。
FEDIを通じて株式会社オンワード樫山とのデータ連携基盤を構築できたことにより、入力・転記作業の削減やヒューマンエラーの防止など、大きな効果を期待しています。今後は蓄積されるデータを活用しながら、さらなる業務高度化とサプライチェーン全体の最適化に貢献してまいります。
株式会社三景 常務取締役 国内統括役員 島田 秀利
Trusted Supply Chainについて
NTTデータは「Trusted Supply Chain」構想のもと、企業間データを起点に商流・物流・金流・環境価値をつなぐエコシステムを構築し、「信頼の循環で、成長を創る」をミッションに、企業・産業の持続的成長と社会課題の解決を支援します。
近年、サプライチェーンの複雑化やESG要請の高まりにより、不透明な商流や紙・属人的運用、企業間データ連携不足に起因するリスクが顕在化しています。
NTTデータはこれらの課題に対し、業界横断のソリューションを提供し、業務の標準化・高度化、環境負荷低減、収益基盤強化を支援しています。具体的には、取引DXを実現する「FEDI」、貿易DXの「TradeWaltz®」、商流データ活用による資金調達を支援する「Ascendi®」、GHG排出量可視化サービス「C-Turtle®/C-Turtle FE」などを展開し、GX・SX推進に貢献していきます。
図2:「Trusted Supply Chain」コンセプト
参考リンク
注釈
- 注1 バイヤー・サプライヤー間の受発注における見積依頼、サンプル/量産発注、それらに対する見積・納期・生産進捗の回答業務を対象として、FEDIを提供した際に削減が見込める試算値です。
- 注2 DPP(Digital Product Passport:デジタル製品パスポート)は、製品の原材料調達、製造、流通、リサイクルにいたるまでのライフサイクル全体のサステナビリティやトレーサビリティに関するデータを、デジタル上で記録・管理し開示するためのしくみです。欧州(EU)の「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」などを中心に法制化・義務化が進められています。
- 注3 統一取引番号とは、製品発注書に同一キーとして組み込む製品発注番号のことです。
- 「FEDI」「Ascendi」「C-Turtle」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- 「TradeWaltz」は日本国内における株式会社トレードワルツの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
金融イノベーション本部
グローバルカスタマーサクセス室
ビジネス創発統括部
ビジネス創発担当
黒崎、河村、砂原、岩垣
E-mail:fedi_sales@hml.nttdata.co.jp