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化学メーカーでデータ分析の魅力に触れ、飛び込んだデジタルサクセス®の世界

製造業界はデータサイエンスに基づくコスト削減や歩留まりの向上といったデジタルサクセス®が求められる領域の一つです。大手化学メーカーに入社後、製造現場でデータ活用を担っていた江崎はその奥深い世界に魅了され、より整った環境で幅広い知見を得たいとの思いからNTTデータに転職。製造業界に留まらずWeb系などの多様な顧客企業に向けて、データサイエンスの価値を提供するコンサルタントとして活躍しています。

目次

デジタルサクセス®とは

先進技術やデータを活用してお客様のビジネス価値を創出し、事業変革を支援するために、ビジネス、IT基盤、データ整備、人材・組織という4つの側面から課題を体系化し、順次解決していくことを指します。Data&Intelligence事業部では、先進技術の提供から、それらをどのようにビジネスに活用するかを考え、品質の高いデータを集める仕組みをつくり、先進技術を活用できる人材を育成するところまで、トータルで企業を支援するプログラムを提供しています。

製造現場での挫折経験から知った、データ分析活用の奥深さ

江崎 哲史
C&S事業本部
Data&Intelligence事業部 コンサルティング統括部コンサルティング担当
コンサルタント

学生時代に熱力学や流体力学を学んできた江崎は、自身の専門性を活かすことができる製造技術職として大手化学メーカーに新卒で入社しました。

「てっきり工程調査や設備改良などを担うと思っていたのですが、実際に任命されたのは会社が力を入れ始めていたデータ活用の担当者でした。

まったく専門外の分野でしたが、製造業界が向き合う新たな課題に挑戦できるということで、モチベーション高く取り組んでいました」

江崎が担ったのは、合成ゴム材料の製造ラインにおいて製品の品質を予測することで検査頻度を減らし、コスト削減につなげる機械学習モデルを作ることでした。周囲に知見の深いメンバーもおらず、製造現場に関する知識もない中で、自ら参考書を使って勉強しながら現場社員の協力を得て各種センサーデータなどを集める日々。なんとか機械学習モデルは形にはなったものの、現場で使用できる品質には至らなかったといいます。

「アルゴリズムの理解や、データ成形の方法なども手探りで進めていましたが、やはり経験はもちろん基本的な知識も足りていませんでした。

どう改善工程を踏んでいけばいいか手詰まりになり、協力してくれた現場の役に立てなかったことで非常に悔しい思いをしたことを覚えています」

その後、江崎は本来の専門性が発揮できる部署に異動することになりましたが、データサイエンスに再挑戦したいという思いが強くなったといいます。技術的な壁にぶつかりながらも、データを集め分析し、改善につなげる仕事を「楽しい」と感じていたことに気付き、さらなる分析スキルを身につけることができる環境を求めてNTTデータへの転職を選ぶことになりました。

豊富な実績を求めて飛び込んだData&Intelligence事業部で、コンサルタントの道へ

さまざまな企業や現場が持つ悩みをデータの力で解決し、デジタルサクセス®を支援するNTTデータでの再出発にあたって江崎が選んだのは、Data&Intelligence事業部が誇るデータエンジニアやサイエンティストなどの専門人材と顧客企業を結び付け、付加価値を提供するコンサルタントとしての道です。

「特定の事業に尖った環境で分野を突き詰めていくよりも、広く経験を積み、将来的には製造業に還元したいという思いがありました。

さまざまな業種のお客様への支援実績があり、幅広いスキルを身につけることができるData&Intellingence事業部のコンサルタントは理想的なキャリアでした」

「同じ品質予測の案件でも、分野や業種、製品が異なれば活用するIoTデータも異なります。

まだまだ分析設計スキルやデータ分析メソッド、各種分析手法の経験を積んでいる段階です。

一方で、製造系の現場に限らず、ECサイト等の購入前離脱ポイントのデータや属性を把握して仮説を立てるデジタルマーケティング分野に案件にも挑戦しており、幅広いお客様を支援しながらスキルアップすることができています」

社内でのOff-JTや外部研修によって基礎的な知識や各種分析手法をインプットし、社内の過去事例も参照するなど、貪欲にナレッジを吸収してきた江崎。周囲のメンバーの助けを借りながら、未知の業界案件も積極的に担当してきました。コンサルタントとしてデータ分析によるお客様のデジタルサクセス®を実現するために、コミュニケーションについても磨きをかけているといいます。

「データ活用の限界」を超え、デジタルサクセス®を提供する

「コンサルタントとしてお客様に相対する以上、漠然と情報を求めるのではなく、仮説を立ててお客様と対等に議論を行い、必要なデータを提供いただくことが大切です。

言われたことだけをやる下請けではなく、継続的な成功を支援するビジネスパートナーであることに私たちの価値があります。

お客様の業務を深く理解することが、表面的な課題を超えた新たな提案にもつながるはずです」

入社2年目で、初めてリーダーとして案件に携わり、受注判定などプロジェクト発足準備から最終的な納品対応まで一連のタスクを完遂。リーダーとしての半年間で情報収集から分析設計などの作業を一貫して経験したことで、新たなスキル習得につながっただけでなく、大きな自信になったといいます。

「前職では右も左もわからない状態で壁にぶつかってしまいましたが、いまは事業部に籍を置く各分野のスペシャリストがSlackを通じていつでもサポートしてくれます。

例えば、データ分析基盤についてどのような構成にすべきか悩む事例があったのですが、社内のエンジニアに軽く質問をすると、AWSの環境について隅々まで教えてもらうことができました。

周囲のサポートがあるからプロジェクトで道に迷うことはなく、同時に社内制度も活用したベースアップも図れる、理想的なスキル習得がかなう環境だと感じています」

コンサルタントとして経験を重ねた先のキャリアとして、現在はデジタルサクセスマネージャーを目指している江崎。自身の基点でもある製造業界に向けたデータ活用支援や、スマートファクトリーの実現にも挑戦したいと語ります。

「経験やスキルを積むことでお客様の課題を踏まえたプラスアルファの提案を行い、設計・開発・評価によるデータ活用支援ができることが理想です。

一方で、データは万能の解決手段ではありません。

この先、データ分析による支援に限界を感じることがあるかもしれませんが、お客様の業務に寄り添い最大限のデータ活用を追求できるデジタルサクセスマネージャーでありたいと思っています」

「お客様のビジネスパートナーとして、『ぜひ江崎さんにお願いしたい』と指名をいただくことがいまの目標です。

今後も幅広い経験を積むことで、課題を抱える製造業界をはじめ、さまざまなお客様にデジタルサクセス®の価値を還元していきたいですね」

【参考】Data&Intelligence事業部とは

“データサイエンティスト300名体制”で顧客へのAI・データ活用の支援を行ってきたAI&IoT事業部を前身とし、2021年にData&Intelligence事業部に名称を変更しました。顧客へデータを活用したデジタルサクセス®を提供することを命題に、企業のデータ活用分野におけるコンサルティングからソリューション提供、データ分析/管理業務代行、運用までをトータルに支援しています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです