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テクノロジー起点で描いた未来をデータとデザインで実装。テクノロジーコンサルティング事業本部が目指す世界

NTTデータは2022年7月に組織を改編し、「テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野」を新設。それまでのコンサルティング&ソリューション事業本部を再編する形で、テクノロジー領域のコンサルティング事業を行う「テクノロジーコンサルティング事業本部」と、「ソリューション事業本部」を新設しました。なぜ新たな組織を立ち上げ、「テクノロジー」を名前に掲げたのでしょうか。再編の背景や組織の目指す世界観について、テクノロジーコンサルティング事業本部長の谷中が語ります。

目次

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テクノロジー起点でビジネスの未来を描く、新たな本部が誕生

(1)テクノロジーコンサルティング事業本部が新設された背景について教えてください

2022年度から始まったNTTデータの新たな中期経営計画においては、コンサルティング力とアセットベースビジネスモデルの強化が大きな戦略軸となっています。この方針を組織として具現化したものが、テクノロジーコンサルティング事業本部の新設です。

なぜ「テクノロジー」を冠しているのかというと、現在はテクノロジーが単なる手段を超え、ビジネスそのものと融合してきているからです。テクノロジーが持つビジネスへのインパクトは、きわめて大きなものになってきています。一例として、不確実性の高い状況において未来を予測するAIは、あらゆるビジネスを変えていく可能性があります。

テクノロジーコンサルティング事業本部では、テクノロジーを起点に未来を構想し、描いた未来からバックキャストして、今どのようなテクノロジーを活用していくべきか、その構想から実装、実行までをお客様とともに伴走し、先導していきます。

(2)テクノロジーコンサルティング事業本部では、どのような事業を展開しているのでしょうか

主にデータアナリティクスとサービスデザインの領域で事業を展開しています。
まずデータアナリティクスについて、NTTデータではD&I(Data&Intelligence)と呼んでいるのですが、DXにおいて本質的にデータの活用は不可欠です。データ活用におけるテクノロジーは多岐にわたりますが、私たちは機械学習のアルゴリズムを考えたり、AIモデルの精度を高めるといった狭義のデータサイエンスだけでなく、あくまでもデータを活用してお客様のビジネス価値を創出することに重点を置いています。

ここで言うビジネス価値の創出とは、カスタマーエクスペリエンス(CX)の向上やサプライチェーンの高度化、データドリブンな新規サービスの創出、それによる売上・利益の向上やビジネスの高速化などを指しています。具体的なアプローチとして、私たちはお客様がデジタル変革に成功した状態を「デジタルサクセス®」と定義し、NTTデータが長年にわたってデータ活用を支援してきたユースケースをアセット化。この独自のアセットを活用し、コンサルタント、データサイエンティスト、データマネジメント基盤のエンジニアが連携しながら、お客様とともに変革に挑んでいます。

(3)サービスデザインについてはどのように取り組んでいますか

ビジネス価値を創出するためには、カスタマーエクスペリエンスの視点がきわめて重要です。ユーザー視点に立ち、「サービスとして、ビジネスプロセスとして価値の最大化が図れるジャーニーは何か」ということをデザイン思考で顧客と共に企画立案しています。

NTTデータは2020年に「Tangity®(タンジティ)」というデザイナー集団のブランドを立ち上げており、私たちはデータ活用領域においてもサービスデザインのアプローチを融合させ、データ活用をどのようなジャーニーで進めるかといった課題解決にも役立てています。

まとめると、「D&I+デザイン」による新たな価値創出が、テクノロジーコンサルティング事業本部の提供するものだと言えます。

「D&I+デザイン」のアプローチで、End to Endで変革に伴走する

(4)お客様が抱えている課題とどのように向き合っているのかを教えてください

多くの企業でDXが優先課題となり、データドリブン経営が叫ばれています。DX部門を新設するお客様も増えていますが、実際にはデータやIT基盤がサイロ化しており、データ活用が十分に進まない状況も珍しくありません。

例えば、マーケティング部門が顧客の契約情報を参照しようとしても、別のセクションがデータを管理しており、すぐに参照できない。あるいは、データが蓄積されていても活用できる状態で揃っていない、といった問題に多くの企業が直面しています。

こうした中で、私たちはデータ活用の基盤を全社視点で整備したり、お客様社内のDX人材を育成するといった支援を行っています。そしてデータが蓄積されてくると、それを活用するために、当社のコンサルタントやデータサイエンティストがお客様と一体になり、対話しながらビジネス価値の創出にまで挑んでいます。

また、データ活用によって新たなサービスや商品を考えたいというニーズも多くありますが、そのような場合には先述のTangity(タンジティ)のようなデザインアプローチによって、お客様と一緒に新たなサービス創出に向けたワークショップなどを実施しています。

(5)競合企業と比較した際のNTTデータのテクノロジーコンサルティング事業本部の優位性はどのような点ですか

NTTデータは「つなぐ」という点で強みがあると考えています。構想から実行までEnd to Endで支援する「伴走者としてのお客様とのつながり」とインダストリーを超えた「専門枠にとらわれない社内のつながり」。テクノロジーコンサルティング事業本部には両方のつながりがあります。

「専門枠にとらわれない社内のつながり」について補足すると、データ活用はすべてのインダストリーでニーズが高まっています。テクノロジーコンサルティング事業本部では、必然的にNTTデータの各本部と連携しながらデータ活用に取り組むことになります。各本部は、それぞれが得意なミッションクリティカルな領域を担う、私たちはデータ活用の領域で価値を発揮するという形で、お互いの強みを生かしあって価値創出に挑んでいます。

先進テクノロジーを活用し、変革を「先導」できる舞台がある

(6)テクノロジーコンサルティング事業本部で働く魅力を教えてください

「D&I+デザイン」の組み合わせで価値提供している企業はきわめて少数です。私たちはデータ活用を中心とした先進テクノロジーが起点となる未来構想に加えて、徹底的なデザイン思考、つまりお客様視点でビジネス価値の創出を希求していきます。

構想を策定するコンサルティングだけ、データサイエンスだけ、IT構築だけ、といった狭い範囲にとどまらずに、構想から実行までEnd to Endでビジネス価値創出までお客様に伴走できるのは、テクノロジーコンサルティング事業本部で働く醍醐味だと思います。

(7)テクノロジー面についてはどのような魅力がありますか

NTTデータはグローバルの先進的な企業とも連携しています。最近では“Modern Data Stack”と呼ばれるクラウドネイティブなデータマネジメント基盤技術がホットですが、NTTデータはSnowflakeをはじめ、モダンデータスタックに関する国内トップクラスの技術者たちを抱えています。

SnowflakeとTableauについては日本を含むアジア太平洋地域におけるナンバーワンのパートナーに授与されるアワードを受賞し、D&I事業部内にはSnowflakeビジネス推進室も設けています。また、AlteryxInformaticaといった主要ソリューションについてもアワードを受賞しており、DataAnalytics領域における一連の主要テクノロジーの実績がNo1となっている国内でも唯一の集団です。

Modern Data Stackに関する高度な知見が集まる環境で、先進的な技術の専門性を磨きたいという方にとっては最適な環境です。

(8)組織が抱える現在の課題はありますか

私たちは国内でトップクラスの規模の組織ではありますが、まだまだ人財が必要ですね。データ活用のニーズは非常に高まっており、プロジェクトも増えています。これからさらにニーズが高まっていく中で、さらに組織を拡大していかねばならないと考えています。

また、課題とは少し異なりますが、新しいテクノロジーは次々と生まれてきています。価値のある本物のテクノロジーを目利きして、早い段階からスキルを習得して提案力を高めていくことにも継続して取り組んでいく必要があります。その点においても、先進的な技術に早い段階から投資をしてきたNTTデータの「目利き力」の強さは優位性になると考えています。

(9)テクノロジーコンサルティング事業本部の今後の展望を教えてください

改めて、なぜ私たちがデータ活用にこだわっているのかといえば、データはDXにおける水や空気のような存在だからです。デジタル変革においてデータは不可欠です。データ活用を中心に置きながらも、お客様のデジタル変革を「支援」というよりも、先導していけるような存在になりたいと考えています。

そこで必要になる要素が、D&Iに加えて、サービスデザインです。ユーザー視点でデータ活用のジャーニーを最適にデザインし、テクノロジーとは異なるデザインのレイヤーを組み合わせた世界観を実現していきたいですね。当然、それがお客様への価値創出につながっていきます。

テクノロジーコンサルティング事業本部にはスキルの高い人財が多数集まっており、既にデータアナリティクスの領域では日本トップクラスの存在だと自負しています。グローバルのプレーヤーと比べてもけっして負けることはありません。「D&I+デザイン」の領域で、さらに他を凌駕するような存在になっていきたいですね。

お客様の技術革新をテクノロジー起点で先導していくべく新たに立ち上がった組織であるテクノロジーコンサルティング事業本部。国内トップクラスの人財とともに、データ活用とサービスデザインという二つの武器を磨き上げ、お客様のビジネス価値の創出まで伴走していきます。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです