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「運用を再定義し、運用を起点とする」 新たなビジネスの創造を目指す、ビジネスプロセスサービス事業部の挑戦

2024年7月、テクノロジーコンサルティング&ソリューション分野(以下、TC&S分野)は、これまでソリューション別に分かれていた組織を機能別組織に再編しました。この組織再編を機に、分野内の運用やNTTデータ全社の運用を統合・集約し、お客様に対して新たな運用サービスを提供する組織として誕生したのがビジネスプロセスサービス事業部(以下、BPS事業部)です。BPS事業部では、IT運用の形を再定義し、運用を起点とする新たなビジネスサイクルの創造を推進しているといいます。今回は、同事業部にて運用ビジネスの戦略立案・推進統括を担う小針、常久、津田の3名に、組織のビジョンや戦略について聞きました。

目次

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分野内の運用統合、全社の運用集約、新たな案件獲得を同時並行で推進中

――最初に、BPS事業部が発足した経緯・背景を教えてください。

小針 隆幸 小針

BPS事業部は、2024年7月に実施されたTC&S分野の組織再編に伴い発足しました。それまでのTC&S分野は、ネットワーク、データセンター、クラウドといったソリューション別組織に分かれており、各ソリューション組織の中に営業・開発・運用などの機能を組み込んでいました。昨年の組織再編では、このようなソリューション別の組織を解体し、新たに営業・開発・運用など機能を軸とした組織を立ち上げました。その中で、運用機能を担う組織として発足したのがBPS事業部です。

――TC&S分野が、営業・開発・運用といった機能を軸とする組織体制に移行した理由についても教えてください。

小針 隆幸 小針

ビジネス環境の進化・変化に伴い、お客様のニーズが変わってきたことが最大の理由です。以前は「ネットワークを何とかしたい」「データセンターの運用を依頼したい」など、ソリューションごとのご要望がメインであったため、そのようなニーズにお応えしやすい組織体制を整えていました。

しかし昨今では、あらゆるソリューションを統合的に扱わなければならないケースが増えたことにより、「ITインフラを丸ごと任せたい」というお客様のニーズが増加していました。そのようなテクノロジーの進展に伴うお客様ニーズの変化に対応しつつ、価値の高いサービスを提供し続けるためには、機能別組織への再編が不可欠だったと考えています。

――そのような経緯で発足したBPS事業部のミッションを教えてください。

小針 隆幸 小針

ミッションを一言で説明すると「ITシステム運用をワンストップで提供する」という言葉になりますが、現在はこのようなミッションを実現するために「統合・集約・案件獲得」という3つの取り組みを同時並行で進めています。

1つ目の「統合」は、TC&S分野内の運用業務の統合です。昨年の組織再編以前はソリューション別に存在していた運用組織・運用業務を統合することで、効率化を推進しています。2つ目の「集約」ですが、NTTデータ社内には私たちTC&S分野の他にも公共・社会基盤分野、金融分野、法人分野という分野別組織があるため、それら3分野の運用業務もBPS事業部に集約する動きを進めています。3つ目の「案件獲得」は、お客様が抱えているIT運用の課題解決に資するアプローチや提案活動そのものとなります。

――あらためて、皆さんそれぞれの現在の業務内容を教えてください。

小針 隆幸 小針

先ほどお話ししたBPS事業部のミッションを実現するために必要な統合・集約・案件獲得に関する各プロジェクトの統括や管理に加え、部門全体のマネジメントを担当しています。

常久 理介 常久

小針さんが話した運用業務の統合・集約に関する調整業務や運用高度化の推進を担当しているほか、プライベートクラウドの運用も担当しています。また、私はITアウトソーシング統括部の他に、ビル運用に関するサービス全般を担当するスマートビルディングオペレーション統括部も兼務しているため、ビル運用に関するさまざまな業務のマネジメントにも携わっています。

津田 宗宣 津田

ITアウトソーシング統括部の戦略検討や運用業務の分野内統合・全社集約の推進に加えて、パブリッククラウドの運用に従事しているほか、ネットワークやクラウドの実運用を行っているインフラオペレーションセンターの責任者も担当しています。

IT運用に関わるすべてを引き受けることで、新しい運用のあり方を創造する

――現状、NTTデータのお客様は、IT運用に関してどのような課題を抱えているのでしょうか?

津田 宗宣 津田

私たちが相対するお客様は、大企業のIT部門やIT子会社といったIT組織の方々ですが、お客様企業内におけるIT組織の位置付け自体が大きく変わりつつあると感じています。

かつての事業会社におけるITは効率化・省力化の手段でしかなく、IT部門もコストセンター的な位置付けでした。しかし昨今では、ITがあらゆる企業のビジネス・製品・サービスにとって必要不可欠な存在となりつつあります。そのため、かつてはコストセンターとして認識されていた事業会社内のIT部門が、現在ではビジネスの中核を担う部門として考えられるようになりました。

お客様企業のIT部門が、コストセンターからビジネスの中核を担う存在へと変わったことで、IT部門の方々はビジネスのコア業務やDXに注力する必要に迫られており、ITインフラの運用にリソースを割くことが難しくなっています。このような状況が、現在多くのお客様が抱えているIT運用に関する課題感であると認識しています。

――自社のIT人財を、コア業務に注力させたいと考えるお客様が増えているのでしょうか?

津田 宗宣 津田

その通りです。さらに言えば、インフラの構成要素が複雑化していることや、セキュリティの高度化が求められる時流もあり、お客様社内のIT部門に掛かる運用負担が増え続けていることも課題の一つに挙げられます。

常久 理介 常久

津田さんが話したような流れは、今後も加速していくと考えています。世の中では少子高齢化が進んでおり、労働人口自体も加速度的に減っていきます。経営陣は、今まで以上に売上の源泉となる戦略業務に人財を集中させようと考えるはずですし、営業や企画、研究開発の領域にリソースを割きたいはずです。当然、その分だけIT運用の領域はリソース的に手薄にならざるを得ないと思います。

小針 隆幸 小針

直近でも、多くの企業様がIT運用担当者の高齢化に頭を悩ませています。このような経験を積まれた方々は現状のシステム運用に関する知識やノウハウを保有していますが、新しい技術へのキャッチアップは難しくなりますし、そう遠くない将来に現場から抜けていってしまいます。常久さんが話した少子高齢化の問題もあり、新しく入ってくる人を運用に回すこともできないため、質の確保も人財の確保もできない状況に陥っている企業様も少なくありません。

また、大きな企業であればあるほど、IT運用を複数のベンダに対してバラバラに委託せざるを得ない状況があります。大企業の場合、システムが大きすぎて1つのベンダに丸ごと運用を任せることが難しいのです。そのような状況では、何か1つでもトラブルが発生すると大変な事態になります。大企業のIT部門担当者は、トラブルの状況をベンダ各社に報告してヒアリングを行った上で、その結果を一つひとつ分析して対応を依頼しなければならないなど、非常に煩雑な業務に時間を取られることになります。このような委託受託関係の複雑さも、お客様のIT運用に関する課題感の一つとなっているようです。

――BPS事業部としては、IT運用に関するさまざまな課題を抱えるお客様に対して、どのような解決策を提案していくのでしょうか?

小針 隆幸 小針

「お客様企業におけるすべての運用業務をお任せいただく」という戦略と構想のもと、さまざまなご提案を進めていくつもりです。これまで運用業務の受託と言えば、「トラブルが起こった時に駆けつけて対応する」といったイメージでしたが、BPS事業部ではトラブル時の対応はもとより、通常時の運用も含めたあらゆる運用サービスを提供していく方針です。

当社のみですべての運用サービスを提供することにより、お客様企業の運用担当者様が複数のベンダに対応するような煩わしさをなくしていきたいと考えています。また、津田さんから話があった多くのお客様が望まれている「運用業務からコア業務へのリソース移行」を実現するための環境構築を強力にサポートしていきたいと考えています。

津田 宗宣 津田

私たちはIT運用そのものを再定義していこうと考えています。小針さんが話したように、確かにこれまでは故障対応や監視、定常作業などが「運用」という言葉からイメージされる業務内容でした。しかし、私たちは運用を「インフラのライフサイクルを維持し続ける業務」として捉え直し、そのようなサービスをお客様にご提供していくつもりです。

そもそもお客様が求められているものは、ネットワークでもクラウドでもなく、セキュアに使い続けられるシステム用のインフラです。お客様からすれば、「ネットワークが老朽化したから更改する」ということを考える労力すら減らしたいはずです。私たちがIT運用に関わるすべてを引き受けることで、「お客様は企業戦略に沿ったIT戦略だけを考えてください。それを実現するためのITインフラについては、運用も含めて私たちがトータルで考えます。もちろん、お客様の意思決定に必要な情報については正しくしっかりとご提供します」といったイメージの世界観を作ることを目指しています。

――IT運用を請け負いつつ、ITインフラそのもののグランドデザインや運用設計、運用実務、その後の更改までを丸ごと引き受けていくようなイメージでしょうか?

津田 宗宣 津田

その通りです。BPS事業部が属するソリューション事業本部の中には、インテグレーションを担当する組織もあります。私たちは、以前まではインテグレーション部隊が作ったシステムやインフラの運用を担当していましたが、これからはそのようなビジネスや業務の流れ自体を変えていくことも検討しています。

具体的には、私たちが運用を通じてお客様との関係を構築し、インフラのライフサイクルを維持していく中で、増設・拡張・更改などが必要になった段階でインテグレーション部隊に依頼を行います。その後、インテグレーション部隊が作ったインフラについては、再び私たちが巻き取って運用を継続していきます。このような形で、運用を起点にビジネスを動かしていく流れを作っていきたいと考えています。

小針 隆幸 小針

経営戦略に基づくIT投資やリソース配分についてはお客様自身に考えていただく必要があるものの、テクノロジーやツールの進化によって生じるインフラの構成や運用オペレーションに求められる変化については、すべて私たちの方で吸収していく方針です。また、運用の品質についても、常に一定以上の高いクオリティを維持しつつ、継続的に提供し続けていけるような体制を作っていくつもりです。

――そのような新しい運用サービスを広めていくためには、どのような取り組みが必要になるのでしょうか?

常久 理介 常久

まずは競争力のあるサービスを作っていく必要があります。単純にNTTデータとして「人をたくさん使って運用を丸ごと請け負います」というだけでは、他社のIT運用サービスとの差が分かりにくくなる恐れがあります。「NTTデータに任せれば高品質な運用が期待できる」とお考えいただけるような、お客様にとっての「攻めのアウトソース」の選択肢となり得るような運用の高度化を図っていき、その価値を可視化してお客様にご提供していく必要があると考えています。

――現時点で取り組もうとしている運用高度化に関する施策などがあれば教えてください。

津田 宗宣 津田

インフラオペレーションセンターで使用しているプラットフォームの刷新を進めています。刷新のイメージとしては、AIオリエンテッドなプラットフォームを構築することにより、これまで人が行っていた業務を減らしていくような取り組みとなります。

常久 理介 常久

分かりやすい事例としては、コールセンターでの受電業務のAI化が挙げられます。AIが電話に応答してディスパッチを行い、問い合わせ内容や会話記録の管理まで行うような仕組みも導入する予定です。

津田 宗宣 津田

運用業務はお客様ごとの個別ルールが多岐にわたって存在するため、これまでは一つひとつのルールに則った業務フローを人間が判断しながら進めていました。今後は、それらのルールや業務フローをAIに学習させることにより、次の対応をリコメンドしてくれるようなシステムを作っていきたいと考えています。

運用の経験を活かして、運用業務そのものを変えていく挑戦ができる

――BPS事業部でエンジニアとして働く魅力やメリット、仕事を通して得られるやりがいなどについて教えてください。

津田 宗宣 津田

NTTデータは、世界中の人々の当たり前の生活を維持するために、さまざまなシステムを提供している会社です。それらのシステムは私たちが運用しているインフラの上で動いており、私たちが少しでも手を抜けばシステムを維持することはできなくなります。そのような意味でも「家族や友人を含む世界中の人々の当たり前の生活を守っている」という充実感や満足感を感じながら働ける部門だと思います。

また、先ほどもお話ししたように、私たちはIT運用を再定義し、運用を起点にビジネスを伸ばしていきたいと考えています。皆さんがお持ちの運用に関するスキル・経験といったケイパビリティを軸にしつつ、運用コンサルからDX推進、お客様のインフラの未来像作成など、さまざまなフェーズの仕事に携わっていただけると考えています。さらに中長期目線で考えると、運用を担う自分たち自身が成長のドライバーとなりながら、NTTデータの売上のトップラインを作っていくやりがいも得られると考えています。

常久 理介 常久

一般的なIT運用の技術や知見を習得できることに加え、それらを活用してお客様に新しい価値を提供するやりがいが得られます。また、津田さんが話したように、私たちは運用を起点とする新しいビジネスサイクルやエコシステムを作っていきたいと考えています。BPS事業部の一員として、そのような新しい価値の創造に挑戦できるほか、価値を創造していくプロセスを通じてあらゆるビジネス分野で通用する貴重なスキルも獲得できると思います。

小針 隆幸 小針

NTTデータは、お客様への個別対応に強みを持つ会社であり、お客様のご要望を叶える「痒いところに手が届く運用」を得意としてきました。今後、BPS事業部内でお客様の運用を丸ごと引き受けるような案件がどれだけ増えたとしても、お客様それぞれのご要望を共通化することは難しいと思っています。そのため、「お客様と直接コミュニケーションを取りたい」と考えているエンジニアにとっては、やりがいのある環境が整っていると思います。また、運用のオペレーションだけではなく、運用コンサルや運用設計といった上流工程にチャレンジできるフィールドにも魅力があると思います。

――皆さんは、どのような方がBPS事業部にマッチすると考えていますか?

小針 隆幸 小針

まずはITの運用業務に対する意欲や興味があることが前提になると考えています。ネットワークやデータセンターなど、個別のソリューションに関するスキルもあるに越したことはありませんが、私としてはスキル以上に意欲を重視したいです。加えて、これまでの労働集約型の運用業務に疑問を持ち、「運用のあり方を変えていきたい」と考えている方であれば、私たちとしては大変ありがたいですね。

津田 宗宣 津田

小針さんの言う通りだと思います。これまでIT運用の仕事をしてきた人であれば「どうしてこんなことになっているの?」と、業務に関する疑問を持ったり、憤りを感じたりしたことが必ずあるはずです。BPS事業部では、そのような疑問や憤りをそのままにすることなく、運用コンサル的な立場から変えていくことができるので、「運用を変えていきたい」という思いが強い人であればあるほど、やりがいを持って楽しく働けると思います。

常久 理介 常久

私も二人と同意見です。目の前の運用業務に対して疑問を持ち、変えていこうとする強い意欲があり、変えていくことそのものにワクワクできるような人であれば、BPS事業部でも楽しみながら働けると思います。

――BPS事業部の今後の組織目標について教えてください。

小針 隆幸 小針

基本的には、NTTデータグループ全体の運用を担える組織を目指していく方針です。まずは運用の第一人者がゴロゴロいるような組織を作り、「運用と言えばBPS事業部」と言われるような状態に持っていくつもりです。その後は運用業務の効率化や、それらに付随するテクノロジーに関する実績を作りながら運用ビジネスの拡大を推進し、NTTデータの運用ビジネスにおける中核部門としての役割を担っていきたいと考えています。

常久 理介 常久

社内外から「運用はBPS事業部に任せれば大丈夫」と思ってもらえる部門にしていきたいです。そのためには競合他社に対する差別化要素や新しい価値を作っていくことが必要不可欠になりますが、その点については私たち自身も明確な解を持っているわけではありません。だからこそ、これからNTTデータにご入社される方や、他社での経験をお持ちの方など、私たちとは異なる視点を持った方々のアイデアが重要になると思いますし、そのような皆さんと一緒になって運用のイノベーションを起こしていきたいです。

津田 宗宣 津田

私の場合は少々個人的な目標に近いですが、運用という業務自体のプレゼンスを上げていきたいと考えています。私は入社から現在まで一貫して運用に携わり続けてきた人間であり、運用の仕事が大好きです。それだけに運用に対する思いも強いのですが、私たちが率先して運用を起点とするビジネスを作っていくことで、多くの人たちに「運用って面白いな」と感じてもらえるような状況を生み出し、将来にわたってIT運用を志す若者を増やしていきたいと考えています。

――最後に、BPS事業部で働くことに興味を持っている方々へのメッセージをお願いします。

常久 理介 常久

以前、NTTデータでは「変わらぬ信念、変える勇気」というスローガンを使っていましたが、私はこの言葉が好きです。この言葉を運用業務に当てはめると、「変わらぬ信念」とは、お客様に高品質で安定した運用サービスを提供していくことになります。ただし、現状の業務に疑問を持ち、その業務を「変える勇気」がなければ、会社や事業を存続していくことが困難になります。私としては「変わらぬ信念」を持ちながら「変える勇気」を持っている方たちと共に仕事をしていきたいと考えています。

津田 宗宣 津田

先ほども話したように、私は「運用なんて…」という世の中の運用に対する見方そのものを変えていきたいと考えています。そのために運用を再定義し、運用のイメージをガラッと変えていくつもりです。ただし、現時点では具体的な方向性が完全に定まっているわけではありません。これからご入社する皆さんと一緒になって新しい運用の世界観を作っていきたいと考えているので、現状のIT運用を取り巻く状況や、運用業務に疑問を持っている方は、ぜひBPS事業部にジョインいただきたいと思っています。

小針 隆幸 小針

二人が話したことと重なりますが、私たちBPS事業部は新しい運用の形を作っていくつもりです。旧態依然とした運用業務を変えていくBPS事業部のチャレンジに興味がある方は、ぜひこの機会にエントリーいただければと思っています。私たちと一緒に楽しく働きながら、運用のあり方を変えていきましょう。

TC&S分野内の運用統合やNTT全社の運用集約だけにとどまらず、運用を起点とする新しいビジネスサイクルの創造を目指すBPS事業部。「IT運用で培った知見を活かして運用業務そのものを変えていきたい」という思いをお持ちの方であれば、大きなやりがいを持って活躍できるフィールドが広がっています。本記事を通してBPS事業部のビジョンや取り組みに興味を持たれた方は、ぜひエントリーをご検討ください。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです