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2014年5月15日技術ブログ

近未来の展望と技術トレンド

NTT DATA Technology Foresightの策定にあたり、NTTデータでは専門チームが継続的に技術調査を実施しています。今回は最近の調査結果から、今後のトレンドを考える一要素として旬な物をピックアップしてお届けします。

クラウドソーシング/クラウドファンディング

ネット上で募集をかけることで仕事を頼んだり資金を集めたりする活動が活発になり、さまざまな種類が実施されています。例えば、時期や場所や好きなことと報酬額をインプットすると、その条件に合わせて個人のプランナーが旅行計画を作成してくれる仕組み参考1や、プロのデザイナーがファッション案を投稿し、一般消費者から一定数以上の注文が集まれば製作するような仕組み参考2などが既に実現されています。こうしたオープンな共創や連携は今後ますます拡大し、個人がフリーランスとして収入を得る機会が増加すると考えられます。

3Dファックス

3Dプリンターの普及が進む中、ついに3Dファックス製品参考3が登場しています。スキャン、コピー、プリント、ファックスの機能を持ち、立体物をファックスで送ることができるようになりました。将来は一家に一台あるいはコンビニ等にこうした機器が置かれ、郵便ポストの機能を代行するようになるかもしれません。その場合、Web通販等で購入した製品の一部は完成品を配送する行為自体が消滅し、購入すると配送先の現地で印刷して作られるという物流の新しい形が生まれることも考えられます。

食糧増産

遺伝子操作により多様な食用品種が生まれています。例えば、腎臓透析患者向けにカリウムの少ないレタスなど参考4、医療用の機能性野菜が登場しています。最近では収穫量を増やす観点での改良も行われるようになってきました。通常の2倍の速度で成長するようにしたサーモンや、食用加工時に邪魔となる毛が生えないチキン、寒さに強く枯れないため冬でも収穫できるトマトなど参考5があります。また、食糧増産のアプローチは遺伝子操作だけでなく、養殖や野菜工場といった環境面でも進められています。TV等で何度も特集されている「好適環境水参考6」は、海水を使わずに海の魚を養殖できる環境を作り出す技術です。水耕栽培の野菜工場は増加し、都市の地下トンネル空間で野菜を育てるシティファーム参考7も始まっています。

身体機能再生

脊髄に脳からの信号をまねた電流を流す装置を埋め込むことで下半身不随を回復したという記事参考8があります。また、視覚を失った人の網膜に機械を埋め込み視力を回復する人工網膜を使うと、最終的には視力を0.2程度まで回復できるとの説参考9が出ています。生まれつき聴覚に障害のある女性が人工内耳で初めて人の声を聞いた時の映像参考10は世界中で再生されました。こうした例にあるように、近年は技術を用いて身体機能を再生できるようになってきましたが、これらの技術は同様に身体機能を高めることにも応用できます。例えばCYBERDYNE社が開発しているロボットスーツ「HAL参考11」です。身に付けたロボットスーツが身体機能を強化することで、軽い力で重い物を持ち上げるようなことが可能となります。そして、2016年にはCybathlon参考12が開催されることが決定しました。ロボットアシストを活用したパラリンピックです。ロボットやサイボーグ技術によるアシストを積極的に使ってスポーツした場合、どこまでのことが可能になるのか、を競い合う点が新しいと言えるでしょう。将来は自らの機能を高めるためにサイボーグ化することが一般化し、IT技術を体の一部として使うことが当たり前になっていくかもしれません。

【写真】

図:多様な機能性野菜や食用品種が生まれている

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