2020.12.2技術ブログ

SDGs達成を前進させるサービスデザイン

昨今、SDGsに対する社会的な注目度が高まっており、NTTデータとしても中期経営計画の中で「SDGsの達成の貢献」が謳われている。
この記事では、SDGs達成に対するデザインの役割と、NTTデータのデザインブランドTangityでの具体的な活動について紹介する。

SDGsとは

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、持続可能な世界を目指す国際目標です。国連に加盟している193か国が2030年までに達成するべき17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットから構成されています。

NTTデータとしても中長期経営計画において、事業及び企業活動を通じてSDGsの達成に貢献すると謳っています。

図1:SDGs

図1:SDGs

企業がSDGsに取り組むべき理由

SDGsは慈善活動として取り組むべき課題ではなく、事業及び企業活動として取り組むべき課題です。その理由は2つあります。
1つ目は、企業は「持続可能な社会」を維持するための重要なアクターとしての責務を負っているからです。
2つ目は、SDGsの達成は企業にとって無視できない状況にあるからです。以下のとおり、企業のステークホルダーは企業に対してSDGs達成への貢献を期待しています。

政府:「SDGsアクションプラン2020」を骨子とした規制・活動推進
NGO:アドボカシー活動と呼ばれる社会活動解決のための啓発・提言
投資家:ESG投資への関心の高まり、SDGsの企業活動への影響を見越した投資
消費者:エシカル消費と呼ばれる、社会課題を意識した消費への関心の高まり

企業の具体的なSDGsへの取り組み

企業は積極的・消極的にSDGsへの取り組みを始めています。

積極的な取り組みとしては、SDGsが示す社会課題解決につながる製品・サービスを提供し、SDGs達成に貢献するとともに、売上を上げるというパターンです。

消極的な取り組みとしては、ビジネスがSDGsの達成を阻害することで、企業イメージの毀損や訴訟問題に発展せぬよう、リスク回避対策として実施するパターンです。

SDGsとサービスデザイン

サービスデザインは持続可能な社会を作り上げるためのアイデアを創出し、実現に適したアプローチです。サービスデザインを構成する概念、考え方、メソッドのそれぞれで、その特徴がうかがえます。

概念

Human cented:課題を持つ少数派の立場になって考えることができる
wholistic:様々なステークホルダーが絡む中での全体最適解を探ることができる

考え方

How might we?:「できる/できない」というフィージビリティの枠ではなく、「こうなってほしい」という視点からストーリーを描ける

メソッド

ダブルダイヤモンド:問題発見から始め、真の課題を発見することができる

また、デザインはこれまでも社会課題の解決に貢献してきた歴史的背景があります。たとえば、以下のような分野が存在します。

インクルーシブデザイン:高齢者、障がい者などのマイノリティをデザインのアプローチに巻き込み、彼らにとっても使いやすい製品・サービスを作る手法
ソーシャルデザイン:社会課題解決を目的としたデザイン手法
コミュニティデザイン:地域の課題解決を目的としたデザイン手法

デザインを通じた社会課題解決に取り組む具体例として、“OpenIDEO”が挙げられます。デザインファームIDEOが立ち上げた社会課題解決のためのオープンイノベーションのプラットフォームです。これまでも、次世代の紙コップやプラスチック削減、食材ロスなどの課題について、デザインアプローチを通じて様々な製品・サービスを生み出しています。

Tangity TokyoのこれまでのSDGsや社会課題に関する取り組み

NTTデータのデザイナー集団「Tangity」では、SDGsや社会課題に関する取り組みとしていくつかワークショップやセミナーを開催してきました。そのうち2つを簡単にご紹介します。

図2:Tangity

図2:Tangity

ワークショップ「ライフスタイル・教育スタイルの変化、これからのみらいを考える」

株式会社JSOLの社会デザイン・ビジネスラボと共同で、学生向けに開催したワークショップです。全国から35人の大学生/大学院生が参加しました。
現在コロナが世界的に流行している中、私たちが今まで当たり前に過ごしてきた生活が当たり前ではなくなりました。これから社会に出る学生は、現在の学びや就職活動の場はもちろんのこと、自分たちの「みらい」にも漠然と不安を抱えています。そこで、学生にこの社会課題の解決に向けた新規企画に挑戦してもらうべく、ワークショップを開催しました。さらに、この今の状況を「自分ごと」としてとらえ、自分の「みらい」を考える機会としました。

セミナー「デザイン思考で解き明かす「コロナで形態を変えたサービス」」

社会福祉法人 中央共同募金会の赤い羽根福祉基金の助成金を受けているNPO団体様に向けて開催したセミナーです。
Tangityのデザイナーが、「人々の価値観の変化を正しく捉え解決する“デザイン”の力」について講演しました。
例に挙げたのは、新型コロナウイルス(以降:コロナ)流行初期にビジネス形態を変えたブラジルのあるサービス。このサービスがどのような考え方で作られたかを、実際のサービスを例にデザイン思考で解き明かした内容を解説しました。
コロナ禍によりNPO団体様の活動のニーズが高まっている一方で、寄付金の減少やコロナによる活動の制限で思うような支援活動ができていないと聞いています。Tangityはこのセミナーに留まらず、NPO団体様が支援活動をしやすくなるような取り組みをこれからも一緒に検討してまいります。また、Tangityの強みである「デザイン」とNTTデータの強みである「テクノロジー」の力を合わせて、どのように社会課題を解決するためのサポートができるか、これまで以上に考えていきます。

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