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2014.10.2技術トレンド/展望

グローバル連携における共通プロトコルとしてのCMMI

グローバル連携において必要となるプロセスの共通化について、プロセスモデルであるCMMIを活用する方法を紹介します。

グローバル連携における仕事のやり方

グローバル化が進むにつれて複数の国や地域をまたがったビジネスが増えています。例えば、顧客と営業の拠点はドイツにあるが、開発やサービスはドイツだけでなくアメリカやインドにも拠点がある、といった状況です。各地に点在する社員がうまく協業するためには、各拠点の仕事のやり方を合わせなければなりません。具体的には、作業報告の仕方、ビジネスプロセス、用語などが対象です。仕事のやり方を合わせるには、二つのアプローチが考えられます。

  1. 1.ビジネスが動き始めてから、関係者が毎回協議して決める
  2. 2.あらかじめ協業のルールを決めておく

実際の所、毎回協議するのはかなり大変で、本業に入るまでのタイムラグと費用がかさみます。そこで、後者のあらかじめルールを取り決めておく手法がよく使われます。

CMMIを活用したグローバル連携の進め方

ルールを決めるときに議論の「物差し」として使われるのが、CMMI参考1やPMBOK参考2といった、IT業界で国際的に使われているプロセスモデルや知識体系です。プロセスモデルを使うと、お互いの拠点でどんな仕事のやり方をしているのか、意見の交換がしやすくなります。例えばCMMIには顧客要件の取り扱いについて書かれた「要件管理」という章があります。CMMIを使っている拠点同士のやりとりは「あなたの所の要件管理プロセスを見せてください」で済みます。プロセスモデルが共通プロトコルのような働きをしているわけです。モデルを使わない場合、一方の拠点で「要件管理」だと思っていたことと、別の拠点で「要件管理」だと思っていることの範囲に違いがあり、情報の不足や意識ずれが発生してしまう可能性があります。結局全部のプロセスを手探りで調べることになるでしょう。

NTTデータグループでは、CMMIに基づいたプロセスを定義している会社が世界中にあるため参考3、すぐに協業が進められる状況にあります。さらに世界規模での協業を視野に入れた「グローバルデリバリーモデル参考4」を構築していますが、各社のCMMIの専門家が参加することで意思疎通がかなりスムーズにできました。また、CMMIを共通プロトコルとして、技術者のノウハウをグローバルに整理、公開、共有することもできます。

連携以外の効果

プロセスモデルには、共通プロトコルとしての機能以外にもう一つ重要な効果があります。それは価値観が共有される点です。CMMIの表紙には次のような副題が書かれています。

「より良い製品とサービスを開発するためのプロセス改善」

つまり、顧客に製品を売ったらおしまい、社員の能力は使い捨て、ではなく、長期的な利益のために品質改善を行い、そのために社員の能力向上を重視する、といった企業文化が根付いていきます。グループ会社の社員同士で協業する際も、CMMIに含まれる品質重視の考え方を中心に議論することができ、お互いの切磋琢磨に繋がります。プロセスモデルを使用して価値観や概念を共有しつつ、地域によるビジネスの多様性をうまく取り込んでいくことが、グローバルな協業の成功に向けた課題です。

参考文献

注釈

  • 本コラムに記載の会社名、商品名、製品名などは、一般に各社の商標または登録商標です。

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