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2018.5.23技術トレンド/展望

個人旅行客(FIT)を呼び込むインバウンドプロモーション

近年、訪日観光客数及び消費額が著しく成長しており、日本の小売及びサービス業において本需要の取り込みが事業成長の大きな鍵となっている。そこで、インバウンド需要の取り込みにおける各社が抱える課題と、NTTデータが2018年2月から提供しているインバウンド向けプロモーションサービスについて紹介する。

加速するインバウンド市場の拡大と国内加盟店様の課題

2017年の訪日外国人は2,869万人、旅行消費額は4.4兆円となり、前年比で旅行者数が19.3%、消費金額は17.8%増加となりました(※1)。JTB社が発表した2018年の旅行動向見通しによると、2018年の訪日旅行者数は3200万人と、今年も12%もの増加があると予測されています。(※2) また、FITと呼ばれる個人旅行客の割合が増加し、2016年末時点で、観光目的の訪日外国人の74%が個人手配もしくは個人旅行向けパッケージ商品を利用しています。(※3)

観光庁統計からの訪日外国人消費額と訪日外国人旅行者数の遷移

図1:観光庁統計からの訪日外国人消費額と訪日外国人旅行者数の遷移

このような訪日観光客需要の取り込みに対し、小売・サービス業を含む加盟店様では多言語翻訳ツールや多言語の案内表示・デジタルサイネージの導入、訪日観光客の自国通貨決済や免税対応、越境ECによる帰国後の取寄せ需要への対応等、さまざまな取り組みを進めています。

上記取組みの中でも特に重要となるのが、訪日観光客に対する旅前のプロモーションです。従来、加盟店様は団体送客事業者や旅行会社との契約等による集客を実施していましたが、個人旅行客(FIT)の大幅な増加により、そのプロモーション方法は大きく変化しています。現在、自社サイトの多言語化、Wechatやweibo等現地SNSへの公式アカウント登録、現地ブロガーを経由しての情報発信等でプロモーションを実施する加盟店様が多くいらっしゃいますが、ヒアリングの結果、顧客のターゲティング、プロモーション効果測定、広告費用負担が課題となっていることがわかりました。

(1)顧客のターゲティング

自社サイトや現地SNSへの公式アカウント登録は、なかなかView数が伸びないということが課題でした。訪日観光客が加盟店様の店舗の店頭等で情報を検索するために利用するケースが多く、旅行後のサイトアクセスや公式アカウントの継続的にフォローさせることは難しいためです。 また、日本の情報収集を開始した・航空券を予約した・日本円両替をした人といった訪日予定の海外観光客や、購買単価の高いVIP層等、ターゲットに絞ったプロモーションも実現にはハードルがありました。

(2)プロモーションの効果測定

従来のインバウンド向けプロモーションでは、その効果を測定するために加盟店様で独自でPOSを改修し、メンテナンスし続けることが必要でした。POSを改修できない場合には、手作業で毎日実績を集計する等、プロモーションの効果測定には課題がありました。

(3)広告費用負担

インバウンド向けプロモーションの最大の課題となっていたのは、高い広告掲載費用です。広告掲載費用に関しては、メディアへ掲載の場合は効果にかかわらず高額な固定料金を支払う必要があり、団体旅行客の送客では高い手数料が加盟店様にとって重い負担となっていました。 また、海外広告主との条件交渉や契約書調整にも多くのコストがかかってしまう状況でした。

NTTデータのインバウンドプロモーションサービス

2018年2月に提供を開始したNTTデータのインバウンドプロモーションサービス「CAFIS Traveler」は 加盟店様からお伺いした前述のような課題を解決するために誕生しました。

CAFIS Travelerロゴ

(1)顧客のターゲティング

売上の65%を占める中国・台湾・韓国の3か国に現地で会員組織をもつ広告掲載のための提携先を開拓し、加盟店様が自分のアプローチしたい広告掲載先を簡単に選択できるように致しました。提携先に関しては、VIP等の優良顧客を持つ銀行やクレジットカード会社等の金融機関、旅行との親和性が高いオンライン旅行代理店(OTA)、日常的に利用する頻度が高いSNSという3つの軸で3か国の企業と広告掲載の検討を進めています。4月時点では台湾の3行の銀行及びOTA、韓国のカード会社との提携が完了いたしました。また5月には中国企業との提携も予定しており、各広告掲載先を加盟店様が自由に選択して、ターゲティングを行うことができるよう、提携先との協業を進めています。

中国・韓国・台湾の国旗と提携先のロゴ

図2:2018年5月時点の提携先企業

(2)プロモーションの効果測定

私たちは加盟店2,000社がつながる国内最大の決済ネットワーク「CAFIS」を35年にわたり提供してきました。この加盟店様との決済フロントサービスの中にプロモーションの効果測定機能を追加していくことで、加盟店様の課題を解消したいと考えています。2018年2月にはiPadアプリケーションでのクーポン読取り機能の実装し、CAFISに接続することでクレジットカード情報に基づくキャッシュバックキャンペーンを実施できるように開発を進めてきました。2018年夏にはNTTデータのシンクライアント型決済端末である「CAFISArch」端末においてもクーポン読取り機能を追加し、さらに加盟店様の利便性を向上できるよう検討を進めております。

(3)広告費用負担

CAFIS Travelerでは実際に購買に至った実績が集計できるため、実績に応じた成果報酬型の料金体系でのご提案をしています。現在まで一番の課題であった広告費用に関して、加盟店様の費用対効果を最大化します。

広告掲載事例

図3:広告掲載事例

今後の展望

CAFIS Travelerを通じて、CAFISが持つ既存のクレジット決済中継機能に加えて、加盟店様の売上を上げるプロモーション機能を提供していきます。また今後も、カスタマーエクスペリエンスの向上やデータ分析、加盟店様の利用シーン(EC等)拡大等の観点で機能の追加を進めてまいります。 NTTデータはCAFISという既存の安心・安全な決済インフラの提供にとどまらず、加盟店様と顧客接点の深化や売上拡大に寄与するサービスを提供し続け、消費者の便利で豊かな生活基盤を創造していきます。

CAFISロゴ
  1. ※1 観光庁 訪日外国人消費動向調査 平成29年年間値
    http://www.mlit.go.jp/common/001226297.pdf
  2. ※2 JTB News Release 2018年旅行動向見直し
    https://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=2640
  3. ※3 JNTO 訪日旅行データハンドブック2017
    https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/jnto_databook_2017.pdf
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