地銀共同センター、システム共同利用の枠を超えた共助モデルの高度化を正式決定

~モノ・ナレッジ・ヒトの相互共助により、地域金融機関の共通課題に対応~

トピックス

2026年3月26日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、2026年3月に、地銀共同センター注1を利用する地方銀行13行(以下、参加行)とともに、基盤やツールなどの「モノ」、業務・技術知見である「ナレッジ」、専門人材である「ヒト」を相互に活用する共助モデルの高度化に取り組むことを正式決定しました。
本モデルでは、サイバーセキュリティ高度化、AI・データ活用の推進、業務プロセス改革など、地域金融機関に共通する重点テーマを横断的かつ同時並行で推進します。すでに、金融庁「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」に基づく対策高度化の共同推進、融資をはじめとする専門性の高い業務の高度化・省力化をめざしたAIサービスの実装・共同研究、デジタル技術を活用したオペレーション改革の共同検討を開始しています。2026年度には専用予算枠を確保し、重点テーマの拡充と実装フェーズへの展開を加速します。
地銀共同センターは、従来のシステム共同利用の枠組みを超え、「モノ」「ナレッジ」「ヒト」の相互共助にAI・データ活用などのデジタル技術を組み合わせることで、個別投資を抑制しながら業務効率化・高度化を両立し、参加行の持続可能な価値創出を推進します。

背景

地域金融機関は、人口減少による構造的課題に加え、IT人材不足、高度化・巧妙化するサイバー攻撃、AI等の新技術への対応など複合的な経営課題に直面しています。こうした環境下において、各行には迅速かつ効率的な対応が求められています。
地銀共同センターは、2004年のサービス開始以来、勘定系システムを中核とする共通インフラにおいて安定稼働と標準化・効率化を徹底するとともに、業界に先駆けてアプリケーション(AP)領域まで共同化を拡張し、基盤からAPまでを一体で高度化してきました。さらに、顧客接点サービスの強化やデータ活用基盤の整備を通じて、各行のトップライン強化と競争力向上にも取り組んできました。これらの取り組みは、参加行の意向を最大限に尊重し、丁寧な議論を重ねながら意思決定を行う協調モデルのもとで推進してきたものです。このたび、今後の急速な環境変化を見据え、参加行およびNTTデータはシステム共同利用の枠組みを超え、事務運用の高度化やデータ利活用を通じた経営・業務の高度化にも踏み込んだ「新たな共助モデル」への進化が不可欠であると判断しました。NTTデータは、長年の共同運営で培った運用知見に加え、グローバルで培った技術知見を基盤に、セキュリティやAI・データ活用等の高度化を推進し、実装・運用定着まで一体で支えます。
なお、NTTデータは金融機関の経営変革と地域社会の持続可能な発展を支援する新たな取り組「ARISING®注2を推進しています。本案件はその取り組みの一環として位置づけられるユースケースです。

概要

本モデルでは、以下の3要素を相互連携させることで、従来のシステム共同利用の枠を超えた価値を創出するとともに、変化の激しい経営環境の中で今後新たに直面する課題にも柔軟かつ持続的に対応できる運営体制を構築します。

1.モノの共助

周辺システム、デバイス、運用ツール、関連ドキュメント等を共通化し、コスト競争力の向上と新たな制度改正や技術適用へのリードタイム短縮を実現します。

2.ナレッジの共助

業務知見・活用ノウハウを共有・還元し合うエコシステムを構築し、将来的な共通課題への対応力を高めます。すでに、サイバーセキュリティ・AI・データ利活用等の分野で横断検討を進めています。

3.ヒトの共助

事務業務・IT・セキュリティ・データ分析等の専門人材について、相互協力と共同育成を通じて、各行の課題への対応力を持続的に補完・強化します。

図1:地銀共同センターがめざす共助モデルの高度化・拡張イメージ

重点領域の取り組み

(1)サイバーセキュリティ対策

2025年度より開始しているサイバーセキュリティ合同演習や耐量子計算機暗号(PQC)対応の実証の取り組みを継続します。加えて、参加行間でセキュリティソリューション・運用ノウハウ・人材を共有・連携し、各行が高度なセキュリティ対策を活用できる環境を構築します。

(2)AI・データ活用

AI適用事例に加え、業務適用の進め方や評価・運用ノウハウを共有し、共同PoCによる業務適用の迅速化と重複投資の抑制を図りながら、業務効率化・高度化を推進します。共同でAIガバナンスや業務適用の在り方を検討するとともに、共通基盤を生かしたデータ利活用注3の高度化を推進します。

(3)事務改革

2025年7月に設置した参加行横断ワーキングを中心に、相続・差押業務等の事務共同化に加え、AI等技術活用による共同BPOも視野に入れた検討を加速させます。各行の事務改革の実績・ノウハウを共有し、デジタル化・非対面チャネル拡充等に関する参加行共通のベストプラクティスを構築します。

図2:共助モデルの具体的な取り組み例

今後の展開

NTTデータは参加行13行とともに本共助モデルの具体化を加速させ、2026年度は共助モデル施策推進に向けた専用予算枠を確保し、事務改革、サイバーセキュリティ、AIを重点領域として推進します。今後も順次テーマを拡充し、本モデルを通じてコスト効率の向上と新たな価値創出を両立させることで、地域金融機関の経営課題解決と持続的成長に貢献していきます。

注釈

  • 注1 「地銀共同センター」は、NTTデータが構築・運営する、地方銀行・第二地方銀行向け基幹系共同センターです。参加行は京都銀行、千葉興業銀行、岩手銀行、池田泉州銀行、あいち銀行、福井銀行、青森みちのく銀行、秋田銀行、四国銀行、鳥取銀行、西日本シティ銀行、大分銀行、山陰合同銀行です。※利用開始および銀行コード順
  • 注2 地域金融を軸に地域社会の発展を支援する「ARISING」を始動 ~提言から実装、成果まで、共に描く地域の未来~
    https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2025/111300/
  • 注3 データ利活用基盤“Service Innovation Core(SIC)”の採用行が7行に拡大
    https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2026/032400/
  • 「ARISING」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
第二バンキング事業部
運営企画担当
中野、名達、原、林、間賀田、小金澤
E-mail:xguneikikaku@hml.nttdata.co.jp