“人の役に立っている実感”と“知的好奇心”が、やりがいを生む
――まずは、現在担当されているプロジェクトについてご紹介いただけますか?
私は2025年2月から、大手交通インフラ企業様向け決済システムの刷新プロジェクトに、AWS基盤チームのリーダーとして参画しています。要件定義は終わり、現在は設計フェーズであり、想定される大規模な利用者数やリクエスト数の負荷に耐えるための、負荷モデルの検討及び高負荷に対応可能な設計に向け、チームを取りまとめながらプロジェクト全体をリードしています。
―先端かつ大規模プロジェクトのマネジメントに携われているんですね。ところで貴志さんはどんなところに、仕事のやりがいを感じていますか?
社会的影響力の高いシステムの基盤構築や運用案件に携わる機会が多く、「自分の仕事が広く人の役に立っている」という実感を得やすいところですね。特に、現在関わっている決済システム案件は、多くのユーザーが利用するシステムであり、利便性向上に直接関わる仕組みづくりを担当しています。そのような重要なシステムを、AWSなどのクラウド技術を駆使して支えていけることは仕事の大きなやりがいにつながっています。
また、NTTデータのシステムエンジニアの特長として、単に技術的な観点だけでなく、お客様の業務内容や課題をしっかりと理解・把握する必要があるため、プロジェクトの全体像や将来を見渡せる “新たな経験や貴重な知見”を得ることができています。実際に、現在のプロジェクトでは、お客様の情報システム部門以上に事業部門の方々と関わる機会が多く、新たに立ち上がるサービスやそれに基づく事業戦略など、ビジネス視点でのお話を伺う機会が多々あります。一般的にはなかなか触れることのできない領域の話が次々と展開され、知的好奇心を強く刺激してくれるため、モチベーション高く業務に取り組めています。
「知的好奇心を刺激される」ことは、私にとって重要なテーマであり、「仕事をするなら、楽しく・よろこびを感じたい」という思いがその根底にあります。その点、社会的に影響力のあるシステム案件に上流から関われることができ、多くの場面で仕事のやりがいを持てるNTTデータの環境はとてもありがたく、自分に合っていると感じています。
磨いたAWSの知見と案件の推進力が、確かな自信に
―これまでのご経験で、自身の大きな成長やスキルの幅の広がりを強く感じたプロジェクトはありますか?
入社後に経験したどの案件もチャレンジングでしたが、「大手金融グループ様向けクラウドアーキテクチャ標準化案件」が特に印象に残っています。私にとって、それまで資格取得や趣味の範囲内で触れていたクラウドであるAWSを、初めて本格的に業務で扱ったプロジェクトでした。未経験の領域ながら、課題の整理からはじまり、課題解消に向けた施策検討、実際に業務で利用可能な設計書や設定テンプレートの作成まで、幅広い業務に裁量大きく任せてもらえたため、心地よい緊張感とワクワク感がありました。
さらに、この取り組みを通じて得た基礎的なクラウドスキルをさらに深める機会として、途中でパートナー企業への出向も経験しました。
―出向先では、どのような成長が叶ったのでしょうか?
より高度なAWSのアーキテクチャ設計や運用自動化などの手法を学べたことが、大きな収穫となりました。出向から戻ったタイミングでそれまでこのプロジェクトをリードしていた先輩社員から案件を引き継ぎ、私がリーダーを担う立場へ。最終的には、お客様先で継続的にご活用いただけるクラウド環境の仕組みを構築することができました。
こちらの案件は、少人数体制だったこともあり、自ら考え、お客様に直接説明・交渉する機会が数多くありました。要件の正確な把握、意図の明確な伝達、全体効率を意識した調整といった実践的な調整スキルやコミュニケーションスキルを磨くことができ、「プロジェクトを確実に前進させるためのスキル」が身についたと感じています。NTTデータでクラウド技術に知見のある社員と一緒に働く機会も得られ、お客様とも良い関係性を築いた上で、広く活用いただける成果物を提供でき、自己成長と仕事の達成感の双方を得ることができました。
自己研鑽とチャレンジの先に、新たな道が拓かれていく
―ご自身のスキル向上に向け、継続的に取り組んでいることを教えていただけますか?
社内で定期的に開催されている「技術本塾」に参加し、トップクラスの知見や技術を持つ先輩指導のもと、通常業務では得にくい高度な技術力や先進技術の習得に取り組んでいます。「技術本塾」は、異なるいくつものテーマで催されるのですが、私はこれまで「Kubernetes(クバネティス)」というコンテナ基盤技術をテーマとしたクラスに参加。単なる講習だけにとどまらず、自ら課題を設定し、カスタマイズの方法や技術的な検証を行うなど、実践を通じた技術習得に努めました。実際に手を動かしながら学ぶことで、しっかりと頭に覚え込ませることができ、現場で活かせる応用力も身につけることができました。
資格取得にも積極的に取り組んでおり、AWS関連の資格と併せて、直近では技術本塾で勉強したKubernetesの技術者認定資格を3つほど取得。この他AWSをはじめとしたクラウド系の技術動向には常にアンテナを張っており、新しいサービスやアップデート情報をキャッチアップしながら自身の業務に活かせる部分があるかを照らし合わせることを習慣化しています。
また、週末や有休を取得した日には、技術書籍やノートPCを片手にカフェなどで知識を深める時間を作っています。こうした自主的な学びを通じて、普段の業務では触れる機会の少ない分野にも積極的にアプローチし、技術の引き出しを広げるよう努めています。
―意欲的にスキル・キャリアアップを目指せる環境が整っているんですね。最後に、今後のキャリアビジョンについてご紹介いただけますか?
現在、私には3歳の子どもがいますが、子どもの成長過程から刺激を受けることが多いです。私自身も「1年でこんなに成長したんだ」と思えるよう、これからも自己学習に励み、仕事においても新しいチャレンジをするなど、前向きにキャリアを歩んでいきたいです。
技術的な志向としては、現在の基盤系の技術が自分に合っていると感じているため、今後も基盤領域を軸にしたキャリアを目指したいという思いがあります。過去には、パートナー企業への出向を経験し社内だけでは培えない知識や技術を習得することができ、その経験を通じて得た技術や知見を自社の案件にも積極的にフィードバックしてきました。そして、現在のプロジェクトでは、AWS基盤チームのリーダーという重要な役割を任されています。
私の今後の目標は、クラウド技術を中心とした基盤構築の分野で専門性をさらに高めていくこと。これまでの経験から、専門性を磨き挑戦を続けた先には自ずと、知的好奇心が刺激される新たなキャリアが切り拓かれていくと考えています。


