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金融業界を技術力でリードするーー最先端の追求だけでない、システムのプロとしての“使命”

今やあらゆる人々の経済活動に欠かせない金融システムは、一種の社会インフラとしての役割を果たしています。NTTデータはこうしたITシステムの安定稼働を支える技術パートナーとして、長年にわたり数多くのお客様への価値提供を続けてきました。米山 貴丈が所属する金融戦略本部 技術戦略推進部は、NTTデータが関わる金融案件全体に横断的に参画し、技術ドリブンな価値貢献を図る部署。他の金融事業部に頼られる強力なテックリードとして、さまざまな技術分野に強みを持つエンジニアが揃っています。金融業界全体という広範なフィールドで活躍を続ける米山が、現在のポジションに懸ける思いやNTTデータで働く醍醐味を語ります。

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金融プロジェクトならではの、高難度の課題に対峙する

金融戦略本部 技術戦略推進部は特定のクライアントをもたず、金融業界全体をスコープとした技術提供を行っています。その主たるミッションは大きく2つ。一つは、最新技術の目利きをしながらお客様先のシステムへの展開手段を模索する「攻め」の役割。もう一つは、進行中のプロジェクトに対する第三者的なリスク評価や高度な技術を要するシステム開発の対応にあたる、いわば「砦」としての役割です。

米山は入社以来、プラットフォームエンジニアとして多様なキャリアを積んできました。技術戦略推進部ではその経験を活かし、プロジェクト立ち上げ期におけるフィジビリティ(実現可能性)の評価や、成果物に対する品質や信頼性の評価を中心に担当。また時には自らシステムアーキテクチャの検討や提案を行うこともあります。

お客様にとって全く新しい技術を導入する判断は、技術パートナーである当社にとっても前例のない試みとなる場合があります。技術戦略推進部には、NTTデータとして特に難度の高い金融プロジェクトを先導し、中心となって価値を提供していくことが求められています。

我々が提案する新しい技術やシステムがいかに画期的でも、それによってリスクも高くなっては、お客様の同意は得られません。金融システムを構築するには、セキュリティ面をはじめとしたさまざまなレギュレーションが定められています。その基準を満たしながらお客様が望む要件を実現するため、どんなサービスや技術を導入し、どういったアーキテクチャが適切なのかを慎重に検討します。

NTTデータにとっての「難度の高い」ミッションとは、手がけたことのない技術に向きあうことに限りません。時には、既存システムの更改に対する低コスト化を求められるケースもあります。過去の要件や作業を踏襲するだけでは達成できない課題に対して、アプローチを根本から見直しながら実現を模索することも、アーキテクトにとって大切な仕事です。

私たちは業界全体をスコープとしたさまざまな案件に横断的に関わり、おのおの異なる課題に対し能動的なアクションを起こすことができます。お客様のシステムはサービス規模だけでなく、社会的な影響力の大きなものばかりです。そうしたシステムを自らの参画によってより良い方向に導けるという実感が、大きなモチベーションになっています。

米山が考える、プロとしての行動と責任とは

米山はこれまでOSS(オープンソースソフトウェア)を採用したシステムを中心に経験を積んできました。案件はコールセンタシステムやインターネットバンキングシステム、メインフレームを含む大手銀行の基幹システムまで、種類や規模もさまざま。比較的規模の小さいプロジェクトでは、システム基盤の構築に必要なほぼ全ての技術要素に自ら携わる機会があったといいます。

過去にはアプリケーションを除いたほぼ全てのシステムを自分で構築する場面もありました。当時の自分の技術知識では対処できず、プロジェクトを前に進めるために数多くのインプットや試行錯誤が必要でした。今振り返れば、その時の経験のおかげで今の私があるのだと感じます。

規模は小さいながらシステムの全体像を俯瞰する業務にあたれたことで、現在の業務であるリスク評価やデザインレビューの観点で、システム構造の“勘所”を掴む助けになっています。

システムの安定性やリスクマネジメントに対して特に厳しいお客様に相対する米山が、仕事を進めるうえで大切にしていることがあります。それは、常にアカウンタブル(説明可能)なプロジェクト進行を心がけること。アカウンタビリティとは、単に行動がロジカルなだけでなく都度の意思決定やその背景を可視化し、時間が経っても順を追ってプロジェクト全体を検証できる状態をいいます。言語化されたエビデンスは、事後になって万一システムトラブルが発生したとしても、迅速な原因究明に役立ちます。

「我々はお客様よりもシステムに詳しい。だからこそ、お客様が下される意思決定によって生じるプラス面もマイナス面もきちんと説明をし、それをエビデンスとして残すこと。それがシステムを扱うプロの行動である。」

これは私が若手社員の頃、メンターだった先輩社員からかけられた言葉です。アカウンタビリティを担保する行動は、今の担当が金融だからではなく、NTTデータの技術者として果たすべき使命だと考えています。

NTTデータという地盤を力に、やりたいことを叶えてゆく

米山の業務を聞くと、「地盤を固め堅実に進める」といったイメージを持たれるかもしれません。ところが、NTTデータという組織自体について彼が持っている印象は、その逆とも言えるものでした。

あえてひと言で表現するならば、NTTデータは“遊び心”のある会社だと思います。企業規模の大きさや資金的な裏付けがある分、新しいチャレンジや多様性のある働き方を思いっきり受け入れてくれる裾野の広さを感じます。やりたいことがある人を歓迎し、その想いを組織全体で動かしていく推進力と、メンバーたちの大らかさがあります。

会社の方針に従って個人が動くのではなく、会社という基盤を使って個人が「やりたいこと」を叶えに行く。その考えこそ、NTTデータが今後もIT業界を引っ張るための原動力になり得ると、米山は考えています。

何が売れて、何が人々に受け入れられるのか。付加価値が生まれるかどうかわからない未知の試みに挑むからこそ、企業は前に進めるのだと私は考えます。既存のビジネスから想像できるようなことだけにこもっていては、他社がすぐに追いついてしまいます。NTTデータはそういう意味で、遊び心を世に問うような、まだ世に出ていない企画や技術に誰よりも早く挑戦し、形にしていく面白さを体感できる環境が整っています。

プロジェクトのさまざまな難題に相対する技術者でありながら、チームマネジメントを行う管理職でもある米山。最後に、同じ組織の一員として共に働きたい人物像を聞きました。

まずはお話した通り、何かやりたいことを自分の中に持っていてほしいと思います。そのうえで私たちの技術戦略推進部であれば、「技術を駆使して社会やビジネスをどう変革していくか」について一緒に考えてくれる人財ならば嬉しいですね。

金融システムにおける高度なシステム課題やDX推進に対して、テックリード集団として価値貢献する技術戦略推進部は、社会インフラの安定稼働を支える堅実性を持ちながら、NTTデータの看板を背負う技術集団として“進取の気概”に富んだチームでもあるのです。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです