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働く理由は身近なところにある。子どもたちの「未来づくり」を原動力に、医療DXへの挑戦を続ける

自分の家族や身近な人を幸せにしたいーー。社会貢献という広大な夢の実現は、そんなパーソナルな想いの先にあるものかもしれません。今回紹介するのは、二児の母として、子どもたち世代がより豊かで健康的な生活を送られる社会をつくるため、ヘルスインシュアランス事業部で医療DXに取り組む高橋舞。シンクタンクからNTTデータに転職し、マネージャーとして働く高橋の姿をお届けします。

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子どもたち世代の「未来づくり」につながる仕事がしたい

ヘルスインシュアランス事業部で医療・保険業界のデジタルトランスフォーメーション=医療DX に取り組んでいる高橋舞。そんな高橋は、前職のシンクタンクでも医療ヘルスケア分野の新規事業開発に携わっていました。第二子の育休中、社内ベンチャー制度に応募し、取締役会での承認を得て妊婦向けデジタルヘルスケアサービスの事業開発に取り組んだのです。

私は妊娠中にある病気にかかったのですが、必要とするサービスが世の中に存在しなかったという実体験をもとに医療ヘルスデータを活用したビジネスモデルを構築し、社内ベンチャーとして動き出しました。「当事者である私がやるしかない!」という強い使命感を持って取り組んでいました。

自分が欲しいサービスを作るという体験は、純粋に楽しかったと語る高橋。しかし、経営方針の変更から突如、社内ベンチャー制度が廃止になり、リリースが見えてきた段階で新規事業は頓挫。その後、高橋は社長が推進する新規事業企画担当として勤務します。ところが、会社の将来像と、自分が貢献したい将来像が異なっていることを知ります。

私が貢献したい将来像は、簡単にいえば、子どもたち世代に未来をつなげていくということ。子どもと離れて働く平日の8時間を使って、何をやりたいのかーー。前職の方向性が悪いわけではなく、単純に私とは目指すべき将来像が違うという点から、転職を考えました。

転職時のキーワードは「未来づくり」。その方向性をともにできる企業を求める高橋の前に浮かび上がった選択肢が、NTTデータのヘルスインシュアランス事業部でした。

NTTデータは、まさに子どもたち世代の未来づくりにつながる事業展開をしている会社で、多岐にわたるソリューションやアセットを持っています。それらの掛け合わせによる将来展開に大きな期待が持てました。

また、私が経験してきた医療ヘルスケア領域のポジションでオファーがあったことで、自分がやろうとしていたことは間違っていなかったんだと思えましたね。前職で市場調査をしている中でよくNTTデータの名前を目にしていたので、この会社は医療ヘルスケア領域に本気だという印象を持っていたことも大きかったです。

自分が目指す将来像と合致していること。さらには16時に退社できる制度があり、子どもたちと過ごす時間も確保できることから、高橋はNTTデータへの転職を決意しました。

医療DX実現に向け、ついに動き始めたプロジェクト

ヘルスインシュアランス事業部において、高橋は厚生労働省と社会保険診療報酬支払基金(通称:支払基金)をお客様とした医療DX領域のソリューション営業や企画を担当。2023年4月からはマネージャーに昇格し、事業部を横断する企画担当としてお客様のベストパートナーとなるべく、戦略策定・施策立案を行い、各営業組織と連携した効果創出を目指しています。

健康管理情報などの分散した情報を連結してビッグデータを構築し、データの利活用によってどのようなサービスを提供していくのか。高橋は現場の営業担当として、入社後から事業部を横断した戦略を意識した「種まき」を行ってきました。その成果が今、ようやく芽吹き始めていると高橋は語ります。取り組みを続けていけば、医療ヘルスデータの利活用が新たな社会の仕組みとして昇華されることも夢ではありません。

しかし、そこまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

病歴や健康状態などの情報は、最高レベルといってもいい機密性の高い個人情報です。「データを使ってこんなことができたらいい」というイメージは多くの人に共感されるのですが、法律の壁も厚く、ビジネスとして成立させることも困難です。お客様自身、改革を進めたいという想いはお持ちであるものの、現実的な難易度は高いという状況でした。

また、法律やビジネス面の課題に加え、データの分析や利活用にも高い壁が立ちはだかっています。分散した情報をどうやって統合するのか、誰がデータ収集の音頭を取るのかなど、課題は無数にありました。

難しいテーマではあるのですが、日本には国民皆保険制度があることから、世界でも例を見ないような価値の高いデータがあります。これらを活用することで一人ひとりの生活者を深く理解し、それぞれに応じた商品やサービス、体験を提供することができる。最初は、これがどれだけ価値のあることなのか、お客様と共に理解を深める勉強会からスタートしました。

難しいテーマではありつつも、お客様と共に検討を重ね、実績を作っていきました。

私たちが担当する支払基金様の場合、その先の「お客様」は健康保険組合様になります。医療ヘルスケア領域における健康増進への貢献をミッションとされる支払基金様が各組合様をご支援するにはどのようなデータ分析が効果的なのか、一緒に検討をしました。

そして支払基金様とNTTデータのデータサイエンティストチームとで検証し、データの持つ価値や可能性を示すことができました。

妄想に向かって突き進め。“転職者”ならではのシナジーを生み出したい

前職でも医療ヘルスケア分野の新規事業に挑み、数々の領域のプロジェクトマネジメントにも携わってきた高橋。ですが、入社早々から活躍できたわけではなく、挫折も経験したそうです。

転職から半年はうまく行かないことが続き、自信を失っていました。「もっとできるはず」と思っていたのですが、自分の想像以上にコミュニケーション力などのスキルが足りなかったんです。特に辛かったのは、部下にあたるメンバーもいたこと。自分だけならまだしも、メンバーを迷わせてしまっていることには責任を感じていました。

追い打ちをかけたのが、業務と並行して受講していた、マネージャーに昇格するための研修でした。とある研修の結果、自分の弱みとして出てきた項目が「調整力」。前職での経験から、調整力が自分の強みだと自負していただけに、ショックは大きかったそうです。

前職では「10年以上同じ環境、かつ今よりも小規模な組織で仕事をしており、誰がキーパーソンかも熟知できていたため、おのずと調整がうまく行っていた」と高橋は分析します。経験してきた組織の規模が異なるがゆえの障壁でした。

ですがこの挫折が良い成長のきっかけにもなったと感じています。周囲の人たちからは転職直後から周りを巻き込んだバイタリティのある動きで刺激を受けた、という評価の声ももらえて、自信を取り戻しながら乗り越えていきました。

異なる環境ゆえの壁にぶつかり、もがきながらも高橋が実感したのはNTTデータの社員が持つ熱量の大きさだったといいます。

みんな本気で、手を抜いている人がいません。「こういう社会であってほしい」という、それぞれが信じているゴールがあって、そこに向かって走りながら自己研鑽を続けています。お客様に対しても、「そこまでやるのか」と思うほど丁寧に対応します。そんな自分たちのことを「泥臭い」と表現するメンバーもいますが、私は「あたたかみ」という言葉がピッタリだと思います。

そんなNTTデータにフィットするのは、どんな人物なのでしょうか。

妄想できる人、夢がある人。こういう社会だったらいいな、この人のために何かをしたいな、という想いを自分の中に持っている人だと思います。私の場合、自分の子どもたちのために働いているといっても過言ではありません。子どもたちの世代がより健康的で豊かな暮らしを実現できる、そんな未来を創ることが私のモチベーションです。社会貢献というキーワードでは少し漠然としてしまいますが、その根っこが自分の中にあることが大切です。

現実的であろうとなかろうと、自分の中から湧き出る妄想を抱いて、そこに突き進むこと。それはNTTデータにおいて、転職者に期待されている役割でもあると高橋は考えています。

NTTデータには堅実に物事を進めることが得意な人が多いと思います。転職者としては、もっとタガを外していいんじゃないかと感じることはありますね(笑)。私のように妄想した夢を実現したくてNTTデータに転職してくるような人は、ビジョンを持って突き進むことには長けている人が多いのではないかと思います。堅実に進める人たちと、突き進める人たちがもっと交わっていけば、大きな価値を生み出せるはずです。

自分自身の中にあるパーソナルな夢をモチベーションにしながら、多様な人たちが交わり、未来に向けて社会を変えていく。高橋は次世代のことを想いながら、NTTデータの仲間たちと一緒に、「未来づくり」への挑戦を続けていきます。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです