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生成AIなど最新テクノロジーを活用し、お客様の業務変革を推進。 ゼロイチで企画を立て、提案する醍醐味。

NTTデータでは、お客様企業の業務変革や業務高度化・効率化などの支援手段の一つとして、生成AIをはじめとする最新テクノロジーの活用・導入に関する幅広い提案を行っています。今回ご紹介するのは、大手金融機関様向けに、生成AI活用を通じた業務高度化や内製化を提案する塩澤と三島です。お客様に提案している生成AIの活用方法、最新テクノロジーを扱う面白さと難しさ、お客様のためにゼロイチで企画・提案ができる裁量の大きさなど、現在感じている仕事の魅力・やりがいについて語ってもらいました。

目次

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営業活動の高度化につながる生成AI活用を提案し、PoCを推進中

――金融ITマネジメント事業部 ビジネス推進統括部のミッションや、お二人の役割について教えてください。

塩澤 章裕 塩澤

特定の大手金融機関様向けの幅広いシステム開発をミッションとする部門です。社会情勢の移り変わりやITテクノロジーの進化に伴い、金融業界全体の動向が激しく変化する中、お客様の業務変革をリードする多種多様な取り組みに従事しています。

三島 隆 三島

塩澤や私が所属しているチームでは、生成AIやAIエージェント、Microsoft 365などを活用したお客様社内業務の効率化・高度化の提案や、生成AIやローコードツールによる内製化支援、それらを業務で活用する際に必要な基盤整備や社内ルール整備に関する支援に取り組んでいます。

――現在、お二人のチームで担当している具体的なプロジェクトの概要についても教えてください。

塩澤 章裕 塩澤

お客様社内の法人渉外担当に対して、お客様の法人営業活動の高度化につながる生成AI活用を提案しており、PoCを実施している最中です。具体的には、お客様の営業担当者が顧客先を訪問する際に必要となる事前情報の収集や商談資料の作成などを生成AIによってサポートすることにより、新人・若手の担当者でもベテラン担当者と同等レベルの営業活動が行えるような状態を目指しています。現在の金融機関の営業活動は、コンサルタント的な役割が大きくなるなど多様化・複雑化が進んでおり、お客様社内においても新人・若手の育成に関する課題感を持たれていたため、今回の提案へとつながりました。

三島 隆 三島

現在はお客様と共にPoCを行うなど、有効性や実用性に関する検証を進めているフェーズですが、最終的にはサービス化やソリューション化を目指しています。正式なサービスやソリューションとして立ち上げることで、お客様の別部門や別業務にも横展開し、ゆくゆくは他のお客様や業界全体にビジネスを広げていきたいと考えています。

完璧ではない生成AIだからこそ、運用も含めた幅広い提案が求められる

――現在担当している仕事の魅力・やりがいは、どこにあると感じていますか?

塩澤 章裕 塩澤

まず、昨今のトレンドである生成AIに対して直接的に関われる魅力があります。また、NTTデータはMicrosoftやOpenAIとパートナーシップを組んでいるため、両社との幅広い意見交換ができるほか、最新のAI技術の動向に関する貴重な情報も得られます。さまざまな刺激が得られる環境で働けているため、仕事が何より楽しいです。

三島 隆 三島

私も塩澤と同意見です。生成AIやAIエージェントに触れられることは大きいですよね。また、開発ではなく企画提案がメインの仕事になるので、お客様への提案内容や日々の業務の進め方にも大きな裁量を与えられています。自分なりに考え、自分の意見を主張しやすいため、モチベーション高く業務を推進できています。

塩澤 章裕 塩澤

生成AIに関しては、まだまだ「これが正解です」「これは間違いです」と言えるような状況ではありません。当然、誰もが正解に辿り着いていない分野だからこその難しさもありますが、その分さまざまなことにトライできるチャンスがあり、幅広い提案ができる余地も残されています。このような生成AIを取り巻く現状も、三島が語ったような裁量の大きさにつながっていると考えています。

――裁量の大きさを活かして、実際にお客様に提案を行った事例などがあれば教えてください。

塩澤 章裕 塩澤

AIでベテラン担当者にインタビューを行い、ベテラン担当者が持っている暗黙知を抽出して形式知化する取り組みについても提案を進めています。もともと別のお客様との間で進んでいた事例を応用したものですが、私たちのお客様にも興味を持っていただけたため、案件化に向けて動き出しているところです。

三島 隆 三島

冒頭で紹介した生成AIによる法人営業活動高度化のPoCですが、現在進めているのは2段階目のPoCであり、昨年度に1段階目のPoCを実施しています。実は1段階目のPoC終了時点で、お客様からは「今後のPoC継続は難しい」と言われていました。ただ、私としては「何とかPoCを継続して実用化につなげたい」という強い思いがあったため、試行錯誤を重ねてお客様への提案ロジックを変えていき、再提案を行いました。その結果、お客様からPoC継続を採択いただき、現在進めている2段階目のPoCにつなげることができました。私たちが「お客様に言われたことをするだけのチーム」であれば、このような再提案はできなかったと思います。

塩澤 章裕 塩澤

お客様からは「生成AIでできることがあれば何でも提案してほしい」と言われているので、私たちとしてもアイデアを持っていきやすいです。実際に、既存のプロジェクトの合間にさまざまな提案を実施できています。

――金融機関のお客様に対して生成AI活用を提案する難しさや大変さは、どこにあると考えていますか?

塩澤 章裕 塩澤

金融機関では正確性や堅牢性が最優先されるため、多少アバウトなところがある生成AIとの相性が良いとは言えません。そのようなギャップを前提としてお客様との協議・調整を行い、いかにして「許容いただけるか」「納得していただけるか」を考えていく必要があります。

三島 隆 三島

生成AIは完璧ではありません。そのため、人と融合させて初めて価値が出ることを説明したり、あくまでも補助ツールとして使っていただく前提で導入したり、運用方法も含めた提案を意識する必要があります。一般的なシステムやツールであれば「このような機能があります」と説明するだけで済みますが、生成AIではそうはいきません。そのような提案の難しさはありますが、完璧ではないからこそお客様と一緒に作り上げていく面白さややりがいを感じることも多いですね。

不確実な状況の中でも、手探りで仕事を進めていける人が向いている

――生成AIに関するトレンドや技術情報のキャッチアップについては、どのように行われていますか?

塩澤 章裕 塩澤

パートナーシップを組んでいるMicrosoftやOpenAIから得られる情報も豊富にありますし、NTTデータ社内で別のお客様に生成AIを提案している部門やチームとは、定期的な連絡会を設けて情報共有を行っています。また、連絡会だけでなく個人レベルで話を聞きに行くこともあり、有用な情報を持っている人に声を掛けてミーティングを開くことも珍しくありません。

三島 隆 三島

塩澤が他部署の人たちを交えたミーティングを積極的に設定してくれるので、自分も一緒に参加させてもらうことが多いです。他の金融機関や他業界での生成AIに関する取り組み状況を知ることができ、「自分たちもやってみよう」「お客様に提案してみよう」という話に発展していくこともあります。

――チーム内でのフォロー・育成体制についてはいかがですか?

塩澤 章裕 塩澤

生成AIに関しては実際に触ってみないと理解できないことが多いので、知識や経験が多少足りなかったとしても、まずはプロジェクトや業務に対して可能な限りアサインすることを意識しています。実際に触ってもらって、その上で分からないことや理解できないことについてはスピーディーにフォローするように心掛けています。知識や経験がないからといって、いつまでも資料作成やリサーチだけをしていても成長につながりませんから。

三島 隆 三島

確かに塩澤のフォローは早いです(笑)。まずは自分自身で調べたり考えたりするのですが、「それでも分からないな…」という部分に関しては然るべきタイミングで丁寧に教えてくれるので、テンポよく仕事を進めることができています。

――今後、お客様に提案したいと考えている新たな生成AI活用のイメージなどがあれば教えてください。

塩澤 章裕 塩澤

今後は、外部データを参照するRAG(Retrieval-Augmented Generation/検索拡張生成)中心の活用だけでなく、個々の業務特化型のAIエージェントが主流になると言われています。そのため、そうしたモデルに関する提案が増えていくと思います。また、これまでのようにユーザーが意識してAIを使うのではなく、何らかのシステムやツールにAIを付随させることにより、ユーザーが意識することなくAIを使えるような仕組みが求められるようになると予想しているので、そのようなAIを既存業務に絡めた形で提案していきたいと考えています。

三島 隆 三島

塩澤が言ったように「ユーザーが意識することなくAIを使える」という環境は、私たちが目指すべき世界観の一つだと思っています。現状の生成AIは「一部の人は使うものの、使わない人はまったく使わない」という状況です。このような状況はしばらく変わらないと思いますし、変えていくことも難しい。だからこそ「意識せずに自然とAIを使っている」「特定の業務は基本的にAIが担う」といった環境を構築していく方向に進んでいくのではないかと考えています。

――最後に、生成AIを活用したお客様の業務変革に携わりたいと考えている方々へ、メッセージをお願いします。

三島 隆 三島

生成AIを中心に進化の激しい技術を扱うことになりますが、新しいものに対する好奇心があり、柔軟かつアグレッシブな姿勢で仕事に取り組める方であれば、楽しく前向きに働けると思います。私もこのチームに入るまでは生成AIやクラウドについてほとんど知りませんでしたが、Udemyなどの教育ツールが充実しているほか、資格取得についても会社からのバックアップがあるなど、意欲さえあればいくらでも学べる環境が整っています。もちろん上司や先輩も丁寧にフォローしてくれるので、安心して飛び込んできてほしいです。

塩澤 章裕 塩澤

私たちの部門やチームでは、生成AIという未だ正解のないテクノロジーをベースにして、お客様へのゼロイチの企画・提案を担当することになります。当然、型通りのルーチンワークではないため、不確実な状況の中でも手探りで仕事を進めていける方が向いています。また、私たちの組織には「自分はこうなりたい」「お客様にこんな価値提供をしたい」といった確固たるWILL(意志)を持っているメンバーが集まっているので、そのようなWILLを持っている方であれば、お互いに良い刺激を与え合いながら成長していけると思っています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです