お客様の経営・ビジネス領域に踏み込み、共に未来を描くパートナーを目指す
――渡邊さんが統括する「戦略PS企画担当チーム」の概要やミッションをお聞かせください。
渡邊
戦略PS企画担当チームは、当社と大手金融機関様との間で2024年に締結した戦略パートナーシップ契約に基づき、お客様の経営やビジネスアジェンダに近い領域で「提言→実装→成果」のサイクルを実現・推進するコンサルタント組織として2025年4月に誕生しました。現在は私も含めて10名のメンバーが在籍しています。
戦略PS企画担当チームのミッションは、リサーチ・企画・コンサルティングを通じて、お客様と共に考え、創り、成果へつなげる「共創のサイクル」を回すことです。当社はお客様と20年以上にわたって信頼関係を築いてきましたが、今後はこれまで以上にお客様の経営・ビジネス領域に深く入り込むことで、単なるシステムインテグレーターではなく、共に未来を描くパートナーとして、金融の新しい可能性を切り拓くことを目指しています。
――「戦略PS企画担当チーム」の今後の事業目標や、推進中の取り組み内容について教えてください。
渡邊
これまではお客様に対してシステム開発や運用の側面から価値を提供してきましたが、今後は経営・事業企画のフェーズで伴走できるパートナーへと進化する必要があります。そのため今後の事業目標として、お客様と共に新しい金融ビジネスを実現するための「共創基盤」の構築を掲げています。
具体的な取り組みとしては、「上流構想・戦略や仮説検証フェーズでのリサーチ/PoC支援の体系化」「お客様のトップライン向上に資する領域(データ活用、生成AIを活用した質の向上、販売機会の拡大、非金融との新たな連携など)への展開」「銀行業界共通の課題である事務領域のデジタル化推進」「戦略パートナーシップを軸とした中長期共創モデルの確立」といった活動を推進することで、お客様と「成果を共に創る関係性」を築くことを目指しています。
また、事業の成長には人の成長が不可欠です。メンバー各自がビジネスの上流から発想し、「提案できる企画人財」や「リサーチ設計からデリバリーまで担えるコンサル人財」として成長できるよう、組織としての育成と仕組みづくりにも注力しています。
――「戦略PS企画担当チーム」には、どのような強み・優位性があると考えていますか?
渡邊
NTTデータや金融ITマネジメント事業部は、20年以上にわたるお客様との信頼関係を有しており、お客様との関係性やお客様の事業・業務に関する深い理解は、新組織である戦略PS企画担当チームにもそのまま引き継がれています。
すでに経営層から現場まで幅広いレイヤーで直接コンタクトできる関係性を築いているため、単なる発注者・受託者の関係ではなく「共に課題を考えるパートナー」として日常的に議論できる土壌があり、上流工程での提案や共創をスムーズに進めることができます。また、お客様の業務文化や意思決定の特徴、システムのAs-Isを深く理解している点も私たちのアドバンテージです。
さらに、NTTデータグループ全体のケイパビリティを活かせることも、私たちの強みです。コンサルティング、リサーチ、デザイン、システム開発など、多様な専門機能を連携させた上で一つのチームとしてお客様と並走できることにより、上流の構想策定から実装・定着までを一気通貫で支援することが可能です。このような「深い関係性×現場理解×総合力」を掛け合わせることにより、お客様の新しい挑戦を実現する上流パートナーとしての価値を発揮していきたいと考えています。
――今後、「戦略PS企画担当チーム」にどのようなカルチャーを根付かせたいと考えていますか?
渡邊
私たちは常に「お客様第一」を軸にしつつも、既存のやり方だけに捉われることなく、失敗を恐れず挑戦することを心掛けています。特に各メンバーが自分の意思(Will)を持って行動することを大切にしており、「Willを持って行動すれば、望む未来が開ける」という信念のもと、一人ひとりが挑戦を積み重ねることで、お客様にとって「本当に価値のある解決策」を生み出していく姿勢を重視しています。また、今後は「少々真面目過ぎる」と言われてきたNTTデータのパブリックイメージを払拭し、真面目でありつつもベンチャー企業的なフットワークの軽さで動けるカルチャーを醸成していくことで、皆がワクワクしながら働けるようなチームを作っていきたいと考えています。
お客様の経営戦略・IT/セキュリティ戦略に資する、多様なプロジェクトを推進
――皆さんの仕事内容や役割について教えてください。
高野
私たち4名は戦略PS企画担当チーム所属のコンサルタントです。当社と戦略パートナーシップ契約を結んでいる大手金融機関様へのサービス創発に関する提言やコンサル、施策推進といった上流業務支援を中心に担当し、お客様企業の皆様と伴走しながら各種テーマに取り組んでいます。また、私自身は戦略PS企画担当チームの課長として、自らコンサルタントとしてご支援するとともに、チーム内で動いているプロジェクトの管理やメンバーのマネジメントも担当しています。
――皆さんが担当しているプロジェクトについてお聞きしていきます。まずは高野さんの担当プロジェクトについて教えてください。
高野
システム構造改革PJとセキュリティコンサル領域全般(PQC[耐量子計算機暗号]移行支援PJ等)を中心に担当しています。システム構造改革PJは、お客様の中期経営計画のアップデートに合わせてIT領域の構造改革を進めていくプロジェクトであり、コスト構造の可視化/最適化、ITロードマップ策定、クラウド活用検討をはじめとした、お客様からいただいている複数のテーマの具体化や推進検討を行っています。現在はテーマごとにPJチームを組成しており、私と高杉さんは全テーマの統括とPJチームのリーディングを担当しています。
セキュリティコンサルPJの1つである、PQC移行支援PJは、将来実用化が予測されている量子コンピューターによる暗号解読リスクに耐え得る新しい暗号技術への切替えに向けた取り組みです。現在はプロジェクトのファーストステップとして、お客様が保有しているシステムに対する暗号処理や通信技術の調査を行っているほか、暗号技術の標準化/製品化動向とシステム更改のタイミングを勘案した10年スパンでの移行計画の策定をコンサルティングしています。
――高杉さんは、どのようなプロジェクトを担当していますか?
高杉
高野さんと共にシステム構造改革PJに参画し、各取り組みテーマのPJを横断的に統括する立場として、PJ全体の進捗・課題・成果物の管理やお客様との合意形成リードなどを実施しています。また、システム構造改革PJの取り組みテーマの一つであるクラウド活用検討に関して、お客様社内で利用されているクラウドサービスの調査・整理や、新規・既存双方に適用するクラウド利用の基準策定を行うなど、プレイヤーとしての業務も並行して担当しています。
――内山さんは、どのようなプロジェクトを担当していますか?
内山
お客様の経営アジェンダを起点とした企画・提案を進めるPJに参画しています。PJ自体は2024年7月頃からスタートしていますが、私と部長の渡邊さんが中心となり、社内のコンサル支援部門やNTTデータ経営研究所、フォーティエンスコンサルティングと一緒に、お客様の経営分析・課題分析・ヒアリングなどを行うことでお客様の経営アジェンダを特定していきました。その後、両社の社長間によるトップセッションでの提案につなげていき、2025年度はトップセッションで提言したリテール領域の戦略や銀行オペレーションに関する新しいプラットフォーム企画など、複数のテーマの具体化を推進しています。
――田中さんは、どのようなプロジェクトを担当していますか?
田中
主にセキュリティ監査点検業務の高度化とサイバーセキュリティに係るソリューション導入を担当しています。セキュリティ監査点検業務の高度化PJは、金融機関の事業運営に不可欠なセキュリティ監査・点検における規定類の改定等に関する支援を行うプロジェクトです。ロングスパンのご支援であり、継続的な品質向上を目指すべく週2回の定例を通年で実施するなど、お客様のご要望や課題感を丁寧にヒアリングしながら伴走しています。また、サイバーセキュリティに係るソリューション導入においては、サイバー攻撃のトレンドや技術動向、当局指示等を総合的に勘案の上、ソリューション導入をご提案、導入後の運用整備までトータルで伴走支援している状況です。
前例も正解もないテーマと対峙し、自分たちで答えを作り上げていく
――皆さんは、現在のコンサルティングの仕事にどのようなやりがいを感じていますか?
高野
私はSEのキャリアが長かったのですが、SEはQCDを守るという至上命題がベースにあり、決められたスケジュールで確実に遂行する業務スタンスが求められる、言わば減点主義的なポジションでもありました。それに対してコンサルは「いかにお客様の期待値を超えられるか」がより重視される加点主義的なポジションであると考えており、仕事を通してお客様の期待を超えるような価値を発揮できた際には、大きなやりがいを感じることができます。
内山
お客様企業の全体戦略を理解した上で物事を進めていく必要があるため、特定の分野・領域を点で解決していくのではなく、点と点をつなげて線や面として提案できることに仕事のやりがいを感じています。また、若手であっても普段は接点を持てないようなお客様役員層の方々に提案ができたり、社外のエキスパートと対話しながら仕事ができたりすることも本PJの魅力だと考えています。
田中
私はセキュリティ系のPJを担当しているため、社内のセキュリティ専門部隊と共にプロジェクトを推進しています。お客様にはお客様の立場や制約があり、専門部隊は専門家としての意見を主張しますが、私たちコンサルは両者の間に立って意見集約しながら落とし所を探り、プロジェクトを円滑に進めていく役割が求められます。難しい役割ではありますが、両者の助力を得ながらプロジェクトをベストな方向性に導けた際には、コンサルとしての存在意義を感じることができ、仕事のやりがいも得られます。
高杉
中期経営計画に資するITロードマップの策定やガバナンスの構築など、お客様のビジネスの方向性そのものを設計していくようなスケールの大きな仕事にやりがいを感じています。また、私たちが作った提案内容をお客様にご納得いただけた際には、「お客様から信頼されている」と感じることができ、その度に嬉しい気持ちになります。
――「戦略PS企画担当チーム」のコンサルタントには、どのような人が向いていると思いますか?
内山
私たちがコンサルタントとして対峙するテーマは、明確な正解や前例が存在しないものばかりであり、そのような「わからないもの」を対象に自分たちで正解を作っていく必要があります。だからこそ、わからないものに対して拒否反応を起こすのではなく、「一旦受け取って考えてみる」といったテンションで臨めるような不確実性への耐性が重要になると思います。
高杉
主体性があり、泥臭く動ける方に向いていると思います。内山さんが話したように、私たちの仕事に正解はありません。正解がないからこそ、自ら主体的に動き、考えていく力が必要になると思います。また、コンサルの仕事にキラキラしたイメージを持たれている方もいるかもしれませんが、実際のところは関係者間の調整や合意形成といった泥臭い仕事も多いので、そのような仕事に対して愚直に取り組める方がマッチすると思います。
高野
私たちの仕事は、自分一人では解決できないものがほとんどです。お客様や社内外のさまざまな人たちの力を借りることになるので、チームワークを大切にしながら働けるマインドを持っている方が向いています。また、ゼロイチで何かを生み出す創出意欲も重要になります。戦略PS企画担当チームでは、NTTデータ社内でも前例がない取り組みを進めるケースが多いので、前例がないことへのチャレンジを楽しめる方に来ていただきたいですね。
田中
バイタリティーがある人がいいと思います。私たちが担当するテーマは上流領域や先進的な領域であることが多いため、お客様にとっても未知の取り組みとなることがほとんどです。そんなときに私たちが暗くなっていたら、お客様はさらに不安になってしまうので、「一緒に切り開いていきましょうよ!」と前向きな姿勢で伴走していけるマインドを持っていることも、コンサルの重要な資質の一つであると考えています。
――最後に、皆さんの今後の目標を教えてください。
田中
セキュリティの領域で、当社のプレゼンスをさらに高めていくことです。従来にも増して領域を広げていくことが可能だと考えているので、現行のご支援を通じてお客様からの信頼を獲得し、将来的にはこれまで以上の規模感でのご支援を目指したいと考えています。
内山
個人的な目標になりますが、金融以外の他業界の動向や海外事例を正確にキャッチアップし、さらにはNTTデータ社内の戦略もインプットした上で、お客様に幅広い提言を行えるような引き出しを増やしていきたいです。
高杉
現在はシステム構造改革PJをメインで担当していますが、お客様の中核ビジネスである住宅ローン事業に関する提案も並行して行っています。今後はITシステムに限らず、お客様が展開する幅広い事業領域に対して支援の幅を広げていきたいと考えています。
高野
引き続き戦略支援の領域を広げていくとともに、私たちがお客様先に常駐するなど、さらに包括的な支援をご提供できる「真のパートナー」を目指していきます。また、コンサルティング領域におけるNTTデータは、まだまだチャレンジャーの立場です。今後は戦略PS企画担当チームで得た成功事例やナレッジの再現性を高めた上で活用・展開を図るとともに、個に依存し過ぎない組織力の強化を進めていくつもりです。


