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理想論を超えて現場を動かす。多様な働き方を土台に、現場と経営を横断する製造業DX。

製造業DXは、データ分析や最新技術だけでは完結しません。現場の工程や担当者の声、部門間の分断といった生の課題を捉えなければ改革は定着しないからです。NTTデータのエンジニアリングチェーンユニットは、現場へのヒアリングから業務プロセスの可視化、改善策の立案、PoC、定着化までを一貫して支援し、事業を動かす実装力にこだわります。現場起点で価値を生む同ユニットには、IT・業務・経営の視点を横断するプロフェッショナルが集結しています。本記事では、一気通貫の支援を可能にするアプローチと働く環境、そして社員が語る成長実感を通じて、製造業の変革を実装する組織のリアルに迫ります。

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理想論では動かない現場に納得の一歩を示すコンサル支援

製造業のコンサルティングで重要なのは、現場で起きている課題を、企業の経営判断へとつなぐことです。エンジニアリングチェーンユニット(以下、ECユニット)は、その橋渡し役として、経営起点のみならず、現場の声を起点に課題を構造化し、改善のステップを描いていける組織です。DXの理想像だけでなく、現場が納得できるステップを示せる点が評価されており、これにより企業は全体最適な施策を練ることができます。その価値を提供するために、ECユニットは課題発見から改善案の提示、PoC、そして定着化までを自ら手掛けています。いわば、経営と現場の間で未来の製造業を実装していく存在です。

そのなかで近藤と稲葉は、生産技術・生産管理領域を中心に、課題構造の可視化や改善の道筋設計を担当しています。近藤いわく、現場で拾う “まだ言語化されていない課題”こそ改革の核心。課題の多くはデータだけでは見えず、現場の「本当はここに困っている」「この作業が時間を奪っている」という声を聞いて初めて改善の道筋が生まれるといいます。

私たちの支援先の多くは国内を代表する大手製造業です。ある顧客では、事業を新設設備中心からアフターサービス型へ転換する必要がありました。しかし「原価」「工数」「サービス提供に必要な作業」などのデータがバラバラに散在し、「そもそも意思決定に使える情報がない」という状態でした。現場ヒアリングとデータ分析の両輪を意識し、「どの情報を集めれば事業判断ができるのか」を整理することで、将来のデータ基盤の姿を描くことができました。

大切にしているのは、常に技術より現場という姿勢です。技術を軸に変革を押しつけるのではなく、現場の本音を出発点に改善の道筋をつくること。そのスタンスは稲葉が担当した飲料メーカーのプロジェクトでも同じです。

支援後の理想像だけ示しても現場は動きません。部門ごとに「当たり前なこと」と「理想形態」が違うからです。「このステップならできる」と思える道筋を示すことが何より大事。現場の言葉を基点にして初めて、部門間の溝を埋められます。
私が担当した飲料メーカーでは、需給・製造・物流の部門間での情報連携に苦労していました。そこで、現場への綿密な聞き取りを行い、地道に業務を整理した結果、徐々に現場の課題が可視化され、ボトルネックとなっている業務を明確にすることができました。現場で起きている課題に向き合うことで改善の起点につながります。現場寄りでコンサルを進められることにやりがいを感じますし、その積み重ねこそが企業全体の意思決定を支え、製造業の競争力を底上げする礎になると実感しています。

経験を再定義し、実務知見を武器に変える新しいキャリア戦略

2025年6月にNTTデータへ転職した稲葉は、前職で開発・製造・生産技術に携わるなかで、現場の努力だけでは変えられない構造的な課題を痛感していました。

部門の境界に阻まれ、改善提案が実行まで届かない。属人化したプロセスが継続し、同じ作業を何度もやり直す──そうした経験が重なるほど、「現場からだけでは変革は起こせない」という思いが強くなりました。課題の本質を変えるには、現場と経営をつなぐ立場で支援する必要があると感じました。自分の経験を武器にできる環境で挑戦したいと思い、コンサルタントへの転職を決めました。

入社後、稲葉が最初に実感したのは、「現場経験がそのまま強みに変わる」ということでした。

現場ヒアリングでは、前職で培った業界知識が自然と役立ちました。「この課題はあの業界でも起きていた」「この会社ならではの事情だ」と整理できるようになり、自分の経験がそのまま分析力につながった感覚がありました。

ECユニットではメンバの強みを見極め、その力が最も発揮できる案件にアサインする文化があると近藤は語ります。

メンバの前職や得意領域を理解し、上長と相談しながら、一番力を発揮できるプロジェクトに配属できるようにしています。本人の強みが活きる環境をつくることができる組織です。

適材適所でのアサインと、経験を価値に変えるプロジェクト環境。この2点が、コンサル未経験からでも前職を強みに成長できる理由です。
さらに、稲葉の成長を後押ししたのは、聞けば誰かが必ず助けてくれるというECユニットの空気でした。

分からないことは聞くのが当たり前という文化があります。IT寄りのメンバ、経営コンサル出身のメンバ、現場経験の深いメンバが自然に混ざっていて、誰に聞いても必ず答えが返ってくるんです。多様な専門性が集まるチームだからこそ、知識の吸収スピードが上がり、挑戦の幅も広がります。自分では見えていなかった視点を何度ももらいました。だから、新しい領域でも恐れずに踏み出せました。ここなら確実に成長できると思えています。

自律と協働が共存するものづくりDXのプロフェッショナル集団

多様な働き方を尊重しつつ成果を出す文化が根づいているECユニット。「働き方の柔軟さ」と「チームの近さ」が共存しており、その象徴が近藤の働き方です。育児と業務を両立しながらプロジェクトを牽引する姿勢は、ユニット全体の空気をつくる一因にもなっています。

8時ごろに子どもたちの支度と送り、夕方には子どものお迎えをしていますが、迎えの時間は予定表で共有しているので、気にせず中抜けができます。子どもの急なお迎えなどに備え、常駐型のプロジェクトは控えてもらっていますが、出張が必要なときは事前に共有して調整しています。この働き方が特別視されることはなく、当たり前の選択肢として受け入れられています。働き方のパターンは人それぞれで、規定に沿っていればどんな働き方をしても問題ありません。

もちろん、家庭の有無にかかわらず、メンバ全員が自由に働き方を選択しています。稲葉はその日の業務内容に合わせて働く場所を決めています。

プロジェクトが立ち上がったばかりで対面のほうが良いと感じるときは出社しますし、集中したい日はリモートにしています。働き方を自分でデザインできるのがありがたいですね。また、リモートでも出社でも、チームとの距離が変わらないのがECユニットの良さです。チャットで気軽に質問できたり、「必要なら打ち合わせ入れよう」と言ってくれたりします。

「その柔軟さを受け入れてくれるメンバばかりです」と近藤。

ECユニットは20名弱の組織で、20代から30代まで幅広いメンバが在籍しており、年齢や年次に関係なく距離が近いのが特徴です。同じようなタイプの人が多いので、本当に話しやすいんです。出社した日は一緒にご飯に行ったり、雑談したり。フリーアドレスと言いつつも、なんだかんだ近くに集まって固まって仕事しているので、誰がどんな仕事をしているか自然に耳に入ってきます。出社と在宅が入り混じる働き方であっても、コミュニケーションが途切れることはありません。

さらに、学びの機会が日常的に存在することも、ECユニットの大きな特徴です。

資格勉強会やチーム会が定期的にあり、雑談の中からも新しい知見が得られます。年次に関係なく意見を言いやすい空気があるので、学ぶ側も教える側も構えずにいられるんです。多様な専門性が混ざり合っている分、自然と視野が広がり、気づきも増えていきます。こうした環境があるからこそ、これから入社する方もスピード感を持って成長できるはずです。

ECユニットは、ITや現場、経営など多様な専門性を掛け合わせ、製造業の価値創出を一気通貫で支援する中核的存在です。今後も前向きで成長を促し合う文化を土台に、変革を求める企業に寄り添い、ものづくりの未来に深く貢献していきます。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです