分析対象
分析期間:2019年1月1日~2019年11月30日
- 映画部門
- 分析対象:2019年に公開された映画タイトル(サブタイトルは含まない)と「映画」を同時に含むツイート
- テレビドラマ部門
- 分析対象:2019年に地上波、東京キー局でオンエアされたテレビドラマのタイトル名と「ドラマ」を同時に含むツイート
- ニュース部門
- 分析対象:ニュースポータルサイトのURLを含むツイート
- スポーツニュース部門
- 分析対象:スポーツ紙ウェブサイト、ポータルサイトなどのURLを含むスポーツに関するツイート
- 流行語トレンド部門
- 分析対象:2019年ユーキャン新語・流行語大賞、およびJC・JK流行語大賞2019&2020年トレンド予測にノミネートされたキーワードを含むツイート
【映画部門】
邦画8作品が「ジョーカー」を超える話題獲得!
話題化のヒントは年齢層の幅広さ?
2019年に公開した映画の話題量ランキングをみると、今年もアニメ関連作品の圧倒的な話題量が明らかになりました。映画部門を制したのは、実写映画「刀剣乱舞」で350万ツイートを超える話題量を獲得。「刀ミュ」という愛称で話題になったミュージカルから人気に火がつき、さらにその後アニメ化を経て今年映画化。ファンからの圧倒的な話題量を獲得しました。次いで2位には「映画ドラえもん のび太の月面探査機」、3位に「名探偵コナン紺碧の拳」、4位「天気の子」、5位「プロメア」とアニメ作品が上位を占めるという結果になりました。さらに6位~8位までを邦画が上位を占めることを考えると、Twitter上においては国内で制作された映画に話題が集まりやすく、とくに幅広い年代に受け入れられるアニメ作品に例年人気が集まる傾向にあると言えそうです。
続いて、洋画にフォーカスしました。
2019年の洋画作品は、MARVELとアニメ作品に注目が集まったと言えそうです。100万近い話題量を獲得し1位に輝いたのは、「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」。3位にランクインした「アベンジャーズ/エンドゲーム」の続編としても大きな話題となり、見事1位に輝きました。2位には「ジョーカー」がランクイン。人気映画「ダークナイト」に登場する人気キャラクター「ジョーカー」が生まれる過程が、現代の社会問題を映しているという解釈がユーザーの間で話題となり、大きな話題量獲得につながりました。また7位「ペット2」、8位「スパイダーマン:スパイダーバース」、9位「トイ・ストーリー4」とこちらもアニメ作品が上位にランクイン。ほかにも4位の「名探偵ピカチュウ」や5位「アラジン」とファミリー層向けの作品がランクインしたことを踏まえると、洋画についても子どもを含めた幅広い世代が楽しめる作品が人気を博した1年であったといえそうです。今後も動画配信サービスがより普及していく中で、「わざわざ映画館で見るなら、家族みんなで楽しめるものを!」という傾向が強まっていくのかもしれません。
【テレビドラマ部門】
ドラマ部門を制したのは「いだてん」!
枠にとらわれず挑戦しつづけた日テレが今年は強かった!
1位にはNHK大河ドラマ「いだてん」がランクイン。2位の「きのう何食べた?」に20万件以上の大差をつけて見事1位に輝きました。上位には、毎週のようにユーザー間で考察が繰り広げられ話題を呼んだ「あなたの番です」、菅田将暉さんが主演し、最終回で視聴者に直接問いかけるような演出が話題を呼んだ「3年A組」、映画・ドラマ・映像サービスと複数のメディアで展開した「ブラック校則」と、日本テレビ系列で制作された作品が上位に3作ランクイン。いずれもこれまでの地上波ドラマの常識やフォーマットを覆そうとする制作側の挑戦的な姿勢がみられ、その様子に多くのユーザーが反応したと言えそうです。ほかにも木村拓哉さんが久々の主演を務めたことで話題を呼んだ「グランメゾン東京」など、TBS系列の番組も多く上位につける結果となりました。
動画配信サービスでも国内オリジナルアニメが人気!
Abemaオリジナルバラエティ番組も人気定着の兆し?
今年も地上波テレビドラマに加え、動画配信サービスからオリジナルコンテンツをピックアップし、分析しました。
分析の結果、1位には新しい地図の3人による番組「7.2新しい別の窓」がランクイン。5位にも「#乃木坂世界旅」がランクインしていることを踏まえると、AbemaTVは熱狂的なファンがついているアーティストが出演するバラエティ番組の制作において、一定の話題量を得ているといえそうです。また、2位「Ultraman」、4位「リラックマとカオルさん」、7位「ケンガンアシュラ」、9位「無限の住人」と配信サービスオリジナルのアニメ作品が上位に多数ランクイン。これは昨年まではみられなかった傾向であり、特にNETFLIXのオリジナルアニメ作品が評価を得ていることがわかります。
【ニュース部門】
教員いじめ問題における学校側の「謎対応」が圧倒的首位に!
結婚報道ではメイプル超合金安藤なつが壇蜜超え!?
続いて、ニュース部門に移っていきます。
分析の結果、メイプル超合金の安藤なつさん&一般男性、声優の逢坂良太さん&沼倉愛美さん、とご結婚のニュースがランクイン。テレビでも大きく取り上げられ話題となった南海キャンディーズの山ちゃん&蒼井優さん、壇蜜さん&清野とおるさんのご結婚の報道を差し置いて上位につけました。そんなおめでたいニュースに大差をつけて1位にランクインしたのは、教員間のいじめ問題で話題となった学校による対応に関するニュース。「教員による同僚へのいじめにカレーが使われた」ことを受けて、「学校給食にカレーを出すことをやめる」対応がユーザーたちによるツッコまれ、大きな話題量を獲得する結果となりました。ニュースにおいても、「意外性」や「ツッコミどころ」があることが話題量増加につながるといえそうです。
【スポーツ部門】
スポーツ界の視線は五輪に!
“晴れ”を呼ぶあの人もランクイン!
さらに、スポーツ関連ニュースをピックアップしたスポーツ部門を見てみましょう。
五輪関連のニュースが上位を占める結果となりました。猛暑への懸念やマラソン会場の変更など、開催前の五輪に関するニュースが挙げられており、来年開催となる東京2020オリンピック・パラリンピックへの人々の期待感・懸念が浮き彫りとなったといえそうです。そんな中、2位にランクインしたのは松岡修造さんのテニス教室に関するニュース。ネットでは「太陽神説」まで出るほどの晴れ男としてしばしば話題に上りますが、五輪のニュースに匹敵するほどの話題力を見せつける結果となりました。猛暑が予想される東京2020オリンピック・パラリンピックの大会期間中においては、ぜひ松岡修造さんにはほどほどの熱気でお願いしたいですね!また、今年日本中に勇気と感動を与えたラグビー日本代表やラグビーワールドカップに関する話題は上位に入らない結果となりました。日本代表戦は軒並み高視聴率を記録したこともあり、人々は「試合結果をシェアする」のではなく、「自分で見た試合の感想を投稿する」傾向にあったために、ニュースとしては話題量がさほど盛り上がらなかったのかもしれません。
【流行語トレンド部門】
「令和」は2人に1人がつぶやいた!
令和の時代は「流行語」ではなく「流行コンテンツ」に?
今年流行した言葉やトレンドの話題量ランキングで1位に輝いたのは「令和」でした。今年4月1日に新元号として発表され、5月1日から始まった新たな時代、令和。国中がお祝いムードに包まれる中で発表されたこともあり、6700万件を超える話題量を獲得。実に日本人の2人に1人が「令和」とつぶやいたといえます。2位には週間少年ジャンプで連載中の「鬼滅の刃」、3位には中高生の間で人気の中国系ゲームアプリ「第五人格」、4位に2020年1月にデビューが決定しているジャニーズグループ「SixTones」と上位をコンテンツが占める結果となりました。昨年流行した「半端ないって」のような流行語ではなく、ゲームや漫画、アーティストといったコンテンツに話題量が集まっていることを踏まえると、令和は「みんなが同じフレーズを口にする」のではなく、「みんなが同じコンテンツをそれぞれの言葉で語る」時代になろうとしているのかもしれません。他にも、ドラマ部門でも紹介した「あなたの番です」、数々のドラマ出演で人気に火がついた「横浜流星」など、やはりコンテンツが話題をつくった年であったといえそうです。
2019年もさまざまな話題が日本中を席巻し、Twitter上での話題も目まぐるしく変わり続ける一年となりました。来年はいよいよ東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されるなど、大きなニュースが既に待ち構えています。今後もさまざまな切り口で「今」のニュースを発信するイマツイにどうぞご期待ください!